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弁護士の起業⑨〜Sales前編 弁護士の営業〜

※トップの写真は私の弁護士時代の写真です。
顧問先と一緒に大谷vs菊池雄星の投げ合いを見に行った時。

Holmesのセールスやセールス組織の立ち上げや取り組みについて書こうと思ったのだが、そのルーツとなる、私自身の弁護士時代の営業について書きたいなと思いました。

そのきっかけは、以下の2つのツイート

最近、「弁護士の営業」について質問をいただくことが多く、弁護士が営業に悩んでいるので、私自身の経験が少しでも役に立てばと思います。


誤解を恐れずにいえば、

弁護士は営業が苦手

です。これは、士業全般にあてはまるかもしれません。

1 営業が苦手な理由

 弁護士業界の構造も大きな原因があると思います。
 弁護士業界は、その組織体制が「パートナー制度」であるため、短期的にパートナーの利益になる人が重宝される価値観があります。
 つまり、「しっかり案件を処理できる弁護士」が重宝されます。
 なので、そもそも、弁護士になって数年間〜10年程度は、営業をする機会もほぼないし、そもそも営業のための研修も何もありません。

 そのため、「はい、あなた明日からパートナー(独立)だから営業マストね😏」と言われても、何もできないことが多いのです。

2 弁護士の営業は超簡単 

 これも誤解を恐れずにいえば、弁護士の営業は、他の業種業界に比べれば、超簡単です。

 業界全体で営業が苦手ということは、当たり前のことをするだけで突き抜けられるということです。

 注:あくまでも私の経験と私見です。

3 前提

  よく、「弁護士の営業」とか「弁護士は稼げない」というトピックになりますが、その際には前提なき議論が多いような気がするので、ここでは前提を決めます。
 

【前提】
 年商:1000万〜6000万円
 事務所規模:弁護士1名、事務員1〜2名
 弁護士歴:問わず
 地域:一定程度の規模の都市(過疎地ではない)


4 営業のために必要なこと

 いきなりですが、弁護士の営業にとって、最も重要なことであり、かつ、ほとんどの弁護士が実践していないことを書きます。

 それは...

 ...

 営業の勉強をする。

 

 そもそも、営業の勉強をしていない弁護士が多すぎると思います。

 Q 営業の勉強にどのくらいの時間を使いましたか。
 Q 営業の本を何冊読みましたか。
 Q 営業のためのセミナー・研修にはどれくらい参加しましたか。
 

 単純に、営業力をあげるために、どれくらいの時間を使ったのか、ということです。

 例えば、司法試験の勉強時間が極端に少ない受験生から「司法試験の点が全然上がらない。受かる気がしない。時代が悪い、試験が悪い!」と相談されたら、弁護士の皆さんはこう答えると思います。

 いや、もう少し勉強時間増やしてから言おうよ...


5 私の実践〜営業の勉強編〜

 私自身は、弁護士法人設立前〜設立後も営業の勉強をしていました。

 ・セミナー
 ・書籍

 はもちろんですが、意外に皆さんがしていなくて、効果が高いのが、

 営業の師匠を持つことです。

 営業の師匠には、ある程度の条件があります。
 自分の仲が良い人とかで決めない方がいいです。

 ・業界・会社として、営業を追求しまくっている会社に勤めている。
 例:フルコミ保険営業
 ・その中で圧倒的な成果を、継続的に出している。
 例:保険のCOT、TOTなど。

 オススメなのは、プルデンシャル生命やジブラルタ生命のフルコミ保険営業や、今ならセールフォースの営業でしょうか!
 私は、ジブラルタのCOTでした。
 ※保険セールスの場合、MDRTは結構人数がいるので、COT以上かMDRTに何年も連続で入会している人が良いと思います。

 保険会社やセールスフォースなどの営業会社の営業マンはすさまじいです。
 何が凄まじいかというと、

**

 営業を科学し、営業教育が体系化され、営業が育つ文化があることです。**

 例えば、僕の師匠だったジブラルタのCOTは、全く売れない新人時代に、めちゃくちゃ売れている先輩に教えを請い、

 先輩の営業ロールプレイングを録画録音し、それを文字起こしし、それを完璧に覚えたそうです。
 そうすることで、一気に売れるようになったと言っていました。

 また、これは一つの真理だと思うのですが、売れている人ほど利他的で人格的にも素晴らしいですし、気遣いも素晴らしいです。また、事前準備を徹底していたり、事前に戦略を練ったりといったことを欠かしません。

 このような行動や仕草やマインドを学べることが、まずは大きいと思います。

 どのように師匠をもつのか

 私は、その師匠となってほしい人から保険に入っていました。

 師匠になってほしい方の顧客になれば、びっくりするほど簡単に師匠はできますし、トップクラスの営業マンの営業を体験すこともできます。
 顧客となった後の、気配りや、アップセル商談の起商方法やタイミング、クロージングなども体験することができます。

 当たり前ですが、上顧客ほど時間を使ってもらえます。

 Holmesでも、セールスフォースのインサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスの各ディレクターが、Holmesの担当者・マネージャー向けに、セールスフォースのセールスや仕組みを惜しみなく教えてくれます。
 これも、Holmesが、セールスフォースに結構お金を支払っている(当社比)からだと思います。

6 営業力が格段に向上するヒント

 弁護士の営業について重要なこととして、
 ・SNSでの発信
 ・HPの充実
 ・名刺の工夫
 などがよく言われますが、私はそれらは全く重要ではないと思っています。
 むしろ、そのような小手先のことよりも、「本質的・当たり前」の事をしっかり実践する方が遙かに効果は高いと思います。

 私が実際に行っていたこと&行えばよかったなあということリストの一部です!参考までに。

① 顧客管理をしっかりする。
 →医者が、カルテを記入していなかったら一気に信用を失うと思います。
② 見込み客管理をしっかり行う。
 →特に、「最終活動日」はしっかり把握します。
  重要な見込み客は、1ヶ月以内に必ずなにかしらの近況伺いや雑談などの連絡をしていました。
③ 業務効率化ソフトウェアにしっかりお金をかける
  弁護士はびっくりするほど、自身の業務のための支出をしぶります。
  顧客管理をまだエクセルでやっているなら、今すぐセールスフォースを導入してください。
④ 営業用のプレゼン資料を作る。
  これは法律相談でも一緒です。顧問なら顧問の価値や何をするのか、離婚なら弁護士方針などをしっかり「スライド」で作り、プレゼンテーションをしましょう!
⑤ 会社訪問をする。
  経営者と知り合って、顧問になりたいと思ったら、会社訪問をすることをオススメします!「勉強させてください!」といえば、嫌がる方はほとんどいません。
  実際に顧客の会社を訪問することで、さりげなく、「就業規則作ってます〜?」「雇用管理ってどうしてます〜?」「契約書ってどなたが見てるんですか〜」など、弁護士のニード喚起のための質問を自然とすることができます。
⑥ 受任時に、タイムスケジュールを「スライドで」共有する。
  
これがあるだけで、びっくりするほど顧客は安心してくれます。
  弁護士が思っているよりも遙かに顧客は不安がっています。
⑦ 週に○件は商談のアポを入れる。
  
私は10件〜15件くらいで設定していたと思います。
  これは、意識しないと入れられません。最初はなかなか難しいと思いますが、目標設定と実績の把握は必ずしてください。
⑧ 「紹介してください!」と口に出しまくる。
  
これは大きいです。紹介が生まれない人は、この言葉を口に出せません。弁護士は紹介がほとんどだと思います。とにかく口癖のように言ってください。
⑨ 紙の料金表を作る。
  
弁護士はお金の話をするのが苦手です。
  お金の話になると、モゴモゴするか急に早口になります。
  しっかりした費用を請求するために、紙の料金表を作ると効果的です。
  相談中に「いくらですか?」と聞かれたら、「料金表あるので取ってきますね」というだけで、間もとれますし、しっかりした根拠を示せば、顧客の納得感も違います。
  変に割引をすることもなくなります。

  ほかにもまだまだまだあるのですが、キリがないのでまたの機会に!

7 最後に

 5000万〜1億くらいまでは、弁護士個人の営業力で比較的楽にいけるのですが、それ以上になると組織化が必要になります。

 そのあたりの話もあるのですが、それはまたの機会に!

 質問などありましたらいつでもどうぞ!

Twitterやってます。
笹原健太@Holmes
@kenta_holmes

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株式会社会社リグシーCEO 契約書クラウドサービス『Holmes』を展開しています。 2018年1月で弁護士登録を抹消しました。スタートアップの奮闘や気付いたことなどを発信できればと思っています。リーガルテックは多めに発信予定。