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数えないで生きる。

今年ようやく30冊目の本を読み終えた。

数えないで生きるというタイトルに相反する書き出し。著者の岸見さんに、君は何もわかっていないのだねと呆れられてしまうかもしれない。今年は過去稀に見る遅読で150冊くらいが着地点かなと思う。

ただ、自分にとっての読書量は人生の栄養量に等しく、少ないと元気がでない。そうだ、冊数を数えなければ良いだけであって。足りないなと思ったらより多くの時間を工面して充てることにしてみようか。

とはいえ、まだまだ数字の呪縛からは逃れられないのかもしれないが、なんとなく岸見さんが言わんとしていることは理解したつもりだ。

何度か申し上げているが、読書の醍醐味は興味や知識の拡張性。本著でも台湾文学の翻訳者、天野健太郎さんの存在を知ることになった。残念ながら既に鬼籍に入られているが、先日も台湾のご縁を感じたばかりなので興味を持たずにはいられない。

しかも久々に、まともな健太郎さんと出会った気がする。清水に伊藤に、本当に健太郎にはロクでもない奴が多いからな。ちょっと待て、出羽はどうなんだと言われそうだけど、それは本当に余計なお世話ですよ笑。

閑話休題。本著についてである。扉にある言葉を引用しよう。

生きることは苦しい。こんなふうに生きたいと思っても行く手を阻むことが起こる。それでもその人生を楽しんで生きることはできる。

なんとも奥深い。そして最も驚き感動したのは、我々は生きているだけで価値がある、という言われてみれば当たり前で、それでいて誰しもが忘れているかもしれない普遍的な事実。

また岸見さんは、成功とは量的なものであり、幸福とは質的なものだと述べていた。これが何かの引用か彼の言葉か早速忘れたが、大いに頷けるのである。

そして今夜から読みはじめているのはこれ。伝説の知の巨人、南方熊楠にまつわるものだが、著者のツッコミが超シュールでゲラゲラ笑って読んでいるので是非オススメ。ではまた明日にお会いしましょう。

読書好きが高じて書くことも好きになりました。Instagramのアカウントは、kentaro7826 です。引き続きよろしくお願い申し上げます。