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管理会計−価格決定モデル②

 おばんです(朝読んでいる方は、おはようござりす)。
 たまには会計人らしく。今、改めて勉強している管理会計から、特に頭に入れておきたいことをメモしておきます。

 今回は、価格決定について。売値をいくらにするか?を管理会計の観点から考えていきます。の続き。

価格決定4つのアプローチ

①経済モデル→前回
②会計モデル→途中まで前回、今回
③マーケティングモデル→今回
④統計的アプローチ→省略

前回の記事↓

会計モデル(部分原価法系)

 前回触れた全部原価法では、追加生産のための価格設定には向かない。なので、これに対応したのが部分原価法。

①直接原価計算法
 原価を固定費と変動費にわけ、変動費をもって直接原価として、直接原価のみを価格決定の基礎データとする。
 →変動製造原価と変動販管費の合計は、販売価格の下限を示す。

②増分分析法
 製品の増分収益と増分原価を計算し、これを基礎に短期価格決定する。

会計モデルの限界

 価格決定は、下記のような原価(会計モデルで採用している指標)
以外の要因がある。
①消費者需要…需要の法則、需要の価格弾力性
②競争状況
③企業目的
④消費者の効用
⑤企業の社会的責任
⑥ブランド

マーケティングモデル

①すくい上げ価格と浸透価格
 ・すくい上げ価格…利益が高い水準で価格を決定する。
  成立条件…1.敗北する危険がほとんどない。参入障壁高いなど
                         2.独創的で、価格が非弾力
       3.需要が限定されている
       4.開発費を早く回収したい
 ・浸透価格…低い価格を設定
  成立条件…1.できるだけ早い時期に市場での地位を確立させたい
       2.競争者の市場参入をくじきたい
       3.低価格政策をとっても、競争業者が対抗措置をとらないとき
       4.マーケットシェアを極力高めたいとき

②弾力的価格決定
 ・需要の価格弾力性を応用した価格設定
  1.価格を引き下げれば、購入量の増大すると見込まれるとき
  2.価格を引き上げても、購入量はそれほど変わらないと見込まれるとき
 ・この戦略を取る場合の条件
  1.重要な競争上の挑戦を受けている
  2.相手企業の浸透価格決定によって大きな打撃を受け始めている
  3.需要水準が変化してきている

③追随価格
 ・業界のプライス・リーダーに追随した価格決定
  1.中小企業であって、業界は少数のプライス・リーダーによって支配されている
    2.業界のプライス・リーダーは、価格の変化にすばやく対応する。
      3.製品・サービスは、他の製品から差別化されない。

④セグメント別価格
 ・同一製品であっても市場が異なれば、異なった価格をつける戦略
  1.製品・サービスが市場によって異なる有用性を持つ
  2.製品・サービスが、色々な地域ごとのニーズに合わせて変えることができる。

⑤その他
 ・せり売り
 ・フェイズアウトプライシング…早晩市場から消え去る商品に高い価格がつけられる
 ・ロングテール…ニッチで多品種の少量の商品を高い値段で販売

参考文献


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