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MBTIを会社経営に活かすには? Z世代の会社が実践するMBTI活用法

いま、世界中のZ世代のなかで大流行している自己理解メソッド「MBTI診断」。

SHIBUYA109 lab.が発表した「SHIBUYA109 lab.トレンド大賞2022」やマイナビが発表した「【2022年】ティーンが選ぶトレンドランキング」にもランクインするなど、広く認知されてきています。

「◯◯のMBTIって何?」「あ〜、Eっぽいね〜」なんて会話は、Z世代にとってごく普通に交わされるもの。

僕と私と株式会社でも、入社時に各メンバーにMBTI診断を模した「16Personalities性格診断」をやってもらい、相互に結果を見られるようにしてきました。

メンバーに配布している自分専用のzoom背景にもMBTIが

また、社内ではMBTIを利用した組織マネジメントを行っており、フィードバックや社内での交流など、至るところに結果が活用されています。今回はそんな、僕たちがやっている「MBTI活用法」についてお話しします。

多くの人は、本当の結果を知らない!?本来の「MBTI」とは?

「MBTI(Myers-Briggs TypeIndicator)」は、自分や他者をより理解して、人生に活かすことを最大の目的とした、自己理解・他者理解のためのツールです。

ユングが提唱したタイプ論をもとに、一人ひとりの性格を「ものの見方」「判断のしかた」「興味関心の方向」「外界への接し方」の4指標で表して捉えます。

https://heart-quake.com/article.php?p=4875より。ちなみに僕はENFPです

ここで気をつけたいのが、いま多くの人が認識している「MBTI」は「16Personalities性格診断テスト」であり、本来のMBTIではないということです。MBTI協会からも以下のような声明が出されています。

16Personalities性格診断テストは、MBTIとは全く別のもので、質問も結果の出し方も、正式なMBTIとは全く異なります。しかし、ISTJやENFPなど、アルファベットをつかってタイプを表しているのは、MBTIを真似たもののため、皆さんが勘違いしてしまうのも無理はありません。

一般社団法人MBTI協会HPより

いま、ネットでは無料で16Personalities診断をできるサイトが有名ですが、公式なMBTIは一定の訓練を受けたMBTIの専門家(MBTI認定ユーザー)が、MBTIに回答した本人と一緒に自分についての洞察を深めることで、初めて見つけ出せるものとなっています。

つまり、本質的には、Z世代の間で流行っているのは「MBTI診断」ではなく「16Personalities性格診断」なのです。

数ある診断から、「MBTI」を重視するわけ

ぼくわた「16personalities」分布図

ぼくわたでも、はじめは試験的に導入していたこともあり、メンバーには手軽に受けられる「16personalities」を受けてもらっていましたが、現在は関わりの多いコアメンバーに関しては正規の「MBTI診断」を受けてもらっています。

「MBTI診断」は「16personalities性格診断」とは異なり、認定ユーザーによるワークショップを通じて、診断結果と照らし合わせながら理解を深めていくため、結果と自己認知に齟齬が起きにくいと感じています。

また、チームでワークショップを行うため、自分とは異なるタイプ(SかNか、TかFか、など)への理解も深まり、自分のみならずチームメンバーのことも理解できるのがポイントです。

社内メンバーの中にはMBTI認定ユーザーになるためのトレーニングを受けている人もいるため、いずれはメンバー全員に公式のMBTIを受検してもらい、本格的に「16personalities」から移行していく予定です。

ここまでぼくわたがMBTIを重視するのは、MBTIがチームビルディングに重要な影響を与えると考えているからです。

採用やチーム編成を考える際に「社外とのMTGには、Eの人を入れておきたい」「綿密な計画性が必要だから、Jが欲しい」など、MBTIを参考にするとスムーズに進むシーンは多くあります。

また、コミュニケーションにおいても、MBTIを理解することで余計なすれ違いを防ぐことができます。

「結果を褒められたいタイプなのか? 過程を褒められたいタイプなのか?」「具体例で説明すると伝わりやすい人なのか? 順序を追って説明したほうが良いのか?」など、同じチームで働く人の特性がわかれば、適切なコミュニケーションが取れるはずです。「こんな特性がある」という相互理解があれば、波風が立ちづらく、互いを尊重しながら働くことができます。

自分らしい働き方を重視するZ世代が集まるぼくわたでは、お互いにとってより良い環境を作るための工夫をしたいという想いからMBTIを重視しています。

ぼくわたとMBTIのこれから

ちなみに、日本の企業のなかにはどうぶつ占いなどMBTI以外の診断を利用したマネジメントを行っている企業もあります。

何を利用するのかは経営者の好みにもよると思うのですが、50カ国以上で利用されている世界標準な指標であることと、学問的アプローチによって編み出されたものであることから、僕はMBTI診断を重視しています。

とはいえ、MBTIがその人のすべてだとは思っていません。MBTIはあくまでもその人の根本にある癖や性格が反映されるものであり、それで仕事の向き・不向きを決定するのは不適切だと考えています。

ぼくわたではジョインする際、ほかにもストレングスファインダーを受けてもらい、自分の強み5つを知ってもらうとともに同じチームのメンバーが知れるように共有してもらっています。

社内で公開している自己紹介シート

こうすることで「性格」に加えて「スキル」が分かるようになり、よりその人にあったポジション・役割を提示することができると考えているからです。

また、ぼくわたはフルリモート・フルフレックスな組織であることや、プロジェクトベースでメンバーをアサインしていることから、1年ほどぼくわたで働いていても、新しいメンバーで仕事をする機会が多くあります。

そんなときに、なんとなくでもMBTIの傾向を理解しておけば、どんな人か予想がつき、ミスコミュニケーションが起きづらくなります。

来年からは、社内のMBTI認定メンバーによるMBTI別フィードバック講座や組織マネジメントに関するワークショップも開催する予定です!  MBTIとぼくわたについて、また新たな動きがあったら報告させてください。

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このnoteでは、Z世代経営者の僕が日常生活で感じたことや経営のノウハウを発信しています。今後も経営者やZ世代の皆さんの役に立てる情報をお話したいと考えていますので、ぜひスキやコメントお願いいたします!

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。他にもこんな記事を書いているので、ぜひご覧いただけたら嬉しいです!

※このnoteは個人の見解です。

今瀧健登について

今瀧健登 / Imataki Kent(Twitter:@k_hanarida)

僕と私と株式会社 代表取締役 
日経COMEMO キーオピニオンリーダー
書籍『エモ消費』『Z世代マーケティング見るだけノート」など

1997年生まれ。SNSネイティブへのマーケティング・企画UXを専門とし、メンズも通えるネイルサロン『KANGOL NAIL』、食べられるお茶『咲茶』、お酒とすごらくを掛け合わせた『ウェイウェイらんど!』などを企画。
Z世代代表として多数のメディアに出演し、"サウナ採用"や地方へのワーケーション制度など、ユニークな働き方を提案するZ世代のコメンテーター。
日経COMEMOではZ目線でnoteを綴り、日経クロストレンドでは、「今瀧健登のZ世代マーケティング」を連載中。


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