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ジョージアでは少し難しいソバーキュリアス

僕は2年以上全くお酒を飲まない生活をしています。理由はいろいろありますが、なくてもいいかな、という感覚になったことが大きいです。

元々体質は強かったし、お酒をたくさん飲んで道端で寝たようなやらかしもあります。二日酔いはつらいし、でもお酒に頼らないと自分の本性が出せないのはいやでした。

お酒の場は好きだからよく行くけれど、ジョージアに来てからはちょっと難しいと思うようになってきました。

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体質の都合も宗教上の都合もなくお酒を飲まない人のことを「ソバーキュリアス」と言うそうです。ソバーキュリアスの人たちは、何か目的を持って禁酒をしているわけではなく、自分の意志でお酒を飲まない、という選択をしています。

アルコールは健康への悪影響や睡眠の質の悪化など、生活する上での被害も多くあり、最近日本の若者でも飲まない選択をする人が増えてきており、ひとつのブームにもなっています。

僕はそのような現象を最近まで知らなかったけれど、実際僕の日本の友達にも同じような人がいるし、結果としてブームに乗ったような形になりました。

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アジアの西側のジョージアは世界最古のワイン生産地と言われ、古代ジョージアのワイン醸造法はユネスコ無形遺産に登録されているほどのワイン大国です。国内に数多くのワイナリーがあり、街中の飲食店を覗くと大人たちは決まってワインを飲んでいます。「ジョージアに行く」というと「ワインを飲みに行く」と捉える人もいるくらいです。

そしてジョージアにいるノマドワーカーをはじめとした日本人たちも、こぞってワインを飲んでいる印象があります。

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会社の飲み会に行かない人が多くいるという最近の流行はあれど、人と知り合い、仲良くなるにはお酒の場が良いことに変わりはありません。

僕はジョージアに来てから、もっと多くの人と関わりたいし楽しみたいからしばしば飲みの場に顔を出しています。もちろん自分の意思で足を運んでいます。しかし、素面(しらふ)でいることに居心地の悪さを感じることもあります。あまりにもこの国のワイン文化が強すぎるし、ワインを飲むことに喜びを感じている人が多くいるからです。

お酒を飲んでいる人を否定するつもりは全くないし、会計が割り勘でも別に良いと思っています。だから、この環境で自分の意志を貫きつつもっと楽しんでいきたいと思っています。

飲まないという選択をしている人が世の中にはたくさんいる、ということをもっと知ってほしいし、もう少し手探りでここでの居心地の良さを追求していきたいです。それがお酒を飲めない人へのひとつの救いになったらいいなって思います。

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