弁護士の起業① 〜プロダクト開発編〜
先週、東洋経済の「すごいベンチャー100」に掲載をいただきました。
まだまだ発展途上の当社を取り上げていただき、感謝しかありません。
この雑誌を契機に、「どのような考えで弁護士から起業されたんですか」とか「自分も起業したいんだけど・・どうすればいいかわからなくて」という、起業についての質問や相談をいただくことが増えました。
そこで、少しでも参考になればと思い、私自身の体験談を書こうと思います。
特に相談が多い、「プロダクト開発ってどうすればいいの(T_T)」というところにフォーカスしました。
私は、今のスタートアップ界は2つのパターンが多いと思っています。
パターン①:学生起業に代表されるような、「スタートアップをやるぞ!!」と思って起業するパターン
パターン②:元々はサラリーマンや自身で経営などをしていて、社会や業界の「ペイン」に気づいて起業したパターン(30代以降が多めな気がする)
※便宜上、パターン②を「大人のスタートアップ」と呼ぶことにします。
僕は、典型的な②の人なので、そういう方に少しでもお役に立てれば!
さて、私も、②の典型的な人物だと思いますが、そういう人の多くは、
・ベンチャー村との関わり0
・もちろんVCとも0
・プログラミング0(読めない、書けない、分からない)
・エンジニアの知り合い0
・ほかに仕事をしていたり、会社を経営している(私自身も当時は弁護士法人を経営していました)
・家族をもっている(私はいませんが・・・)
ことが多いかなと思います。
今は、起業についての本なんかがすごいでているので、「方法論」には事欠かないと思いますが、事例はなかなかないので、少しでもお役に立てれば。
Googleのエリックシュミットが書いた本「How Google Works」に感銘をうけて、「プロダクト」を創りたい!と思っていました。
そのときは、2016年くらいでしょうか。
ある程度、その業界にいれば、「ペイン」は浮かびます。
「もっとこうしたら顧客のためになるのにな」
「この作業非効率じゃね?」
などなど
そして、そのためにアイデアなんてのは山ほど浮かんでくるわけです。
私も、現在、私が取り組んでいる、契約書クラウドシステムだけではなく、
・交通事故プラットフォーム
・自動契約書作成・レビュー
・M&Aのデューデリジェンスの自動化
・損害算定ツール
などなど。
いろいろ考えました。
でも問題は
じゃあ、どうやって実際のプロダクトつくるの!!
ということです。
というわけで、以下、私が実際に考え、実行したパターンです。
※あくまで個人の感想です。
① 1からプログラミング学習する
1日で断念しました。。。
理由は、
⑴難しい
⑵いつまで時間かかるんや・・・
ということです。
少し、かっこつけていうなら、
俺がやることは、ビジョンや戦略を描くことなんだ!プログラミングじゃない!
ということでした。
「大人のスタートアップ」の場合、おすすめしません。
今まで、プログラミングをやってきた方なら別かもですが、今までやってこなかったことを1からやるのは時間も、労力もかかります。
② 共同創業者をさがす
ありだと思います!
ただ、大人のスタートアップの場合、周りにいる人も、仕事や家族をもっている「大人」の場合が多く、未だなんの実績もない会社にJoinしてくれるということはなかなかに難しいと思います。
ここが、パターン①起業と違うところです。
彼らにはノリと勢いがあり、典型的なスタートアップストーリーのようにアパートの1室で共同起業するということがあるかなと。
もちろん、これができるなら1番いいと思います。
ただ、これができないから、「起業したいけどどうすれば・・」という相談、悩みが多いのかなと。
③見積型外注
「あくまでプロトタイプ」と割り切れるならありかと思います。
つまり、起業のことをよく知らない「大人のスタートアップ」の場合、【外注=指定のものを完璧に作りあげる】という発想が強いです。
それは、実際の会社やビジネスの場で、そのように様々な業者とお付き合いしてきたらです。
なので、外注に依頼をして、見積金額がでてくると、「大人のスタートアップ」側は、「この金額で完璧なもの=売れるもの」ができあがると思いがちです。
当たり前ですが、スタートアップにおいては、「改善が命」です。
最初にできあがったものなど、カスみたいなものです。
依頼したあなたは不満だらけでしょう。
なので、
ほとんどの場合、手直しを要求することになります
そして、おわかりのとおり、なるべく早く終わらせたい受注側と、できるかぎり無料(または安く)で手直ししてほしいあなたの側で揉めます。
余談ですが、エンジニアリングで最も重要なのは、技術よりも「そのプロダクトのことをどれだけ知っているか」だと思っています。
どんなに腕があるエンジニアでも、初めてのプロダクトだと、構造を理解するまでに一定程度時間がかかります。
なので、単発外注で作ったプロダクトについて、外注と喧嘩別れすると、そのプロダクトは誰も手をいれられない「ゴミ」になる可能性が高いです・・
私も、いろいろな業者に数百万〜1000万以上かけましたが、現在のHolmesに活かされているものはほとんどないです。
④継続的外注
最後に行き着いたのがこれです!
一番のおすすめ!
つまり、【月額○○万円を支払う】というだけの契約です。
メリットとしては
・受注側は、工数を気にしなくていいため、しっかりと話ができる。
※顧客目線での開発ができる。
・もちろん、どんどん改善できる。
・継続的な関係なので、良い人間関係を築くことができる。
※こちらの関わり次第です
・理念や目的やビジョンも共有できる。
※こちらの関わり次第です
私たちも④の方法で、Holmesを開発し、ロンチしました!
1度ロンチをすれば、VCも顧客も、そして仲間も格段と集まりやすくなると思います!
【契約の全てを簡単に】
https://www.holmes-cloud.com/
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