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チームづくりとコミュニケーション

このnoteでは、医師や管理栄養士などさまざまな職種の人がそれぞれの視点から「健康経営」について情報発信をしています。

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こんにちは。キャリアコンサルタントの國定若菜です。
涼しくなってきましたね。気温の変化によって体調を崩しがちな時期です。ご自愛くださいませ。

健康経営の実践ポイントの1つに「職場コミュニケーションの活性化」がありますが、コミュニケーションと聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?

「上長とコミュニケーションがうまくできなくて悩んでいるんだよね」
「チームづくりのために、コミュニケーションが多い方がいいんでしょ?」

そんな声をよく伺いますが、今回はチームづくりをする上で重要なコミュニケーションのポイントをお伝えしたいと思います。

なお、今回の記事は「THE TEAM 5つの法則」を参考にしています。リンクアンドモチベーションという組織人事コンサルティングを行っている会社の取締役の著書ですので、チームづくりのヒントがたくさん載っています。是非。

チームのタイプによってコミュニケーションの形は異なる

職場でも、それ以外(サークル活動やボランティア活動、PTAなど)でも同じ目的や目標を達成するための複数名のグループは"チーム”と言えますが、チームメンバーが効果的に連携するためにはコミュニケーションが必要不可欠です。

でも、ただコミュニケーションを取れば良いということではありません。

「THE TEAM 5つの法則」では、チームのタイプによってコミュニケーションの形は異なると説明しています。

チームのタイプは大きく4つに分けられるとのこと。

①サッカー型(環境の変化度大きい・人材の連携度大きい)
②野球型(環境の変化度小さい・人材の連携度大きい)
③柔道団体戦型(環境の変化度大きい・人材の連携度小さい)
④駅伝型(環境の変化度小さい・人材の連携度小さい)

サッカー型のチームはスマホアプリの開発チームなどが挙げられます。スマホアプリはランキングが刻一刻と変わる変化の速いビジネスであり、環境の変化度は大きいチームと言えます。また、プロダクトマネージャー 、デザイナー、エンジニアが蜜に連携し、議論しながら開発を進めていく必要があり、人材の連携度は大きいチームだとも言えます。

私は以前、プラットフォームの新規事業に携わっていたのですが、似たようなサービスがどんどん出てくるわ、WEBマーケティングにおける数字は変わってくるわ、顧客の状況やニーズが多様であるわ...環境の変化が著しかったです。そうなると、それぞれがやるべき仕事をこなすだけでは変化に追いつけなくて。情報や状況を細かく・スピーディに共有し、方針変更していく必要がありました。

柔道の団体戦型のチームは生命保険会社の営業チームなどが挙げられます。生命保険の営業では老若男女、多種多様な顧客に合わせて、数週間の中で訪問、提案、契約までのサイクルを柔軟に回していく必要があり、環境の変化度合いは大きいチームと言えるでしょう。一方、顧客への訪問から提案、契約に至るまでを一人の営業が完結させることが多く、人材の連携度合いは小さいチームと言えます。

確かに。人材サービス会社での営業の際は、個々の営業に目標はありますが、営業同士の連携は少なく、それでも十分にチームとして成り立っていました。
あったのは週1回の会議で営業成績を報告したり、ケースについて個別に相談するくらいです。
仕事の進め方のルールは少なく、どう営業目標を達成するかは営業個人の裁量に任せてもらえました。

※他、野球型や駅伝型の例やコミュニケーションについて知りたい方は「THE TEAM 5つの法則」を読んでくださいね。

このように、チームのタイプによってコミュニケーションの頻度や粒度は異なります。皆さんのチームはどのタイプでしょうか?

コミュニケーションは「誰が」伝えるのかが重要

コミュニケーションについて語る時、「何を伝えればいいのか」という内容に着目しがちですが、どんなに内容を変えても、チームがうまくいかないことがあります。なぜなら、チームメンバーが動かない、うまくいかない原因は「感情」にあるからです。

「どうせ、この人は自分のことをわかってくれていない」
「所詮、自分が動いてもチームの結果は変わらない」
「やっぱり、このチームでは自分は大切にされていない」

このようなネガティブな感情がコミュニケーションの内容に対する理解や共感、その先にある行動を阻害していることがあります。

では、どうすれば良いかというと「何を」伝えるかではなく「誰が」伝えるかを変える必要があるのです。

"自分のことを理解してくれている相手から言われたから素直に言葉を受け止めることができた"という経験はありませんか?

私は、以前上司に「國定さんは、管理職になりたいと言っていたよね。そのためには、ただ提案をするだけではなく実行にうつすことや、周りを巻き込む経験ができるといいと思うよ。」と言われたことがあります。
「〇〇してほしい」と言われるよりも、「自分の目標や希望を知った上で言ってくれているのだ」と喜んでその提案を受け止められました。

もしもチームメンバーが動かない、うまくいかないと感じるなら、まずは相手のことを理解しましょう。その上で伝えると、伝わるかもしれません。

相手のことを理解する上で大事な視点

相手のことを理解する。
そうは言っても、何を理解すればいいのでしょうか?

私は、強み(スキルや経験)、興味、価値観を理解することが大事だと考えています。

ちなみに、「THE TEAM 5つの法則」では経験、感覚、志向、能力という視点を挙げていますが、似ていると思います。感覚や志向は、「何をしている時に満足感ややりがいを感じられるか」「どうありたいか」などです。

スキルや経験といった強みは理解できていても、興味や価値観、「THE TEAM 5つの法則」でいう感覚や志向は理解できていないことが多いようです。

私たちはチームメンバーの行動しか見ることができませんが、その奥底にある興味や価値観を理解することで、より良いコミュニケーションが取れるようになります。

コミュニケーションがうまくいかない理由は多くの場合、「自分と他人は同じ」という前提でコミュニケーションを取ってしまうことにあります。ですが、人は一人ひとり異なる前提を持っているので、同じ内容を伝えても、人によって受け取り方が変わったり、全く異なる感情を抱いたりするものです。

最後に:私たちができること

今回、チームづくりをする上で重要なコミュニケーションのポイントをお伝えしました。

チームのタイプには4つあり、タイプごとにコミュニケーションの形を変えましょう。また、コミュニケーションは「誰が」伝えるかが大事なので、まずは相手のことを理解することから始めることから始めましょう。

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▶︎ メール kenko.keiei.kyoto@gmail.com

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