Amami Bikepacking Journey
ケンタロウa.k.aレンジャーが3月いっぱいで仕事を辞めたため、奄美大島を自転車で旅をすることにした。
ルートや宿泊場所・方法、天候などいろいろと考えたところ、下記のような行程となった。
期間 4/3-4/8
day1 奄美空港-民宿さんごビーチ 42.8km 獲得標高282m
day2 民宿さんごビーチ-マテリヤの滝-屋鈍海岸 54.2km 獲得標高961m
day3 屋鈍海岸-ヤドリ浜キャンプ場 50.3km 獲得標高779m
day4 ヤドリ浜-朝仁海岸 50.8km 獲得標高476m
day5 朝仁海岸-マリンクラフト前肥田 31.7km 獲得標高177m
day6 マリンクラフト前肥田-奄美空港
走ってみた全体の印象などは、箇条書きで簡単にまとめる。
day1-5までは簡単なレポートを写真付きで書いている。こちらは詳しく奄美の観光情報を知りたい方は参考にして欲しいが、特に必要ない方はさっと写真だけ見て欲しい。
雑感
・道のりはハードだが、景色や交通量の少なさから奄美大島南部がおすすめ
・グラベルは開拓の余地あり(奄美中央林道は行けなかった)
・自転車プラスアルファの遊びは楽しい(キャンプ、ものづくり)
・キャンプはやや寒いが、虫がいなくて快適。ダウンハガー #5ぐらいでOK
なぜ自転車で旅をするのか
自転車で走ることで、自然により近くなれ、旅をしている場所の環境や美しさをよりダイレクトに感じられるから。
だと思っていた。でもそれだけじゃないような気がしている。
限られた資源(時間・体力)を使って、訪れたい場所を巡ることがおもしろいのでは、という気がしてきた。プランやペースを試行錯誤して、それが常に自分に返ってくるのが面白いんじゃないのか。
レポート
day1
この日の主目的は、”グラベルを走ること”。
龍郷サイクリングマップというものを行政が発行しており、その中に未舗装路を入るルートが掲載されていた。
ケンタロウはJamisのグラベルバイク、ワタシはPepCyclesに乗っており、ぜひバイクパッキング スタイルでグラベルを走ってみたかったのだ。
この日は雨が降ったり止んだりだったが、幸運にもこのセクションではほとんど降っていなかった。
傾斜も極端にきついセクションもなく、とても楽しかったのだが、途中から崖崩れ箇所があり、中断せざるをえなかったのが残念だった。
ただ、その地点から主要道路の58号線には復帰できるので、ぜひ行ってみることをおすすめしたい。
ランチは、ビッグIIで豚軟骨煮込み定食。かなりとろとろで美味しかった!
その後は、1日雨が降っていて、交通量も多いルートを進んで行ったので、なかなか大変な道のりだった。
レンジャーは段差で滑って転んで怪我もしたし、初めての使うフロントバッグやサドルバッグの取り付けに苦労していた。で、結局背負う羽目に・・・。
さんごビーチで宿泊。
昨年来た際に連絡先を交換した宿主のじゅんたくんにお世話になる。
翌日のルートなど、地元の人だからこそ知る情報をいろいろ教えてもらう。
day2
さんごビーチのある国直から北部への移動は、どのルートもアップダウンがあるコースになる。どうせなら、ということでマテリアの滝を見に行くことにした。
と、その前にせっかく国直に来たので、宮古崎へ。
とっても綺麗な場所なので絶対に行くべき場所だと思う。
天気はこの日から最終日までずっとよかった!
マテリアの滝へのメインルート(道路標示でサジェストされているルート)ではなく、少し手前から林道に入ったが、これがかなりきつかった。
(具体的には湯湾釜を少し超えた埋立地のところから林道に入る)
途中からケンタロウは足がつり、ペースが落ちたので、自転車に乗っているときは背中を押し、歩くときは後ろから自転車を押すのを手伝いながらどうにか進む。
マテリアの滝は水量がかなり豊富でインパクトのある景色だった。
そこから一気に下って宇検村へ、、と思ったがまだここからまだ登りが続いてなかなか嫌気がさした、、、
宇検村ではおいしそうなご飯屋さんを見つけていたので、がじまる茶屋へ。
品数も豊富で、調味料も自作されたりこだわりのものを使っているようで、とっても美味しかった!お店の雰囲気も古民家を改装していて素敵でした。
宇検村中心部から屋鈍海岸までの道はとっても海が綺麗で快適なルート。
ここはぜひみんなに走ってもらいたい!
湾のようになった海沿いの道が続くので、同じ場所をループしている間は強いのだけれど・・・。
day3
キャンプ地のヤドリ浜まで進むのだが、山を越えるか海沿いで行くかの選択肢があり、我々は海沿いを走ることに。
アップダウンがかなりあるが、それでもとっても美しい景色を見ながら進めてなかなかよい1日となった。
昨日の疲れがたまり、後半はなかなか漕げなくなっていて、時折上り坂では押して歩く。ワタシの自転車はギアが一つしかないため、疲れや坂の斜度次第で漕げなくなってしまうが、歩くのも漕ぐのもスピード的に変わらない気もした。
ヤドリ浜キャンプ場は無料の施設だが、炊事場、トイレ、水シャワーもあるし、浜と芝生どちらでもキャンプできるのでとても良い場所だといえる。
15時前後に目的地に着き、やるべきこと(炊事、洗濯)をやり、夕方から夜になる時間を自然の中で感じられるのはとても幸せなことだった。
この日も星がキレイに見られて、よいキャンプとなった。
day4
14時から、名瀬にある"西平酒造"へ酒蔵見学に行くのが主な目的。
住用にある、マングローブ展望台からの眺め。
とっても天気が良く、水面に空の風景が映っている。
ヤドリ浜から名瀬までの道のりはトンネルがとても多い。
新しそうなトンネルが多いので、もしこれがなかったらと思うとサイクリングは過酷を極めるのでは、、と想像した。
ただそのおかげで名瀬には早めに着くことができた。
が、その節約した時間の使い方に結構困った。
これまでは、目的地があって、そこに着いたらキャンプというシンプルな流れで動いていたが、ここにきてはじめて”時間を潰す”という過ごし方をすることになる。
時間を節約することが必ずしも喜びにはつながらないことを実感した。
西平酒造は小規模な蔵で、若いスタッフばかりで運営しているようだった。
忙しい中、時間を割いて説明してくれ、歓迎してくれていることが伝わって来て嬉しく思う。見学とか迷惑かなー、と思いながら行ったので、とても安心した。
黒糖焼酎、さとうきびから作るのかなとぼんやり想像していたが、ブロックの黒糖を溶かして作ると知ってびっくりした。さとうきびから作ったらラムになるそう。
この日も海でキャンプをする。キャンプはこの日で最後となった。
day5
奄美のものづくり特集となったこの日。
奄美大島酒造、水間黒糖、金井工芸で泥染めを体験し、マリンクラフト前肥田に泊まるというスケジュール。
ご自由に試飲という豪快スタイル。奄美大島酒造は主要道路沿いなのでアクセス抜群。酒蔵見学は、酒蔵を自分で歩いてざっと工場を見ていくという形なので、正直しなくても良いかなというレベル。
水間黒糖。目の前で黒糖を作る様子が見られる。
見学者には、特別に水飴と、できたての煮詰めた黒糖が振る舞われた。
できたての煮詰めた黒糖、まだ温かく、口の中で溶けてゆく感じがフォンダンショコラのようでびっくりするぐらいおいしかった!!
島とうふ屋でランチ。豆乳、ミキ、湯豆腐食べ放題でとってもオススメなお店。
金井工芸で、泥染めを体験してきた。
職人たちと同じ環境で、同じ道具を使って体験させてもらえる非常に貴重な場所。
ふだん、あまりアートやものづくりに親しみのないケンタロウが、とても楽しそうに作業していたのが印象的だった。
モノを作る喜びを、いろいろな人に感じてもらえるような取り組みをいずれ自分自身もできたらな、とふと思う。
体験後、奄美大島在住の友人である、ナナさんと合流して一泊する。
3人でわいわい楽しく食べて呑む。
マリンクラフト前肥田は料金も安いし、ご主人はとても親切で、しかも貸切宿なのでおすすめです。
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