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AIに取って代わられる「会計」の仕事

 おばんです(朝読んでいる方は、おはようござりす)。

 会計業界の話をします。経営者や、会計業界に興味がある方が読むと、少しは役に立つかもしれません。

AIでなくなる職業、「会計」


 典型的な今の日本の「会計事務所」の仕事といえば、
 ・帳簿の記帳支援、代行
 ・試算表、決算書の作成
 ・税務申告書の作成、提出
 ・税務署との折衝
 あたりでしょう。

 そしてこれらは、ほぼほぼAIで代替できる仕事と言われています。確かに、上記の仕事は、ほぼ全く問題なく代替できます。法務のAIが発達すれば、税務署の折衝も代替できるでしょう。税務署自身も、税務行政のAI化を目指していますし。

 下記の記事は2014年のもの。2014年時点で「あと10年で消える」といわれています。あと3年。まあ、少なくとも半減はするでしょうな。


 となると、会計事務所に所属する人たちは、ゆくゆく口に糊することもできなくなってくるのか。ほっとけばそうなるでしょう。ガラケーの操作や修理の達人がいたとして、今やほとんど必要とされていないのと同じです(超ニッチ分野で生き残りはできるでしょうが。プレイヤーが多いと、ニッチ市場で食っていいくのは、よっぽど特徴がないと難しいです)。


 でも、地域の経営者からしたら、会計事務所は、経営のことを相談できる数少ない相手です。同業者の仲間や銀行には相談できますが、客観的に相談するとなると、ほぼ会計事務所しかありません。会計事務所がいなくなっては困る、と思っている経営者の方は以外と多いです。


 さて、ここで会計事務所側と経営者側のギャップがでてきます。


 従来型の会計事務所側が提供できるものは、上に書いたような税務会計を中心にした仕事です。
 一方、経営者が会計事務所に期待しているのは、税務会計を含めた「経営の相談相手」です。

 税務会計の仕事はAIに取って代わられるのに対して、経営の相談相手としてますます期待されている。
 ちなみに「経営の相談」とは、当然のことながら、会計・税金の話にとどまらず、資金繰り、営業、マーケティング、プロダクト、顧客等さまざまです。


 この時点で、会計業界がどう進むべきかは明らかです。

 ただ、従来型の会計事務所は、税法と簿記(と節税)が全てだと思っているので、なかなか経営の問題に踏み込めない。自分の勉強と経験の範囲だけで相談相手になろうとしている。結果、ろくなアドバイスができない。これでは、地域の経営者から相手にされなくなるのは目に見えています。これでは、ほんとに会計業界がAIに取って代わられ、昔あった職業でおわってしまう。


「会計」の役割を変える

 なので僕は、「会計」の役割を変える取り組みをしています。

 現代の「会計」の主な役割は、「過去(帳簿、試算表、決算など)」に対するものであるのに対して、これからの会計の役割は、「未来」に対するものであるべきです。「未来」の会計とは、経営理念・ビジョンに基づいた財務計画です。あと、財務計画を実現するための意思決定と行動です。
 この意思決定と行動は、AIで代替はできません(たぶん)。最適解を出すサポートはできると思いますが、結局、それを選ぶのは人です。

 僕たち会計人の役割は、経営者の意思決定を「会計」を通してサポートしていくことだと思っています。ここでいう会計を、「未来会計」と呼んでいます(まあ、意思決定のサポート(未来会計)は会計人本来の仕事だと思うのですが、いままで過去会計に流されすぎて、そっちが本来の仕事と勘違いしちゃってるんでしょうね)。


会計事務所の選び方

 というわけで、経営者の方、会計業界に興味のある方へ。


 一部同業の方には大変失礼ですが、従来型の会計事務所はほぼオワコンなので、何かに特化した会計事務所を選びましょう。あと、できるところはリモートでの対応できるので、無理して近所の会計事務所を選ぶ必要もないです。
 上記では、「未来会計」という経営計画を重視した会計事務所のモデルを挙げましたが、その他にもいろいろモデルがあります。あと、単純に、コンセプトがしっかりしている事務所の方がレベル高いです(これは他の業界でも同じでしょうが)。

 会計事務所のタイプについては、以下の記事でもまとめてあります。


 あと、少しだけ宣伝を。
 「未来会計」のプレイヤーが集まるミーティングがあり、僕も参加することになったので、会計業界の方は、よかったらのぞきに来てください。

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 自己紹介記事は↓


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