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教科書には載っていない、新卒の心を動かした8つのコトバ




みなさんにとって心動かされたコトバはありますか?





事業・組織開発を行っている筒見です。

普段はSalesforce導入・組織構築支援を行っているのですが、弊社内では育成担当も行っています。
具体的には、新入社員を半年間かけて、仕事をする上での基礎を教える役割になります。

と、書くと普通の育成に思えますが、まぁ育成相手のクセが強い!!

・平気で思ったことを口にして周りのことを困らせちゃう
・でも思ったことは「どうせ」みたいに悲観して実行しない
・すぐ諦めちゃう
・めちゃくちゃ人の悪口言う
・のくせして、人の顔色ばっか気にしてる

みたいに、ダメなところをあげたらキリが無い状態。雇ったからには教育の義務はありつつ、なかなかの状態。
一般的に見ると問題児に見えますが、雇った理由は明確にあります。

ポテンシャルのかたまりだったから。

言葉を通じたコミュニケーション障害が起きているだけで、彼女の捉える観点は客観的で合理的で、どちらかと言うと正しい、と思えるものばかりでした。
自分の中で、この障害を取り除いてあげるだけで育つかもしれないと。

ただこの障害物は今までの人生で培われてきたものなので、そう簡単にはくずせない。
目標は3ヶ月で負のスタンスを捨て去り、残り3ヶ月で対人コミュニケーション改善を行うこと。

そこで、自分が実際に人に言われて心動かされたコトバを正直にぶつけて、人生をゴリッと変えたろう方式を取りました。

ヒトでグチる暇があるなら、コトをみて次を考えろ

これは以前プロダクトチームにて、「なんでみんなわかってくれないんだろう」とグチをこぼした時にオーナーから言われハッと我に帰ったコトバ。ヒトを憎まず、なぜそれが起きたかコトにフォーカスすることで、次の成長につながる。

初めて長い時間を取って話をした時、ひたすら人の悪口を言ったり、物事を人のせいにしていました。せっかくのエネルギーがまるで無駄になってしまっていますね。。
一通り話を聞いた上でこの言葉を投げかけました。

確かに物事を人のせいにすることは、自分を正当化できますしとても簡単です。しかし、ヒトの批判から次に繋がる学びは一切生まれません。

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この時話したのは「伝える」と「伝わる」の違い。

ヒトにフォーカスすると、その人からは「なんで伝わんないの?」というコトバが出てきます。伝えたことで満足し、受け取れないのはアナタのせい、となってしまっています。

もし伝え方が間違っていたら?そんなことには気づけません。

これをコトにフォーカスさせると、
どうやったら上手く理解してもらえるんだろう」と、
伝わらなかったというコトのみにフォーカスされ、建設的な解決策が出てきます。

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…なんて、初日はキレイ事を例にして伝えましたが、最初の3ヶ月で障害を取り除く必要があったので、荒手の手段を取りました、、、

「絶対にヒトを憎んでいけない」の前提をお経のように叩き込んだ上で、
自分に来た彼女についての陰でのメッセージを全て見せました。

最初は「なんでそんなこと言われなきゃいけないんだろう」と感情的になっていましたが、ヒトにフォーカスする前になぜそう思われてしまったのか、コトの分析を2人で徹底的に行いました。

コトにフォーカスする訓練を1ヶ月ほど続けた結果、
今までヒトのグチばっか言ってたのが、いかに無駄な時間だったか理解しました。」と言ってもらえました。

とても嬉しかったです。内心ドキドキだったから。
だって、もし私が陰のやりとり見せられたら発狂するので。笑

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それは短所じゃなくて、個性。

前職のマネージャーに言われて救われた一言。他の人と違うからダメ、なのではなく、必ず活かせるフィールドがある。

3ヶ月前の状況は、はたから見ると変わってて扱いづらい子。特に現場では思ったことをすぐ言っちゃう癖がありました。

ここに関しては、論点も合っているし、そもそも間違っていない発言なので、それ自体短所でもなんでもないこと、むしろ長所だということを伝え続けました。

ただ、発言する上で放り投げる言い方になっていたので、相手を思いやって伝わる言い回しを意識させました。

コトバのオ・モ・テ・ナ・シ

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これで彼女の短所が個性に変わりました。

批判しかしないかっこ悪いやつだけにはなるな

これは前職でいかにかっこ悪いことかを学びました。あるものを否定することは簡単ですが、じゃあどうすれば良くなるのか?個人より外のことを考えられてない証拠です。

当時彼女の感じてる疑問は「たしかに」と思うものばかりでした。
ただ、コトバのオモテナシ以外にもう一つ欠点が。疑問投げっぱなしだったのです。

その疑問に対して「じゃあどうすればチームのためにより良くなると思う?」と質問すると、黙ってしまいました。


そりゃ自分勝手って思われるわ!!!


ここは正直に話して、批判だけはいかに簡単でダサいかを教えました。
3ヶ月たった今、彼女が参加する会議ではこうなってます。


違うという事ですが、どうすれば良くなるか代替案はありますか?

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カッコ良いですね。

自信は無駄に持て、無駄な自尊心は持つな

だれに言われたか忘れたけど、心に残ってる。無駄なプライドは成長を邪魔する。

3ヶ月前は自信が無いために、プライドで自分を包み隠している最悪の状態でした。

まずは、自分のやること全てに目的意識を持ってもらい、絶対に妥協しないでアウトプットしてもらうことを心がけてもらいました。徐々に純粋に自分のアウトプットにフォーカスできるようになり、そこにこだわりを持てるようになりました。

だからこそ自信を持って伝えられるし、人を動かせるようになるし、それでも違う意見をもらったときは素直に受け入れられるようになりました。

居心地が良い=優しさだと学んだなら、それが一番優しくない

先月の経営合宿で「心理的安全性ってコトバをなくしたい」という話の中で改めて思った。気を使い無風が作ることが良いわけではない。

割とドライにやり取りしてたので、こっちも思ったことはなるべくストレートに伝えていました。そんなある日「優しくないですね。」と言われたことがありました。

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深ぼってみると、彼女の中で

優しさ=居心地良く働けること

だと思ってた様です。こう教えた人をビンタしたいですね。
はたして、気を使って何も起きないことは良いことなのでしょうか?
私は間違っていると思います。

その場で傷つけるからと言わないのは自己保身だと思っています。もちろんその場の言い方や関係値もありますが、将来を考えてあげて言うからこそ優しさ、なのではないでしょうか。

正直に伝えたことで、まっすぐ受け入れ、改善され、より成長してくれました。

仕事以外の人としての優しさはこれから挽回します。

人を気にする人生って一番つまらない

これは特定の誰かではないですが、なぜか昔からよく耳にします。父親がよく言ってたのかな?

とにかく自信ありそう風なのに(笑)、人の目ばかり気にしてたんですよね。深堀りするとそこに自分は無くて
人が良いと言ったから良いと思った」みたいな結論に至ることが多かったです。

これについては、何か人生で大きなイベントがあったんだろうと直感的に思い、時間をかけて深堀りました。

ざっくり言うと、昔仲間はずれ的な経験をしたり、裏切りにあったり、変な存在として扱われてきてました。
それらの経験から、人に合わせていけば荒波も立たない思考になっていました。

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実際はセンシティブな内容なのでこの部分のコミュニケーションに気を付けましたが、1つ伝えました。

過去色々な経験をして今の自分いる。これからの自分を作るのも自分。今の自分はどうすべきか。

半泣きで「これからは自分で全て選択する自分を選ぶ」と答えてくれました。

これらのことを話してくれたこと、自ら今後の選択をしたこと、さらに定例の場でも宣言をしたこと。
人生において勇気がいる瞬間だったと思うし、とてつもない覚悟を感じたし、変わったと確信した瞬間でした。

自己開示できた上での意思表示。
正直、育成担当の99%は終えたな、と感じました。

小手先の技術を学ぶより、自分のスタンスを変えるべき

前職のマネージャーから、自分は役に立たないからスキル付けたいと言った時に教えてもらったコトバ。スキルピラミッドはめっちゃ多用してます。

新卒3年目くらいまではいち早く手に職付けるために、専門的なスキルを付けたくなりますよね。
ただ、若いうちにテクニカルスキルを付けてもスタンスやポータブルスキルが伴わないと、すこし業務が変わっただけで何もできなくなる、使えない人材になってしまいます。
例えば「優秀だけど気難しくて仕事が頼みづらい」など。技術がついても仕事はついてきません。

彼女も諦める、逃げる、中途半端に行う、というスタンスを持っていたので、分析や仮説検証の方法を教える前に仕事に対する構え方を徹底的に変えました。

面白いことにスタンスが変わるとポータブルスキルが変わり、手段として必然的にテクニカルスキルを磨きます。必然的にチームで活躍できる人材になってくれました。

これらは「スキルピラミッド」と呼ばれているので、ぜひ参考にしてください。

社内でデキる人でどうするの?市場で、世界で役に立つ人を目指して頑張ってほしい(時間は有限である)

最近ホリエモンの記事を見たり、社長のコトバを聞いてハッとした。多忙なだけでヒマなんだなと。

最後に、これはまだ心動かせてないのでカウントしてよいのかわかりませんが、いつか伝わると思い8つ目に入れました。
本人に二度、伝えたのですが、
ちゃんと求められてる以上のこと頑張ってます。」と、本質部分の伝え方を失敗してます。(私の伝える力がまだまだなだけです。)

私が言いたかったのは、
その頑張りは生産的か、と、疑う視点も入れて欲しい
ということ。

私は↓の記事を読んで、改めて自分はまだ暇なんだ、時間の使い方を間違えていた、と気づきました。

時間は有限です。
もし過去に後悔し、未来に不安を抱いているなら、今を全力で駆け抜けてほしい。
もし、今の頑張りが限られた枠組みの中でしか機能しないなら、その前提を取り外して欲しい。

そう思っています。

まだまだ駆け抜けられるんじゃないかな?
育成後半が楽しみで仕方がありません。可能性を信じてる。

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後記

今回は1つの教育担当を通して、自分の体験を元に育てることができました。過去組織構築の経験はあったにしろ、やはり毎回正解はないわけで、相手はもちろん、自分自身とても学び多い3ヶ月間でした。

チームや組織マネジメントではより複雑に人同士が交わるため難しいです。正解は無いため必ずしも当てはまることはありませんが、今回の実践がもし何かのお役に立てば幸いです。

また、事業・組織構築でお悩みの方の相談も無料で受け付けておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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