【動画紹介】21/16拍子の捉え方 ~Tigran Hamasyan「Levitation 21」より~
今回はYogev Gabay氏の動画を紹介したい。
動画は主に、Tigran Hamasyanの曲「Levitation 21」についての解説だが、拍子の演奏、捉え方の点で参考になることも話されている。
以下に、まずTigran Hamasyanの曲「Levitation 21」を貼っておく。
1.お金の数え方のアナロジー
動画の中ではアメリカ合衆国の貨幣が用いられているが、ここは分かりやすく日本円に置き換えてみる。
机の上に1円玉が100枚あったとしたら、全部で何円になるのか一瞬では把握できないし、もちろん数えきれない。もしそれが10円玉だったらどうだろう。数えるのが少しは楽になる。50円玉ならすぐに、そして100円玉なら1枚なのでもっと速く、一瞬で数えられるはずだ。
音楽においても同じだ。
Levitation 21では、21/16拍子が使われている。「16分音符のクリック音が21回」という捉え方をすると拍子を見失ってしまうし、捉えどころがない。それぞれの楽器によって、異なる(ブロックでの)捉え方になっている。動画では、ピアノ、ハイハット、ベース、キックとスネアの4種類に分けて解説されている。
2.楽器ごとのリズムの捉え方
・ピアノ
16分音符3個のブロックが7つ(3×7=21)
・ハイハット
16分音符7個のブロックが3つ(7×3=21)
・ベース
16分音符6、5、5、5つのブロック(6+5+5+5=21)
・キックとスネア
16分音符6個が7つ(6×7=42)
16分音符が42個?と最初は思うが、今回は2小節に渡る。つまり、21(1小節)×2=42ということ。
ここでは7つが1組ということだったが、キックとスネアが交互に鳴っているため、次の7組ではキックとスネアが逆になることにも注目したい。
3.まとめ
21/16拍子に上記4つの捉え方があるのを見てきた。そして、それらは同時に演奏されている。ただ単に上記4つのリズムパターンを組み合わせても煩雑になりそうなところだ。しかし、それを音楽的に聴かせられるようにできているところが、Tigranとその他メンバーの優れているところだ。
以上、動画紹介。
Distorted HarmonyのドラマーでもあるYogev Gabay氏のチャンネルには他にもリズムに関して大変興味深い動画が多くあるので、要チェックだ。
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