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日本食としてのラーメン

日本には数多くのラーメン屋があります。とある記事よると、2万4000店ものラーメン屋があり、都市部の駅前にある小さな店舗から、地方の幹線通り沿いにある大きな店舗まで、あらゆる規模感で展開されています。

かつては男性が一人で食べるイメージがあったものの、現在は女性一人でも、また家族連れでも入りやすいお店も数多くあります。またお店だけでなく、即席麺やカップ麺といった形で、家や職場でもラーメンを食べることもできます。これだけを見ても日本人の中に、ラーメンを食べるという習慣が根付いていることがわかります。

中華料理として日本に輸入されてきた拉麺(ラーミェン)が今や、「ラーメン」として日本で大きな食文化を形成しました。また中華そばに代表される醤油だけでなく、札幌の味噌、博多の豚骨、近年では東京横浜の醤油豚骨など、バリエーションも豊富になってきました。

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フィリピンにいると多くのラーメン屋を目にします。それは日本人が日本人に向けたものだけでなく、フィリピン人がフィリピン人向けに提供しているようなお店もたくさん見受けられます。どの店舗も、店頭に「Ramen」の文字を掲げ、日本風な内装やメニューのラインナップを提供しています。

フィリピンのラーメンは、若干麺の味に違いは感じるものの、美味しく食べられるし、ふと自分は日本にいるかのような錯覚すら抱くこともあります。

そんな様子を見ていると、ラーメンが今や日本を代表する食べ物になっていると強く感じてしまいます。フィリピンでも10店舗を構える「博多一風堂」 は、現在フィリピンを含む世界13ヶ国に展開していたり、また、ニューヨークやパリといった世界中から美食が集まる都市でも、いくつものラーメン屋が地域の人に愛されるお店として営業しています。

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かつて海外から見た日本食といえば、寿司や天ぷらが挙げられていました。寿司は低価格に成功したこともあり、今に至るまで世界的な日本食として認知はされているものの、天ぷらは少し尾を引き、ラーメンに王道日本食の道を明け渡している気がします。

近年では韓国の辛ラーメンといった新たなヒット商品が生まれるなど、日本で進化を遂げたラーメンが世界で次なる進化を見せています。日本人としては、このラーメンの進化を温かい目で見つつ、世界的な料理にまで育った新たな日本食に誇りを思っていきたいです。

日本食に新たな風を吹き込み、世界にも進出したラーメンの今後に、これからも注目していきたいし、これからも美味しいラーメンを日本から発信し続けてくれることを期待したいです。

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