そうか、深堀りするから思考が深まるのか! 質問の極意がここにある
皆さん、こんにちは。エグゼクティブ・コーチの林健太郎です。
この記事は、私が制作した動画講座:DELICオンラインから、チャプター7でお伝えしている「質問」について解説していきます。
今回は第4話として、相手の発言を深堀りするための質問の大切さについて一緒に学んでいきましょう。
まだ第1話〜3話をお読みでない方はこちらからお読みいただけます。
第1話
第2話
第3話
今回のストーリーは、DELICオンラインのチャプター7の内容に沿ってお話をするのですが、チャプター7では、私の友人でもあり、質問のプロでもある、おおばやしあやさんと一緒にお届けしています。
「好奇心」から問うことの大切さ
おおばやしさんが開発した「Cx3カード」(商品詳細はこちらから)というツールを使いながら、実際に質問の大切さや、相手のことにより興味を持ち発言を掘り下げることの大切さについて、学んでいきましょう。
おおばやしさんが言うには、
「質問というのは、考えを深めるのに結構良くて、お互いを知ったり、さらに、問いかけを重ねていくことで対話がどのように深まっていくのか、ということに対する好奇心を養うことが大切」
だといいます。
さらに、
「好奇心がないと、質問って多分できないと思うんですよ」
とも言っています。
そんな「好奇心から問う」ことの大切さを養うことに、おおばやしさん開発のCx3カードは有効に使えるのではないかというのが、今回の動画でお伝えしている内容だったりします。
今回は、実際の研修の場面で、おおばやしさんにファシリテーションをしていただいています。
ぜひ、臨場感のある動画を(こちらから↓)視聴していただくことをおすすめしますが、
この記事では、簡単に映像で行っていることを解説していきます。
まず、何をやるかというと
おおばやし:
これから、傾聴+問いのエクササイズ(ゲーム)をしたいと思います。
ルールをまず説明しますね
今から皆さんに、
①ランダムに質問のカードを配ります
②配れたカードに書いてある質問を読んでいただきます
③カードに書いてある質問に対する自分の答えについて考えてください
④カードに書いてある質問と、それに対するご自身の答えを発表してください
というのが基本のルールです。
問いに対して、自分の見解を答えるだけなので、簡単ですよね。
それに加えて、もう一つルールが加わります。
円座で囲んだ参加者の中で・・・
⑤質問を読んで答えた人の対角線上に座っている方が、その聞いた答えから、1個、問いを重ねてください。
というのが最後の指示になります。
おおばやし:
「相手の答えを聞いて気になったことを質問として相手に聞いて、そのカードを持ってる人はさらにそれに答える、ということをしたいと思います」
より深く考える機会を提供することの大切さ
以下は、回答者と質問者のやりとりの抜粋です
回答者:何をしているときが一番楽しいですか?という問いかけなんですが、私は・・・そうですね、気になったことをとことん掘り下げて調べているときがなんだかんだ一番楽しいかもしれません。
質問者:気になったことがなかったら、どうしますか?
回答者:気になったことがなければ、気になることを生み出そうとするかもしれません。
これをゲーム的に1ペアずつ進めていくということをやりました。
(他の事例はぜひ動画でご視聴ください)
実際にやってみた参加者に感想を聞いてみると、
感想①
人に問いかけてもらったほうが、思考が固まると思いました。
自分だとあんまり考えられないようなことってありますよね。
感想②
質問されることによって私が思っていることが、なぜそう思っているかということについて、より深堀りできるので、相手から質問されるということが、ものすごく自分のことをより深く知る、いいきっかけにつながるのだなということを思いました。
日常会話の中では、一問一答レベルで会話が進んでいくことは意外に多いと思うんです。
それを、少しだけ手間を掛けて深堀りすることで生まれるのは、情報量が増えることだけではなくて、相手に「より深く考える機会」を提供していることでもあります。
自分ひとりだとなかなか考えることのできなかった事柄や、思考の深さを、誰かの問いかけによって開花させる。
質問をするメリットはこういうところにもあるのです。
相手の思考を深めるためにコーチング的な質問を活用しよう
相手の思考を深めるための質問ということで言うと、非言語情報にも注目する必要があります。
動画の中で質問に答える人の表情、皆さんはどのように感じたでしょうか?
質問に答える過程で、回答者の表情に変化があったり、間合いや姿勢に変化があった瞬間がいくつもあったのですが、思い出せるでしょうか?
実際に身振りが変化したり、ゼスチャーが大きくなったり、目線があちこち動き始めたり、といった変化があったことを認識した方もいらしたかと思います。
これは何が起きているかと言うと、質問をされることによって回答者一人では考えが深められなかったレベルに、思考が行き着くということが起きてるんですね。
思考が深まるプロセスを経験しているということですし、それが非言語情報として現れてくるということです。
こういった相手の変化を観察しながら、相手の思考レベルを判断することが大切なんです。
このようにして思考が深まることによって、人は自分で答えを導き出せるようになります。
そして、人が思考をより深めることができれば、今まで考えてもいなかったような選択肢が導き出されることにつながります。
そして選択肢が変わるということは、結果が変わるということになります。
行動変容に繋がるプロセスとして極めて重要な考え方ですので、覚えておいてください。
おおばやしあやさんについて
最後におおばやしあやさんのことを少し
ちなみに、おおばやしあやさんはどんな活動をしている人なのでしょうか?
ご本人の言葉をお借りすると
「職場を良くしていくことに関することを広くやっています。職場を良くしていったら絶対に組織は盛り上がるし、日本は平和になるのではないかと思っていて、それに向けたコンテンツを、コミュニケーションや創造性を向上させるという視点からやらせてもらっています」
とのことでした。
私はおおばやしさんのそんな熱い思いが大好きですし、愛情あふれるファシリテーションのファンでもあり、常にコラボの機会を探っています。
これまでも、企業向けの研修で一緒にファシリテーションをしたり、新しい商品開発のアイデアを考えたりしています。
さらに、私の所属する会社:合同会社ナンバーツーのホームページの殆どはおおばやしさんとのインタビューで構成されています。
そして、今回活用させていただいたCx3カードについては、
「このカードも、私の作なんですけど、人種差別をなくすために作ったコミュニケーションカードツールなので、奥行きがすごくあって、あらゆるバイアスを乗り越えて、チームとして成立させることができるカードなんじゃないかと思っています」
とのこと。
このカードに興味のある方は、こちらから情報を取ってみてください。
私は肌身離さず常に携行して、研修やチームビルディングの時に使っている「お気に入り」のカードです。
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さて、ここまでDELICオンラインから「質問」のスキルを解説してきましたが、この第4話で質問スキルの解説は終わりになります。
次回は、コーチング的な対話をするときのガイドラインとして、TWISTというモデルをご紹介していきます。
次の記事を待ちきれない!という方は、ぜひ動画で先に学びを進めてみてくださいね。(チャプター8の動画はこちらから↓)