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【第1回】数学と情報と私

はじめまして、kenstyと申します。これから初等中等教育における統計やデータサイエンスについて、自分が勉強していることや実践したことについて記事を書いていこうと思っています。統計教育や情報教育に興味をお持ちの方と情報共有ができますと幸いです。
初回記事ですので、自己紹介もかねまして、本記事を投稿する動機やこれから書きたいと思っていることを書いてみたいと思います。

数学と情報との関わり

私は大学・大学院で数学、そのなかでも主に自然現象を記述する偏微分方程式といわれる分野の研究を行ってきました。その後、教育関係の仕事に就き、初等中等教育における算数・数学教育および情報教育について研究と実践を重ねる日々を過ごしています。

情報教育やいわゆるコンピュータ・サイエンスについては、もともとは専門外ではあります。コンピュータは、数学の研究における必要性から活用する機会は多くあり、データ分析において便利なツールであるというくらいの認識でした。大学在学時にあるきっかけで基本情報技術者試験を受験することになり、初めて本格的に勉強をしたのですが、これが私にとって一つの転機になりました。学べば学ぶほど自分は何も分からずにコンピュータを使っていたのだということを実感しました。そして、このような情報の科学的な知識に基づいた情報活用の実践力が今後ますます社会で求められていくことのではないかと考えるようになったわけです。当時は高等学校で教科「情報」が新設される少し前でした。私の在籍していた大学の学部でも在学中に「高等学校教諭一種免許状(情報)」を取得可能となり、そこで免許状を取得したというのが原点になります。

教育

そのような大学・大学院時代を経て、教育関係の仕事に携わり、主に中学校・高等学校における数学教育の研究と実践を重ねてきました。情報教育、特に高等学校の教科「情報」との有機的なつながりをもったカリキュラム策定が自分の中での一つの主題ではありましたが、教科の横のつながりは言うほど簡単ではないことにも気づかされます。そのような中、ICT機器の教育活動における有効な利活用についての議論が全国的に起こりはじめました。当初は慎重な考えの学校や先生方が多かったことと思われますが、2022年度改訂高等学校学習指導要領の内容が具体化に伴い、学校教育全体の中ですべての教科の学びの基盤となる情報活用能力を育成していく考え方が浸透してきていると感じます。なお、ICTを利活用した教育については、いつか別記事でまとめてみたいと思っています。

このような学校教育全体の中で日常的にICTが利活用する時代において、高等学校教科「情報」に求められる役割は何だろうか、また自分の強みはどこで活かせるのだろうかと考えました。それに対して自分なりの答えを見つけたのは、2020年度の全国的な臨時休校の際にテレビでニュースを見ていたときでした。さまざまな情報があふれ混沌としている現在の情報社会、そしてこれからの新しい社会「Society 5.0」において、データを科学的に捉える力がいかに重要であるかを思い知りました。次期学習指導要領の中で、社会的な背景を踏まえて統計的素養や問題解決においてデータの分析・活用する力を育成することの意義について言及されていたことは知識としてあったのですが、これが自分の中で腹落ちした瞬間だったと振り返ります。

note投稿の動機

数学教育における統計と情報教育におけるデータの分析と活用。これこそが正に自分の主題である「数学と情報の有機的なつながり」が求められる領域であると思いました。そして、これまでの学びを活かして、今の私が社会に最も貢献できるところなのかとも思いました。私は統計の専門家でもなければ、データサイエンティストでもありませんので、知識やスキルとしてはまだまだ不足しており勉強中の身であります。そこで、社会でご活躍されておりますみなさまに少しでも自分の取り組んでいることをご覧いただくようなアウトプットを続けることで学びを深めていきたいと考えるようになりました。シェアやコメントを通して、その学びの輪が広がっていけますと大変嬉しく思います。

これまでブログやSNSでの情報発信を行ってきた経験が少なく、不慣れなところもありますが、今後もよろしくお願いします。