弁護士の起業② 〜ロンチタイミング〜
クラウド契約書システム【Holmes】がロンチから1周年ということで、少しでも誰かの参考に+当社に興味を持っていただいた方に当社の雰囲気が伝わればと思って、スタートアップの立ち上げから振り返っています。
私は元々弁護士で、弁護士法人を設立して経営していましたが、弁護士のみではなく、「職を持っていて、スタートアップ村との関わりが全くないよ。。」という方の参考になればと思っています。
【エンジニアをどうするか?編はこちら】
https://note.mu/kenta_holmes/n/nf144e086d750
開発が進み、すこーしプロダクトの形が見え始めてくると、1つの大きな判断を迫られます。
ロンチ日をいつにするか
です。
正直、バグもあります。
「もっとこうしたい!」も山ほどあります。
「こんなの顧客に出して信用を失うんじゃないか。。」も山ほどあります。
顧客に目に触れない「開発期間」は、正直「夢と希望にあふれた世界」です。それが、いざロンチしようとすると、恐怖心などから「モラトリアム」的な意識がでてきます。
「ロンチをしない理由」が次々と頭をもたげてきます。
さらに、エンジニアも「もっとここをこうした方が・・」と言ってくることも多いと思います。
では、どのように判断するか。
結論から言うと、「すぐにロンチした方がいい」と思います。
当社も、不安やバグがある中でロンチをしましたが、「もっと早くロンチしておけばよかった・・」と思いました。
理由は3つあります。
① 顧客は、「自分がお金を支払う」となって初めて本当のフィードバックをくれます。これは、β版などでは得られない本当のフィードバックです。
※余談ですが、同様の理由から、Holmesはβ版テストを行っていません。
② チームの緊張感が一気に増します。
興味を持ってくれた顧客の要望を必死に叶えようとすれば、プロダクト開発も、今までとは次元の違うパワーを発揮すると思います。
③ セールスをスタートできる。
特にToB向けのプロダクトは、セールスが必須ですが、これはロンチをしなければそもそもスタートもしません。
また、「セールスは1日にしてならず」で、「どうやったら売れるのか」は一朝一夕には構築できません。
当社のロンチの判断思考
⑴ スタートアップはレピュテーションでは死なない
僕個人の意見としては、「スタートアップはレピュテーションでは死なない」と思っています。
どこかの調査でも、スタートアップの死因の1位は「ニーズがなかった」ですし、レピュテーションはランクインしていなかったと思います。
セールスフォースの「SaaSスタートアップ創業者向けガイド」
https://www.salesforce.com/jp/solutions/small-business-solutions/resources/SaaS-Startup-Founders-Guide/
でも、
「あなたのサービスがどんなに素晴らしいで技術で、世界を変えるかもしれなくても、誰もあなたのサービスに興味はありません」
※正確な引用ではなく意訳
と言っています。
つまり、どんなに変なプロダクトをロンチしてしまったとしても、そんなの誰も気にも留めていなんだ!と考え、僕たちは、さっとロンチしました!
⑵ 日経新聞掲載で排水の陣
実は、ある程度プロダクトの型ができてきたころに、日経新聞に掲載していただくための活動をしていました(このあたりは次回以降に書きたいと思います)。
ご存じの通り、日経新聞にはロンチ日も載せることが普通なので、もう、なんやかんや理由をつけて引き延ばすことはできません!
なので、日経新聞でなくても、メディアや顧客などの「第三者との約束」を利用して、自身を排水の陣に追い込むことはおすすめです!
⑶ 「リーンスタートアップ」を読む
あまりにも有名な、エリック・リース著「リーンスタートアップ」
これを読むと「とにかく一刻も早くロンチしろ」
※MVPを作れ。
のオンパレードです。
プロダクトなんてなくてもいいんだ!
という具合です。
僕も迷うたびにこれを読んでいました(軽く)。
ロンチに迷ったら、いえ、ロンチに迷っているときにはすでに遅すぎる場合がほとんどだと思いますので、定期的に読み返して、ロンチに対する考え方を確立させておくことをおすすめします。
ロンチしてからの成長速度は、ロンチ前とは桁違い
です。
是非、一刻も早くロンチを!
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【クラウド契約書システム Holmes】
https://www.holmes-cloud.com/
※ツイッターもやっています。
笹原健太@Holmes
@kenta_holmes