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Nstock 株式会社を設立しました を読んで非常に感銘を受けたので感想文を書く。

こんにちは、kenmaro です。

普段はソフトウェアエンジニアとしてキータ、ツイッターに生息しています。

https://qiita.com/kenmaro

https://twitter.com/kenmaro4


今回は、ユニコーン企業であるSmartHR社の
(元)代表宮田昇始(みやたしょうじ)さんのブログエントリ、

「Nstock 株式会社を設立しました」

をツイッター経由で知り読んだところとても感銘を受けたことをきっかけに、

自分が一エンジニアとして、また、スタートアップで働く身分として感想文を書いておこうと思い立ち、この記事を書くことにしました。

注意

それあなたの感想ですよね?
--> はい、私の感想です。

思い立ちで書いているものなのであまりまとまらないかもしれませんが、

このような章立てで書こうと思います。

  1. 初めに

  2. 記事を読んですごいと思ったところ

  3. 記事を読んで初めて知ったこと

  4. 記事に書いてないことで気になったこと

  5. 終わりに


1. 初めに


社長退任エントリ書いてた人か、!

この記事を読んでとても面白いと思い、ツイッターなどでリツイートしたり、周りの人に読むように勧めたりしましたが、

宮田さんは今年に入ってから社長退任エントリも書いていたことを思い出しました。

その時も読んではいたのですが、今日この新記事を読んでから、
改めて前の退任エントリを読んだところ、
改めてすごい人なんだろうなと感じました。

確かにIPOを目前としたところでのCEO退任という決断は、世間をとても驚かせたと思いますが、その思いや決断に至った経緯をうまく言語化されているなあと思い、すごいなと思いました。。


SmartHRについて今一度振り返り

SmartHRについてはもちろん知っていましたし、ユニコーン企業としてとても注目を集めていることは認知していましたが、

これを機にもう一度、どのような規模の会社なのかを調べてみました。

ユニコーン企業となったSmartHRは、どれほど規格外なのか?https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2106/09/news056.html

から一部引用します。

  • 2013年創業で労務管理のSaaSを展開する企業

  • 本社は六本木(大阪、名古屋、福岡に拠点)

  • 2021年6月にシリーズDとして156億円を調達、評価額は1700億円越え

  • 労務管理クラウドサービスでは国内のトップシェアを誇り、登録社数も3万社を超える実績となっている。

  • ARR(Annual Recurrent Avenue: 年間で恒常的に入ってくる歳入)が45億円もある(10億円あればマザーズ上場可能水準)

  • ARRの規模ではSaaS上場企業のAI Insideとほぼ同等(国内10位)

  • 社員数は約500名程度


とわかりました。ARRが45億円というのが桁違いですね、、

また、解約率が非常に低く、満足度の高いサービスを提供している、と書いてありました。

数年後のIPOに向け(宮田さんの記事の言葉を使えばNマイナス2くらい?)、超ハイグロース企業としてたくさん取り上げられている日本を代表するスタートアップ企業、それがSmartHRです。

2. 記事を読んですごいと思ったところ

このNstock を設立しました、という記事を読んですごいと思ったところ、というとても幼稚なタイトルにはなってしまいましたが、、

この記事に自分が引き込まれた理由について簡単に分析してみたいと思います。

理由は、このような引き込まれるような記事を自分も書いてみたいからです。。

宮田さんの記事の振り返り

この記事は、
現在の国内のスタートアップ企業における

  • SO(ストックオプション)の制度やカルチャーについて、の現時点での課題点

について問題提起がされた後、

  • SmartHRでのSO制度における取り組みなど

を例にとったりしながらどのようなアクションを取っているかの説明をしたのちに、

  • Nstockがどのような事業を行っていくか

についてまとめられていました。

とてもすごかったというか、勉強になった点を書いていきます。

現在のSO制度における課題が明確に洗い出されていた

まず、この問題提起のところですが、
綺麗に課題点が洗い出されており、非常にわかりやすかったです。

また、大きく分けて課題点も4つありましたが、

1つ目から4つ目にかけて、
まずは申請などの労務上のめんどくささなど、ライトな問題から入り、

徐々にSOの制度そのものに踏み込むような書き方になっており、

いきなり難しいことは書かずに、徐々に本当に取り組みたいと考えている核心の部分につながっているような記述がしてありました。
これにより、非常にスムーズに問題点を把握することができました。

自分としては、私もIT系のスタートアップ企業にエンジニアとして働いているため、
自分の知っている話なども相まって引き込まれるようにして問題提起の部分を読んでいました。

各課題点はSmartHRでの例を使ってわかりやすく説明されていたり、CEOという立場でありながらとてもフラットに正直な目線で書いてある印象があり読みやすかったです。

どのような事業を行うかということが分かりやすかった

最後のどのような事業を行っていくか、ということに関しては、
それまでの問題提起で浮き彫りになった課題に対して、SmartHRで培ったSaaS型ビジネスモデルを拡張し、
SOなどの発行等を行えるプラットフォームを作るというのがわかりやすく書かれていました。

また、SmartHRの100パーセント子会社となる新規事業としての創業のため、
SmartHRとのシナジーについても言及されており、そのあたりの連携も面白そうだなと感じました。

フランクながらも情熱が伝わった

この記事を通して、

  • 文体などかなりフランクな感じで書いてあって読みやすい

  • フランクながらも実体験から想起された課題が明確で、熱意が文章から伝わるところ

がとてもすごいなと思いました。
これらがフランクな文章でわかりやすく、ただし熱量は保った状態で言語化されていたところ、が特にすごかったです。

3. 記事を読んで初めて知ったこと

この記事を通して、SO制度について初めて知ったことがあり、非常に勉強になりました。

  • SO制度のデザインって思ったより自由度が高いこと

  • 上限は20パーセントとかでもいいこと

  • 退職しても消えないようなSOも可能なこと

などです。


SO制度のデザインって思ったより自由度が高いこと

SOの制度に関してはいろいろと法的な(難解な)制約があり、あまり企業側としてもカスタムする余地があまり大きくないと思っていましたが、このエントリを読んで、意外とデザインできる部分って大きいんだな、と思いました。

例えば、私が以前大学の起業に関する講義で聞いたことがあったのは、株式の10パーセント程度を基本的にSOで発行できるという認識でしたが、VCと交渉することによって最大20パーセント程度発行することも可能だ、ということについても初耳でした。

また、退職するとSOは失効するものである、と思っていましたが、必ずしもそうではない、ということも初耳でした。

宮田さんも記事に書かれているように、設計上社員を繋ぎ止めるためのインセンティブとしての機能もある以上、基本的には失効するように設計しておくことが普通である一方で、昨今のスタートアップの巨大化、ステージの長期化などによって、デザインもいろいろな設計が考えられる、ということに関してはとても納得しました。

社員に関しても、いろいろな(人生)ステージの人がいるため、究極的には一人一人の意向に沿った設計ができるのが理想ですし、できるだけいろいろな立場の人が納得できるようなデザインになったらいいと思いますし、そうするような力が企業にもある、とわかったことがこの記事を読んでの大きな収穫でした。

あまり良さが伝わっていないことは共感したし、議論が表に出てこないからだよなーと思った

また、SOについては会社側も社員側も、お互いに利益があるから存在している制度であるし、スタートアップ企業ならではの制度であるにも関わらず、確かにあまり良さが社員に対して伝わっていないこともあるかもな、とも思いました。

というのも、SOについては給与などと同じようにお金が絡むことなのであまり他の社員と、誰が何パーセントもっている、とか、設計についての話はしにくいのが現実であり、あまり議論をする機会がないからだとも思います。

ここに関しては多分しょうがないとも思いますが、もう少しオープンになってほしいなと個人的に思います。

小さい組織であるからこそ、いろいろなことが風通し良く議論できることがスタートアップの良さの一つであるとも思うからです。
(理想的ですが、単純にモチベーションアップにもつながるとも思います。)

4. 記事に書いてないことで気になったこと

これについてですが、記事では言及されていなかったものの、実際にどうなんだろう、と後から疑問に思ったこともありました。

例えば、

  • M&Aを行った時のSOの行使

  • うっかりインサイダー

についてです。

M&Aを行った時のSOの行使

私の知る限りでは、M&Aを行った時、つまり別の企業によって自分の勤める企業が買収されたときは、SOは基本的に失効するというような説明を受けています。

結局のところVCとの話し合いになるとは思うのですが、多くの企業ではM&AではSOの行使が認められないようです。この辺りのこともいろいろとオープンに話をしたり、どのような権利があるのか社員側も把握するべきだと思います。

うっかりインサイダーについては初めて聞いた

また、記事にあったような、「うっかりインサイダー」に関しても、そのような事例がどのような時に起きるのかあまり理解できませんでしたし、そもそもそのようなことがあるということを初めて知りました。

5. 終わりに

SOについての捉え方

SOについては、そのために働いているわけではないですし、それに気を取られすぎないほうがいい、と数年スタートアップで働いている中で強く思います。
記事にもあった通り、SOを考えることで自分の本当にやりたい(やるべき)決断をできなかったり、好きだと思っていた仕事が苦痛になったりすることは一番避けなければいけないと思うからです。

一方で、SOはスタートアップで働く時のモチベーションの一つになったり、スタートアップという環境を楽しむ環境の一つとして存在する制度であるとも思います。
新しいものをゼロから作る上で、貢献度が目に見える形で給料やSOとして反映されたりすることはやはり嬉しいですよね。
また、スタートアップの次のステージでさらに挑戦できるような金銭的なインセンティブを期待し、仲間と夢を見ることもスタートアップでの醍醐味だと思うからです。

スタートアップエコシステムのさらなる活性化に期待

これから国内のスタートアップエコシステムがもっと活性化されるためには、SOについてももっといろいろな議論がなされ、いろいろな人たちが納得できるような設計がなされるようになればいいなと思っています。

その意味でNstockがこれから取り組まれることに関してもとても興味が湧きますし、応援したいなという気持ちになりました。

また、このような他の人のブログエントリによっていろいろと勉強になることも多いため、これからいろいろ読んで考えてみたいなと思いますし、

私もそのような記事を発信できる側になれるように頑張りたいなと思いました。

今回は簡単ではありましたが、
SmartHR社の(元)代表宮田昇始さんのブログエントリについて感想文を書いてみました。
素晴らしい記事をありがとうございました!!

今回はこの辺で。

kenmaro


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