イベントマーケ業を通じて学んだ、今日のムリゲーを1年後の当たり前にしていくっていうはなし。
#0. これはなに
所属しているキャディ株式会社で進めているオフライン施策の話などをゆるりと記載していくつもりで書き始めているnoteです(ちゃんと着地するかな)。
なお、ぶっちゃけの裏事情で言うと「ヒトガッ!ヒトガタリナイ!モットキャディニアツイヒトタチアツマリタマエ!オラニチカラヲ!」みたいな気持ちもあって書いていることを共有しておきます。
そんな訳で以下の構成で書いていく所存!
#1. 「Who are you?」への回答
筆をノセる為のとっかかりとして、そもそも書いている人間の素性を明らかにするところから始めていきます。昔にプロフィール書いたこともあるのだが、最早それから10年弱経過して大分状況が変わっているので改めて&搔い摘んで記載。
1-1. 前職(ニコン)
ニコンで半導体製造装置の開発に従事。学生時代に「史上最も精密な機械」「物理限界への挑戦」「一台で数十億円の巨大複雑システム」みたいなタグラインに中二病がくすぐられ、第一志望で門戸を叩き、めでたく入社。採用面接時に中二病を発揮していたおかげか、経済学部にも関わらず初任配置で開発に配属となり、以後、同装置のEPM;Engineering Project Management 的な仕事を10年程していました。
その後、社内で新規事業部門が立ち上がったタイミングでそちらの事業部に引っ張られ、Product Manager のような、Product Owner のような、BizDev のような(なんと表現していいか分からない)役回りで総合格闘技的に技術と市場の両方を見据えながらプロダクト/サービスのリードをしていました。
1-2. 転職(前職 to 現職)
何を思ったか(と言いながら、当時は色々と考えたが今回は割愛)、「20-30年後のこの会社を思うと一回出ないとダメだ、その判断と行動が出来るのは自分だけだ」という謎の中二病的思考(再)に背中を押され、以下の様に転職する理由が1ミリもなさそうなタイミングでキャディに転職しました(2022年09月のコト)。
● 決算説明会で副社長がコメントするくらいのプロダクトを担当
● 割と早くに役職付いてそれなりに評価してもらっている状況
● 子供が生まれたばかり
● 住宅ローンこれから組む
1-3. 現職(キャディでのコレマデ)
数えてみると、2024年6月現在、キャディに転職してから1年8カ月が経過しているみたいです(もうそんな経つのか・・・めちゃ早い)。
キャディにおいては CADDi Drawer(キャディドロワーと読むよ)というプロダクトを担当しているのは入社以来ずーっと変わらずなのですが、職種的には、オファー:カスタマーサクセス >> 入社:フィールドセールス >> 異動:インサイドセールス >> 育休 >> 異動:マーケティング、という遍歴を辿っております。
1-4. 現職(キャディでのイマ)
冒頭に記載の通り、今はマーケティング部に所属し、その中でオフライン / イベント施策のオーナーをしている訳ですが、マーケティング部に異動してすぐは2月に東京で実施したキャディ主催のオフラインイベント『モノづくり未来大会議』の第二部(経営層限定交流会)パートを担当。そして、この4月からは全国版モノづくり未来会議の主担当として計12個のオフラインイベントの企画・集客・当日運営・成果創出までを一身に担っている身です。
#2. 全国版モノづくり未来会議ってなぁに?
以下は、前身である『モノづくり未来大会議』のステートメントです。
イマを見据え、コレカラのことを考えるきっかけになる。
そんな場を提供しています。
2月に実施したモノづくり未来大会議は規模感的には数千名規模(アーカイブ含む)でした。
他方、今注力でやっている全国版モノづくり未来会議の方は各会100名程度に絞った設定にしています。というのも、個々の参加者の接点濃度を上げ、会の目的である変革に向けた態度変容をより強く促進していくことに注力したいがためです。
また、会のコンテンツとしては、以下のフォーマットを基本としています。
― 参考:基本フォーマット(これで3hr程度)
● 基調講演(外部の登壇者)
● キャディ講演
● 特別講演(CADDi Drawer ユーザー企業)
● 懇親会
講演者はほぼ毎回変えており、各会毎にその土地に所縁のある有識者/著名人やユーザー企業様にご登壇いただく形をとっています。というのも、目の前にある課題やその解決に向けた活動をより身近に感じていただけるようにしていくためです。
(例えば、富山では県の出身であるエムスリーソリューションズの中村利江社長や地元のスギノマシンの杉野岳副社長、愛知では元トヨタ常務で現フタバ産業特別顧問の吉貴寛良さん etc… などに登壇頂きました)
#3. なんでそんなことやっているの?
大儀的なところは後述するとして、先にマーケティング活動的な側面でのお話をします。
キャディはこれまで展示会やウェビナー、コンテンツ配信、オウンドメディア、自治体連携、メディア戦略 etc. 色々とやっています(この辺を漁ると各々の取り組みに関しても色々と書いてあります)。
3月時点では、順調に獲得リードを増やしていく一方、各施策で見ると徐々に収穫逓減効果が働いて新規接点獲得率が下がってきている状況でした。加えて、既存施策だけでは効率よく経営者などの意思決定層との接点獲得をするのが難しい状況でもありました(展示会とかに経営者来ないですもんね)。
そうした状況にあったため「過去に未接触の企業 × 意思決定層」との接点づくりを目的とした施策として、今年の4月からオフラインイベントを新たなチャネルとして(沢山)実施することと相成った訳です。
#4. オフラインイベント実行上の難点と打開策
「やるぞ!」と決めたのはいいものの、やるとなると実行上の課題が出てくるのが世の常で、当ケースも御多分に漏れずでした。ここでは、特にどういう座組でやっていくのかなど、大枠に影響しそうなものをピックアップしてご紹介します。
4-1. 沢山やりたい vs 何度もやっていると会の希少性が薄れる
過去の開催からオフラインイベントは、来場されたゲストの方の課題認識形成や具体施策実行、キャディの信頼醸成などなど、ポジティブに寄与することが分かっていたので、回数を重ねてより多くの方たちと接点を持っていくというインセンティブがありました。
他方、何度もやっているとゲストからすれば「またなんか誘いが来た」「この前もやっていたし、また機会はあるだろうから今回はパス」といった考えになっていくのは容易に想定され、会の希少性も薄れていくのが想像されました。
そこで
● キャディとしては沢山やるが、集客対象は分散させる
● 「遠いから行けない」ではなく「近くに来たから行く」へ
というのが成り立つ ”全国各地でのオフラインイベント開催” という選択肢が生まれてきました。
これまで地方で勤務している方々より過去のキャディイベントにお声がけした際にいただいていた「行きたいけど遠くて行けない」「こういう会は大体東京で開催されるので地方者としては置いてけぼり感がある」というお声にも応えられるようになるのでなんだか良さそう。
加えて、キャディは「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」というミッションを掲げて活動している企業なので、こうした全国行脚でのイベント実施はより広範にポテンシャル解放の機運を高め、全国的に製造業を盛り上げていくことにも期待を寄せられる一粒で三度おいしい施策でした。
4-2. 地方開催における集客リスク
上記の通り、各地方での開催を意思決定した訳ですが、次に直面したのが集客上のリスクです。
キャディは多くのメディアに取り上げていただいているものの、まだまだ全国的な超有名企業ではありません。そんな企業が「イベントやるよー集まれー」とやったとしても人は集まらないのが関の山です。
そこで、既に地場企業との関係、ないしはそれらからの信頼がある各地のローカルメディア(主にローカルTV局)とタイアップしたり、地方自治体や商工会議所などの後援を得たりすることで、キャディのイベントでありながら一定の公益性を得て、参加ハードルを下げる取り組みを行いました。
これらの組織には実際に集客の助力もいただき、各局 / 商工会議所のリレーションを活用した声掛けだけでなく、局の封筒での案内状送付なども行い、キャディだけでは生み出せなかった新たな接点創出を行うことが出来ました。
4-3. 圧倒的なコネクション/リソース不足
各ローカル局との協業は良さそうなのですが、実際に施策を動かしていく上では調整工数が大きな弊害となりました。
今回採用している座組では、開催地域毎にタイアップするメディアが変わる為、一緒にイベントをやってくれるメディアを各会毎に探すところから始まり、タイアップ先が決まった後には、局毎に少しずつ異なるレギュレーションをクリアしながら各会の実現にこぎつけていく必要があります。
(細かいところでは、お申込みフォームの作成主体をどこにするのか、声掛け対象企業を県内に限定するのか隣県も含めて良しとするのか、会場の作り方、プログラムを詰めていく順番、CMの有無、事前取材の有無 etc… あげればきりがないくらいにオプションがありました)
加えて、毎回開催者(一緒にやるメディア)が変わる為、開催してみた際の学びもそのままでは横展開されず質的向上が見込めません。そこで、組織横断 / 施策全体でのPDCAが回るように随時個々と連携をとっていく必要もありました。
そんな課題山積の中、足元状況としては、ゼロベースから最初の3ヶ月で4地域開催+並行して後の3ヶ月で8地域開催できるように仕込んでいく必要がありました(ピンチ)。
更には、ちょうど4月からそれまでイベンマーケティングを担っていた社員2名が育休で離れることが決まっていたため、リソース状況としてはこれを自分ひとりで回していく必要がありました(ピンチ再。まさに必ず死ぬと書いて必死の状況)。
流石にちょっと厳しいなと。計画破綻しちゃうぞと。とは言え、そんな中でも達成に向けてどうするかを考えるのがキャディの文化であり強さだよね、みたいな中で色々と思案 / 模索した結果、元TV局員で構成されるちょっと特殊な企業を見つけ、メディアとの媒介社として間に入っていただくことにしました(メディア <> 媒介社 <> キャディ)。
こうした座組で動いてみると、流石は元TV局員たち、TV局とのコネクションや各社の力学、レギュレーションの落としどころなど、色々とアドバイスをいただくことができ(何なら知らぬ間に調整を終えてもらい)キャディはコンテンツや体験設計、成果創出にリソースを割くことが出来、難局を乗り越えることが出来ました(いやー助かったー)。
#5. 今後
5-1. 現在地
今Qに4回の開催経験と8回の来Qの仕込みが(まだ残タスクはいっぱいあるけど)出来たのが現在地。
アンケートでも、ポジティブなコメントが多数を占めていました。全件、目を通していると、この会を通じて、漠然とした危機感ではなく、どこ向かって、どのようにして最初の一歩を踏み出すべきか、を見出していただけたようなコメントが多く見られたのは、この会での成果であると感じています。
以下、一部抜粋。
また、会ではキャディ対ゲストだけでなく、ゲスト同士での交流も沢山生まれ、互いの工場見学などがキャディを介さずに自然に発生したりもしていて、なんだかとてもいい会に出来た(言語力)ので、ひとまず難局を超えたところではないかなと思っています。
しかしながら、各会で見るとまだまだやれることはあるし、コンテンツの作り込みやリーチしたい企業にリーチし切れていなかったりなど、まだまだ伸びしろがある施策ではあるので、そうした部分をしっかりと詰め切って質的向上をはかり、成果最大化を目指していくのが直近3ヶ月のやるべきこととなります。そして、そうした積み重ねによって、このモノづくり未来会議が製造業変革の一助を担うだけのイベントに成長するといいなと。
・・・と、そんなことを思いながら、つい3か月前に当施策の初動が始まったにも関わらず、半年後にはまた内部/外部環境の変化が訪れるのが見えている(それだけプロダクトがどんどん伸びているのです)ため、そこに向けた取り組みも並行で考えていかねばであり、次なるムリゲーを探していくべく村田はアマゾンの奥地へと(略)
#6. と言う訳で、キャディにおいでー
書いてたら「キャディにカモン!」っていう裏目的だったのをすっかり忘れそうになったので、ここでグイっと話を戻します。
上記した内容はキャディのやっているマーケティング施策の1チャネル / 施策の話に過ぎません。実際には更に沢山のことをやっているし、今後やっていかねばならない状況なので、このくらいの粒度感の課題 / チャレンジの機会が山積み状態です。
「え、ここからまだやれることあるの?なにがあるの?」「これくらいのことにチャレンジしてみたい!」「いやいや、もっとデケーことしたい!」エトセトラ、何かしらこのエントリが琴線に触れた人は個別にでも公式にでもいいので是非ご連絡くださいませ!
6-1. 個人連絡先
● 🔗X(Twitter)
--> ここ最近完全にROM専になってますが日々見てはいます
● 🔗YOUTRUST
--> やや見ている頻度低めなので気が付くの遅くなったらごめんなさい
● noteから連絡
--> 🔗やり方のご参考
6-2. 公的連絡先
「もっとちゃんと話聞いてみたいよー」「どのポジションがいいかは分からないけどキャディには興味ありっす」みたいな方は以下よりカジュアル面談に気軽にお申込みくださいませー
● 🔗カジュアル面談申込
6-3. 募集要項
ついでにマーケティング業務に絡む募集要項もペペっと貼っておきます。
● 🔗マーケティングメンバー
● 🔗マーケティングマネージャー
● 🔗セールスマーケティング
#7. おわりに
これまでムリゲーだったものがいつの間にか自分たちでも気が付かない内に ”普通にやれている” 状態に昇華され、次なるムリゲーをムリゲーじゃなかったに変えていくストレッチなチャレンジを重ねていけるのがキャディのいいところなんだろうな、と。
そして、その機会が至るところにあるのが事業が伸びている会社のいいところであり、楽しいところなんだろうな、と思ったりした。
っていうはなし。
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