フランス行きの飛行機の中で
飛行機に乗った瞬間、すでにそこはフランスだった。
ギラギラ灼熱の日光照りつけるベトナム・ホーチミンからエールフランスに乗り込むと、これから始まる未知なる日々が頭に浮かび、不安な気持ちが渦巻きました。
本当にこの時が来てしまった。
この1年間、ぼんやり考えてたフランスへのワーホリ。それがついに目の前に現れてしまった。
「旅行は準備している時が一番楽しい」
たまにそんなことを聞くことがあります。
旅行に行ってしまうと、終わりがどんどん近づいていくから。
旅行の前にあれこれ調べたり、準備をしている時が、なんだかんだ一番楽しいんじゃない?
たしかに。僕もそう思うことがあります。
終わりを意識すると、どこか寂しくなってしまいます。
今目の前の瞬間をただ楽しめばいいのに。でもそれって案外難しいものなのです。
少なくとも僕のような人間にとっては。
憧れは憧れのまま持っておくのが良いんじゃない?
憧れが実現すると、もうその憧れの気持ちを持てないから。
夢が叶う瞬間って、たぶんそんなに楽しいものじゃないのかもしれない。
僕みたいに終わりを考える癖がある人は、どうやったら今を楽しめるんだろうね?
本当はもっと未来のことだと思ってたけど、いろいろあって予定を早めて今日フランスに向かうことになりました。
だから準備自体そんなにしてないし、気持ちの整理もついてないままです。
でもたぶんこういう大きな決断って悩んで悩んで絞り出すよりも、パッと勢いでやっちゃった方がいいんだろうなーなんて思います。
そもそも気持ちの整理って何?100%のベストタイミングっていつ?
そんな明確な答えがわからないことを考えるよりも、今この瞬間に動くか動かないかを決める方が簡単なのかもしれない。
これからの日々は真っ白。
4泊だけ予約したパリの宿、そこから一週間ちょっとの空白のあと、4週間で予約したリヨンのフランス語学校。その後は完全なる空白。
これからの僕の生活は、この真っ白なスケジュール帳を埋めるところから始まります。
不安の原因は、先が見えないことによるものなのでしょう。
先々のスケジュールが埋まってると安心する。
それは友達との小さな予定から、仕事や住処など大きな予定までいろいろ。
だから、海外にいて、且つこれからのことが何も決まっていない僕の今の状況は、不安になりやすい人々にとっての最上級の不安なシチュエーション。
自らの状況を客観的に見て言語化できたところで、その気持ちが埋まることはありません。
ただやるしかない。
決めたのは自分。どんなに不安に思おうが、決断をしたのは自分。
親身になって応援してもらったからと言って、友達には1ミリも責任を転嫁できません。(する気もないけど)
もちろん本当にしんどかったら帰国することも考えるだろうけど、でもやっぱやりきりたい。
こうして文章にして不特定多数の人に読んでもらってる以上、周囲の目も気にはなります。
しかし、全ては自分のため。
全部の責任を背負ってやり抜きたい。
どうしてそこまでしてやりたいの?
だって、やりたいと思ったから。
頑固な自分、こうと決めたらすぐにやりたい自分。
でも新しいことに対して不安になりやすい自分。
好奇心は旺盛な方だと思います。
少年や子犬みたいに自分の感情に正直になれます。
でも、精神的な強さはないし、世間の目は気になります。
理想の自分と現実の自分はいつも乖離してます。
その差は埋めたくても埋められない。
「憧れるのをやめましょう」って大谷選手が言ってたけど、
でも「憧れちゃったんだからさせてよ!」って僕は言っちゃうかも。
自分の内なる声を聞いて、実際に行動するのが「生きる」ってことなんじゃないのかな?
たしか岡本太郎がそんなこと言ってた気がします。
安心安全を求める性格上の自分を、野心溢れる創造的な理想の自分は否定します。
このふたつの異なる自分を両立しながら今も生きている。
バカみたいだけどそんな風に思いながら今日も生きています。
これからのフランスでの生活の目標は、ずばり成長。
もうすぐ30歳になる自分が、これから大きく飛躍するための成長の足掛かりにしたい。
どんな形での成長かはわかりません。
僕の不安になりやすい性格が完全に治ることはないと思います。
成長って言っても、たぶん今の延長線でしかないと思います。
ただ、自分自身を納得させられるよう、満足させられるよう、自分が成長したと感じ取れるようになりたい。
それが挑戦する意義だと思います。
将来どんな自分になるんだろう?
1年後、このnoteを見返したら自分はどう思うんだろう?
考えてもわからないし、考えるだけ無駄なのでしょう。
でも、すこしは人のために動いている自分でいたいな、なんて思います。
これだけ今は自分のことに時間を使ってるんだからね。
金持ちになって憧れられたいわけじゃない。
ただ自分に正直に生きていきたい。
これから始まるフランスでの挑戦に、覚悟が決まってきたように思います。
「アンカフェ、シルブプレ!」(コーヒーください)
不慣れなフランス語も自分のものにできるといいな!
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