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借景と視点

借景とは、日本庭園において、庭の外の風景を計算しそれを利用して景観を作り上げる事を言うが、写真や動画を撮る場合はメインとなる被写体の後ろ側にある風景を指して言う事が多い。
簡単に言えば窓の外に見える風景を利用するって事なんだけど、こんな写真を撮る場合に使われる言葉と考えて良い。

京都の仁和寺で撮った1枚は、庭園の紅葉が綺麗な時期だったので、窓枠に書いた絵の様に見える見事な借景を使った1枚となった。
 
ここまででは無いにしろ、私の写真にはこのように借景を使った物が結構あって、自分としてはそれこそが「街撮りの楽しみ」と思うくらいに、好きらしい。

シャッターに書かれたバンクシーの様な絵を借景にして撮った1枚は、偶然がもたらす一瞬の面白さを具現化できたものだけど、この手の写真はいけると思った瞬間に撮影する瞬発力が必要で、だから上手く捉えられると嬉しさも湧いて、ハマっていくのかも知れない。

借景とはちょっと違うけど、ショーケースの中の世界も好きなモチーフで、ポップや張り紙などがあれば、それが良い効果を与えてくれるからさらに楽しめる1枚となってくれるだろう。

写真は、自分の視界を表現するもので、自分らしさは視点に現れる。
何が見せたかったのかと考えるより、面白いと思ったらすぐ撮る。
それを意識して自分しかない視点を獲得すれば個性として育ち、育った個性はやがて魅力という形で実になるもの。
 
大事なのは、自分が楽しいこと。
自分が好きなカットであること。
 
アマチュアや写真作家の特権はそこにあって、自己表現で自己満足でプロ作家の場合は売れる事が大事になるけど、アマチュア作家だったら楽しくなければ意味がないって思っている。

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