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地震と龍

昨日、手持ちの史料「諸国大地震并大津浪」について書いた。

今夜も手持ちの絵図でお茶を濁したい。

日本列島をぐるりと龍が囲んだ有名な絵図がある。

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「大日本国地震之図」を引いたもので、手持ちの江戸時代の雑書の中にあった。
今から約200年前のものだ。
この原型の「大日本国地震之図」は映画「天気の子」にも登場した。

https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/455249

この図中には文字の記載がないが、原型である「大日本国地震之図」には、龍の頭の部分に「要石(かなめいし)」と書き込まれている。

そういえば、数年前に香取神宮へ行った時に「要石」をみたことを思い出した。

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▲香取神宮境内の要石

地震をおさえるものだ、とは現地で聞いたが、これらの図で言うと龍の頭に乗っている、ということになる。

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それが、ちょうど「ひたち」「志もふさ」の沖あたりに位置している。
龍の目は「むつ」の沖に。

さて、現代からみたら非科学的にうつるかもしれないが、自然への畏敬・畏怖があったのは明白だろう。
「非科学的だ」と嘲笑しているうちは、そうした態度を当時の人々から冷笑されても仕方がないのかもしれない。

地震と関連した絵図には龍が多く登場するが、鯰(ナマズ)も多い。
龍も鯰も引き続き調べてみたいと思っている。

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