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古民家再生への道〜4〜

3月初旬。ソメイヨシノが咲く前に、古民家に植えてある山桜なのか暖地桜桃なのか、詳細不明の桜が咲いた。

数年前に古民家再生を夢見て、実績のある建築士事務所に見てもらったのだが、実測調査に至る前に、立派だった蔵は屋根瓦の崩落が町内会で問題視されて解体。さらに我々の経済的な問題や私生活での問題が累積し、頓挫していた。

その後転職し、また生活面での大きな問題が発生したが、多くの友人や恩人の助けのおかげで持ち直した。

今年に入り、状況は好転し始めている。古い知人が不動産会社の社長になり、相談したところ良い提案をしてくれた。あっという間に借り入れの仮審査手続きまで終えて、ようやく実測調査に入る事が出来た。

しかしこの数年での空き家の痛みは激しく、雨漏りのみならず壁や床の崩落が。

「どうしても直す、と言われれば直りますが、余計な費用がかかります。建具や利用できる物だけ再利用し、新築した方が良いかも知れませんよ。」

という事で、母屋と痛みの激しい離れは解体。母屋は新築とし、敷地内の庭や別の離れは残す形とする事に。

新築するという事で、いわゆる古民家再生とはややズレてしまうが、改めて放置された空き家で状態が良い物は希少であるという事を思い知らされた。

一言で古民家再生といっても、その家屋の実情によって趣が大きく異なる。幸いこの物件は上下水が通っているので、古民家の中ではやや優秀な方らしい。

私としては、この土地の雰囲気や佇まいに惚れたので、家屋自体は無理に残す対象ではないと判断。むしろ蔵を残したかったが、後の祭りである。

資金計画を練り直し、新築を建てる為の算段を整えて、仮審査を通った。

後は契約関係を進めて行くのだが、ここから建築士事務所との打ち合わせをし、見積もりや図面、建築確認申請などの書類を用意しなければならない。

本審査、つなぎ融資まで今暫くかかりそうである。

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