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乗り越えてはならない

この危機を乗り越えてはならない ー

これからの時代における小さな集落のデザインを考えています。東日本大震災、コロナ、金融危機。これからますます表面化するであろう自然環境やエネルギーの問題。それから、マグニチュード最大9.1という南海トラフ地震もやってくるだろう。それらは、あらゆる「前提」が覆るような危機ではあるが、あくまで乗り越えるではなくそれでも「生き残る」だ。

複雑な人間社会を生き抜くために、ウィルスも自然の摂理によって進化してきたのだから、ウイルスもまた自然である。生き残るには、ウィルス同様に、僕ら自身も進化しなければならないのだろう。

コロナ収束後、日本は戦後の利権構造の大きく残るような社会に戻って本当にいいものだろうか。こうした世界中を巻き込んだ危機が発生した時、人々は、助け合いの気持ちやあらゆる手を尽くして前進してきた。一方で、マニュアルがなく答えを出しにくい出来事を前に、政治や地方自治についての様々な不条理も突出しているし、目の前の経済も死んでいる。

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僕自身もその大きな渦の中にいて、存分に苦しんでいるし、借入金も返済しなければならないし、大切な家族やスタッフもいる。けれども、少なくともこれを乗り越えて、元通りの日々を心待ちにしているのではない。成熟した本質的な社会に向き合って、新しい時代をつくりだしていく方向に舵を切りたいと、僕自身は思っているし、もう動き出している。

およそ80年、この戦後社会を支えてきた先輩方と、日本の高度経済成長の骨組みに今日まで育ててもらえたことを感謝しながら、次の幸せに向かっていこうとしている。その時代の「狭間」に生まれた一人として、この危機を乗り越えてはいけない。生き残るのだ。

すなわち、変化することを意味する。

この先、様々な不可抗力によって石油が止まったら、電気が止まったら、会社という存在がなくなったら、役所が機能しなくなったら、安全保障も、社会保障も崩壊したら(しそうである)、南海トラフ地震のようなさらなる大地震が起きたら(そろそろ起きようとしている)。

何度も何度も、そうした現在の当たり前や、ふつうと言った前提条件が覆されるようなことに対峙しながら、僕らは何を手に入れ、或いは、手放し、次の時代にどんな島を渡すことができるだろうか。

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離島という環境は、海に囲まれているからこそ、ある意味では、一つの小さな政府だ。食糧自給、エネルギー、自然環境、経済成長、医療や福祉、人々の幸福度。あらゆる課題が自分ごとに直面する離島。island companyは、パンを分け合う小さな島という集落であり、居場所である。僕らは、これからの時代を生き抜く覚悟と、ほんの少しの遊び心を持っているつもりだ。

そんな混沌とした世界で、これからの集落とは何か、を考えている。甑島だけでなく、日本の島々や集落にはどんな時代をも生きていくヒントがあるような気がしている。社名に託した「小さな島」は、自立した小さな単位の文化共同体のことである。例え危機が訪れようとも、その小さな単位で、その前提条件を再定義していく地域づくりとここにあるものを生かした世界観が求められるだろう。

「井の中の蛙、大海を知らず。」そんなことわざに続けて、奄美大島のアニは言う。「ケンタ、みなが覗き込みたくなるような井の中をつくれ」と・・・そうか、

世界は、もうここにあるのだ。

▷ island company | https://ysst.base.ec/

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