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呼吸はどこにある?「物事には場所があるものと場所がないものがある」養老孟司さんの話

こんにちは、土橋です。

最近、養老孟司さんのyoutubeをよく見ています。

養老さん考え方が面白く実践的で、声に安心感があって見てると落ち着きます^^

その中で、

「物事には場所があるものと場所がないものがある」

という興味深い話がありました。

例えば、肺は胸の中の空間にあるけど、「呼吸はどこにあるか?」

というと、喉も鼻も空気が通っていくし、もっというと全身の細胞がでガス交換しています。

どこか?という場所が特定できない。

同じように、心臓は胸の中央にある、でも「循環はどこにあるか?」というと全身が関わっている。

筋肉・骨が存在する場所はあるけど、「運動がどこか?」というと特定の場所はない。

つまり、体の「器官」には場所があるけど、「機能や働き」というものは場所がないということです。

こう言われると、確かに!と思うんですけど、僕たちは普段あまり明確に区別していませんよね。

 さらに興味深かったのが、「意識は脳からの信号で動いているのか?」という話です。

まず「脳」と「意識」は別のものだということを理解しておく必要があります。

脳は体の「器官」で、意識は「機能・働き」です。

こんな実験があるそうです。

「頭に脳波を測る装置をつけて、目の前にコップに入った水をおいておいて、水が飲みたくなったら水を飲む。その時の脳波を測る」という実験です。

私たちは普通、「水を飲みたいと思うから、水を飲むという動きをする」と考えています。

ですが、脳波を見ると、「水を飲もうとして動いた後に(脳・体)、水を飲もうと思う(意識)」というふうに、意識が脳と体が動き、約0.5秒後に意識がついてくるという現象が起こるそうです。

つまり思う(意識)より先に脳(体)が動いちゃってる。

意識は辻褄を合わせる為に、後付けでそのように考えているのかもしれない、そんな解釈もできます。

養老さんの動画はこちらです。
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=NQA6rw3HSRg

この話をどう考えるかは、まだ正解がないところですが、

意識(機能)は特定の場所を持たないものだと考えると、理解するヒントになると思います。

つまり意識は脳だけに存在するものではなく、体全体の至るところに存在するもの。

もっというと、体だけじゃなく、空間のどこにでもあるし、未来にも過去にも自由にいけるもの。

意識は場所だけでなく、時間にも縛られないものだと思います。

水を飲む話でいうと一つの仮説として、体にも意識があるから、頭で自覚できる意識より先に体が動いたんじゃないかというのが僕の考えです。

最新の解剖学では、細胞の一つ一つや各内臓にも意思のようなものがあり、脳を介さずに各器官同士が連携を取り合っていることが言われています。

まだ考えをしっかり整理してお伝えできないのですが、今後追求していきたいテーマの一つとしてシェアしました。

器官(部分)と機能・働き(全体性)を分けること。

そして器官と機能の両方の面から動きやパフォーマンスを捉えることが、私たちをより自由にしてくれるかもしれません。

何かの気づきや考える材料になれば嬉しいです^^

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