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小田原⇔東京。片道2時間通勤&リモートワーク生活を始めて1年間がたちました。

2019年5月に東京の西荻窪から小田原に引っ越してきて1年間がたちました。コロナの影響で「働きかた」や「暮らす場所」をあらためて考え直す方もいると思うので、小田原での1年間を振り返ってみたいと思います。

こんな人におススメのnoteです↓
・東京は好きだけど「暮らす場所」としては疑問を感じている
・都内近郊で不動産購入を考えているけど「たけぇ…」と引いている
・憧れはあるけど、田舎はいろいろ不便そうだし…と踏み出せない

自然と文化が共存する魅力

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今住んでいるマンションは小田原駅から徒歩7分。そこから30分程車を走らせた山の中にある小川です。テントをはったり、子供と沢蟹を採ったりして遊んでいます。

自粛期間中、東京では「少し気晴らしを!」と思って近所の公園に出かけたら、公園に人が集まり過ぎてヤバい…なんて話を会社の同僚から聞いていますが、小田原ならちょっと車を走らせたら誰も人がいない自然の中の遊び場を見つけることができます。

また、完全な田舎では無いので自転車で移動できる範囲に歴史的な建物や、可愛いお店を発見できるのも楽しいところ。先日は電動自転車の後ろに子供を乗せて真鶴の方まで街の散策をしてきました。

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真鶴に向かう途中で見つけたパン屋さん。縁側に座ってのんびりできる素敵なお店でした。
麦焼処 麦踏(https://tabelog.com/kanagawa/A1409/A140901/14070073/)

自粛の影響で子供が外で遊べなくてストレスが溜まって大変…なんて田舎の人に言ってもピンと来ないと思うんですよね。田舎はもともと人がいないから3密とかないし、親がそばにいなくても勝手に近所の森とか川にいって虫とかを捕まえて遊んでる。そういう「子供をほっといて遊ばせられる環境」の貴重さが浮き彫りになった気がしています。

東京は奇跡のバランスで成り立っている街

今回のコロナ騒動や東日本大震災の時にも感じたのですが、東京って本当に奇跡的なバランスで成り立っている街ですよね。東京都の人口は920万人。他県からの通勤者などを含めると昼間の時間帯には1600万人程度が東京にいるそうですが、この1600万人の生活を支える社会インフラの絶妙なバランスってすごい。

一番分かりやすいのは電車。田舎出身の人間なら誰もがその本数の多さ、路線の複雑さ、満員電車のヤバさにカルチャーショックを受けますが、この複雑に絡み合った蜘蛛の巣の様な交通網は「どこかで目詰まり」するとさまざまなところに影響を及ぼします。「中央線が人身事故で止まったら総武線が人で溢れかえり、東西線との乗り入れが止まり、山手線もいつもより超混んで…」みたいな形で影響が波のように広がっていく。

そんなふうに普段は奇跡的なバランスの上で1600万人の生活を支えている仕組みは、どこか一つでもストップするとその影響が広範に渡って影響を及ぼしていくことが、コロナによって非常に分かりやすく可視化されました。

私の周りで一番大変そうだったのは小さい子供を抱える子育て世代(特に共働き家庭)。子供たちの学校が突然休校になり、初めてのリモートワークでてんやわんやしながら「どこか子供の預け先はないのか…!?」と探したけれど、こういう状況なのでどこも受け入れてくれず。

私が仕事でやりとりをしている方でも、深夜2時、3時に返信のメールが届いているので翌日「大丈夫ですか?」と聞いてみると、子供が小さいので仕事と子供のケアの両立は難しく、子供が寝静まった深夜に仕事をしている…と大変苦労している様子でした。

奇跡のバランスはとても崩れやすい

今はずいぶん落ち着きましたが、コロナ騒動の初期ではマスク、トイレットペーパー、食料の買い占め騒動が起きました(東日本大震災の時もありましたね)。マスクはともかく、トイレットペーパーも食料も供給体制に問題は無く普通に買えるはずのものが、一部のプチパニックを起こした人々によって買い占められてしまう。

一部と言っても分母が1600万人いるのでその数は多く、これまたプチパニックが波のように伝わって大きな流れに。人間が密集して生活しているから波が伝わりやすいんでしょうね。嫌でもスーパーの前に行列ができているのが見えてしまうし、その列を見ると「やばいのかな…?」と不安が大きくなりいつの間にか自分もその列に加わっている。

そんなふうに「なんらかの悪いきっかけ」が起きた時にコントロールすることが難しい、というのは超巨大都市東京の特徴だと思っています。こういう状況を経験して「このママ東京暮らし続けて大丈夫?」と考え始めた人も多かったのではないかなと。

小田原は電車で東京に通えるギリギリの街

小田原から新宿までは小田急線で約90分。東海道線だと小田原→東京が約70分。なかなかの長距離通勤ですが、始発で必ず座れることを考えると、中途半端な場所に住んで満員電車で立って通勤するより楽かもしれません。

新幹線を使えば35分で東京に行けるよ!なんてアピールをしていたり
出典URL:http://odawalab.com/report/ys_1.html

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新幹線通勤の定期代が自腹でも、都心近くで家を買うより実はコスパがいいよ!的なアピールもしていたりする地方都市です。
出典URL:https://93estate.com/iju/

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私はコロナ以前から週1~2回小田原のシェアオフィスでリモートワークをしていて、東京に行くときにはロマンスカーを使っていますが、ロマンスカー通勤は「通勤」ではなく「カフェで過ごす自由時間」という感覚なので、長距離通勤がしんどいと思ったことはありません。ロマンスカー通勤最高!についてはこちらに詳しく書いてあるので興味があれば読んでみてください。

小田原の「都会でも田舎でもないちょうどいい感じ」については、旧三福不動産さんがまとめているこのページがとても分かりやすいです。実際に住んでみた感想としても「この通りだな!」と思っています。

自分ゴト化できるサイズ感。「地方創生・活性化」に惹かれる理由。

以前もnote『8~9割の人が自分の仕事を「どうでもいい」と考えていて「意味」や「やりがい」を見い出せていない』ことなどを書いてきましたが、こういう感覚って皆さん的にはいかがでしょうか?

私は今やっている仕事が好きだし、意味のある仕事もあると思っていますが感覚的に「今の社会の仕組みってなんか変だよね。」「こっちの方向に進んでほんとに幸せなの?」という違和感はずっと持っています。

「GDPで測る経済成長」とか「国の借金の返済」みたいな良く分からない大きな理由をもとに、自分で穴を掘ってまた埋める、みたいな無意味な労働に人生の貴重な時間を浪費していることに薄々気づいてしまっているような感覚。

今回のコロナの影響で食糧、医療に関わるところは社会的な優先度が高く、例えばエンタメ業界とかはかなり厳しい状態に置かれているのを見ていてもそうですし、個人レベルでも「あれ?俺がやってた仕事って別にやらなくても会社も社会も問題なく回ってね?」と気づいてしまった方も多いのでは?と。

「お金、車、家」みたいな一昔前の「物資的な欲望」は薄くなり、働くことの意味に「?」を抱える人達は「地方創生・活性化」というキーワードに惹かれていきます。(私もその一人です)

目の前に寂れていく故郷の風景があり、それをなんとかしたい。

すごく分かりやすい「意味を感じられる仕事」ですよね。

小田原もご多分に漏れず人口減少、少子高齢化に悩む地方都市ですが、そんな小田原を盛り上げよう!という動きも官民問わずいろいろなものがあります。

▼起業を支援するプロジェクト
https://dai3sogyo.net/

▼最近は毎日シェアオフィスでお世話になってる旧三福さん
https://93estate.com/
※シェアオフィスの料金もドロップインで1日1000円、24h利用可能な会員でも1万円と都会に比べるとだいぶリーズナブルで助かっています。

▼定額制でいろんな街に住めるサービスADDressが小田原にも
https://note.com/address/n/n3005c68c317d

古くは北条氏の時代、江戸時代には東海道の宿場町として栄えた小田原は、小田原城を中心に歴史、文化を感じる建物が残りつつ、良い雰囲気の個人商店が少しずつ増えていったりと重層的な魅力のある街で、自然と「なんとか盛り上げたいな!」と思わせるところがあります。

地方創生、地域活性化といったようなキーワードが気になっている人にとっても、小田原は「チャレンジできる場所」としての魅力がある街だと思います。

Afterコロナの価値観

ハンコにFAX、訪問営業からの接待飲み会だった日本社会に今激震が走っています。リモートワークなんて自分の生きている間には実現しないだろうと思っていた古き良き(?)日本の会社も一斉に「テレワーク!!」になり、新しい考え方、価値観が人々の意識に芽生えました。

・もう満員電車通勤には戻れないよ
・オンラインでやれる会議はオンラインで済ませよう
・日本のIT化って遅れ過ぎててやばくない?

こんな新しい価値観の中で「うちの会社はハンコ押す為に出社しないといけない…」なんて企業は、優秀な人から先に出て行かれます。企業側は労働者の新しい価値観に適応していかないと優秀な人間を確保できないので、ある程度の社会的な圧力がリモートワークの恒久的な導入を後押ししていくでしょう。

そうなったとき、あなたが東京に暮らす必然性はありますか?

仕事を自宅やシェアオフィスといった遠隔地でできるなら、わざわざ家賃がべらぼうに高い東京に住む必要性を感じない人は多くいると思いますし、完全リモートが難しくても「オフィスに行くのは週2回程度」みたいな働き方が増えれば、住むところの選択肢はぐっと広がります。

そういった新しい価値観の中で「小田原」は十分に人を惹きつける魅力を持った街だと思っていますので、もし東京近郊での移住をお考えの方は候補地の一つに入れて頂けたら嬉しいです。小田原移住サポート情報はこちら

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家から徒歩10分のヤオマサ(スーパー)にエイが一匹まるごと売っている小田原はなかなか面白いところですよ。


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