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18歳のアーティファクト

「御天道様が怖いんだ」
皮かぶった獣肉が黒い毛生やし
瞳になると辺りには
白い眼をした群衆ずらり
村八分の出来上がり
はじめは居心地が良かった
あの太陽が照りつける
黒い毛皮に強く強く
汗かく僕は恥ずかしくって
額を隠す仮面をつけた
道化の羊は気づかない
踊らされたのは僕の方

中身は迷えるノマドの獣
本質は“未”だに不可算名詞
僕に我がなきゃ意義は生まれず
僕が肥えねば美は生まれない
人から与えられた役割を
必死に演じていた君の
人生を俯瞰した先に
戒めだけが残ってる
あの広大な大陸を
羊の群れが走ってる
しかし彼らは気づかない
監視者は共に歩んでる
懐古の道を東から
西へ西へと走ってる

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