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藝術とビジネスは相反するものではない

どうも藝術家のライフコーチ、兼ビジネスプロデューサーの松浦玄侍です。

いわゆるアート好きの方のつぶやきで、よく出てきがちなのが

「お金を稼ぐためにやるんじゃない、ただアートを作りたいんだ。」

「アートとビジネスは水と油、どちらかを選ぶなら、どちらかを捨てなければいけない。」

みたいな言葉。

あなたも聞いたこと、見たことがあるのではないでしょうか?

この言葉は、確かに同意できるところがあって、

「個人の芸術性や美意識を金銭欲で曇らしてしまうことは、アートの純粋性を下げる」

という考え方自体は、間違ってはいないと思います。

ただし、

「藝術(アート)を選ぶなら金銭(ビジネス)を捨てよ、金銭(ビジネス)を選ぶなら藝術(アート)を捨てよ。」

というのは、いささか早計な思い込みだと、私は思います。

ビジネスと藝術は共存できる


というのも、藝術活動によって稼いでいるアーティストはたくさんいるからですね。

アメリカのライフスタイル雑誌「Complex(コンプレックス)」が出した

「存命する藝術家の長者番付TOP15」

で1位のダミアン・ハーストは、資産額1000億円と言われているし

ダミアン・ハースト "Cherry Blossoms" 製作中の一枚 出典:美術手帖

日本人で6位にランキングしている村上隆さんは

資産100億円と言われています。

ドーハで開催された村上隆展 出典元:Art annual online

2008年のサザビーズのオークションで村上隆さんのフィギュアが

16億円で販売されたりしています。

村上さんは、

「お金を稼いだら次の製作費に全部使っちゃうから残っていない。」

と言っているみたいです。(本当のアーティストってこういうことですね。)

なので、

「藝術(アート)を選ぶなら金銭(ビジネス)を捨てよ、金銭(ビジネス)を選ぶなら藝術(アート)を捨てよ。」

という主張は、これらの藝術家の実績を鑑みると、正しくないと言えます。

「藝術は金銭になりますよ」ということを突き抜けて証明していますからね。

ただまぁ、彼らは世界でも指折りのアーティストなので、作品の販売金額はとんでもないですけど。

理屈的には藝術(アート)で飯が食える(ビジネスできる)が成り立つわけです。

むしろ、飯が食えるどころか、有り余るほどのお金を

ダミアン・ハーストや村上隆さんは、藝術価値によって受け取っているわけです。

ということは、彼らのような世界的な規模ではないにしても、自らの藝術を評価してくれるお客さん(パトロンとも言える)を見つけて、その方達に対して、自分の藝術価値を販売していけば、相応の金銭的報酬を受け取ることは全然可能なんですよ。

それが例えば、月30万円、50万円、100万円というラインくらいであれば、全然叶えられる社会に我々は生きています。

自分の藝術価値をお金に変えるために必要な3つのこと


もし、「自分の藝術性が評価されない、お金に変えられない。」といって悩んでいるのであれば、視座が狭くなっているだけです。

解決するためにやるべきことは、そんなに多く複雑ではありません。

以下のことをやれば、変えていくことができます。

・マーケティング能力を身につける
・自分の藝術性をもっと発酵させて磨く
・ビジネスの場とコミュニケーションを取っていく

今回はテーマの都合上、上記部分の細かい解説は割愛しますが、藝術価値を販売するためのマーケティング能力を身につければ、販売対価としてお金を手に入れられるようになります。

作品以外にも、自分の能力をもとにサービスを開発して、それを販売していくことで収入を伸ばすことができます。

ただし、

「自分の能力が磨かれきっていない」

「表現の背後にある哲学が発酵していない」

という場合もあるので、その時は、スキルを磨いて思索を深めましょう。

>>「発酵する哲学」の考え方については、こちらの記事をお読みください。

さらには、藝術家としてのアイデンティティを保った状態で、

ビジネスの話ができる場所に出向くのも良いと思います。

例えば、コワーキングスペースの起業家交流会とか、アーティストの講演会・セミナーとか、藝術家のためのマーケティング勉強会とか、経営者の食事会とか、色々ね。

経営者の食事会に絵を持って行って、

「オフィスに飾りたい企業さんとお話をさせてもらってます。」

とか言ってみても面白いですよね。

藝術的に生きる上で、環境と考え方は超重要


とはいっても、会社員の方とかからは

「他の仕事は一切せず、藝術家一本にして今すぐ食っていくのは難しいよ。」

という声も聞こえてきそうです。

(そもそもその環境にいるからマインドが曇って何もできなくなっている。ということもありえるんですが。)

ただ、そういう時であっても、考え方のベースとしては

「藝術的な人生を確立するために、今、最も働きやすい条件の場所を選ぶ」

ということが重要です。

バイトでも良いと思いますし、契約社員でシフト調整ができるところでも良いと思います。

尚且つ嫌じゃなくて、少しでも自分が楽しめるところね。

(私も5年前までWワークしてましたから。)

逆に、お金のために藝術を犠牲にして「中途半端にお金を追いかける仕事」を選んでしまうと、コントロールできない環境に飲み込まれて、自分の輝きを失っていきます。

あくまでも「自分のアイデンティティを顕現する」という目的のために仕事をするべきであって、その点において、藝術性と美意識は忘れてはならないんですよ。

「藝術でお金は稼げない」の嘘と真実


だから、「藝術でお金は稼げないよ。」というのは、奴隷的な思想であり、奴隷をコントロールしたい側がついている嘘であり、繰り返し伝言され続けてきた間違った思い込みなのです。

「自らの藝術性によって、豊かさもお金も生み出せる」

ということが真実なんです。

20世紀最高のアーティストの一人、アンディ・ウォーホルも、こんな言葉を残しています。

ポップ・アートの巨匠 〜 アンディ・ウォーホル
マリリンモンローをモチーフにしたこの作品は、あまりにも有名。

好調なビジネスは、何よりも魅力的なアートだ。

Being good in business is the most fascinating kind of art.

お金を稼ぐことはアートだ。働くこともアートだ。ビジネスで成功することが最高のアートだ。

Making money is art and working is art and good business is the best art of all.

アーティストとして世界的に評価された人物が、こういう言葉を残しているのは興味深いですよね。

「ビジネスとアートは相反しない。」

「藝術性を保った生き方で、経済的に豊かになることは可能である。」

これが真実だと思います。

「それをどうやって成し遂げるか?」

その課題を解決していくプロセスそのものに、藝術性が宿っているような気がします。

アンディが言いたかったのも、そういうことではなかろうかと思います。

藝術というものは、人間が生きていく活動の中で感じたことや思索したことを作品にして表現する行為ですよね。

すなわち、表現者が世界に対して「私はこう感じたんだ。こう視えて、こう聞こえたんだ。」と伝えて、観た者に問いを与える行為です。

この「藝術表現」が、より多くの人たちに認められると、必然的にお金が増えていくわけですが

「どうすれば、この感性が、大衆に受け入れられるのか?」

「どうすれば、気づいて、認めてもらえるのか?」

その課題に対して、自分の美意識、藝術性を保ちながら、磨き上げていく行為が、藝術家がするべきビジネスであると思います。

ストリートのアートヒーロー、バンクシーも結局は
マーケティングの旨さが世界的な評価につながったと言われています。

そして、評価されてお金を得た先でも、保たれている美意識というのは、とてつもなく藝術的だと思いますね。

どうせやるなら、そこを目指す藝術家でありたいですね。

ということで、「藝術とビジネスは相反しない」というお話でした。

ちなみに、ビジネスとアートという文脈だと

「大量生産と個性は共存できるか?」

というテーマもありますので、またそれについても書きたいと思います。

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