アはアーケードのア 第31回『フェニックス』(1980年/タイトー)
シールドが何度でも使えるシューティング
『フェニックス』はタイトーが販売した固定画面型のシューティングゲームです。
ぼくはこのゲームが大好きでした。いろいろ良いところがあって、敵の動きの緩急が大きく、狙い撃つ楽しさがある、破壊演出が独特で重みと壮快さがある、無敵シールドが使い放題、そしてボス戦のおもしろさ等々。
敵の動きの緩急については、とくにザコの急激な低⇔高速の動きの変化だったり、短時間だけ低高度で待機する間の取り方だったり、意表を突かれる感じが楽しくて。速度のメリハリのつけ方が極端なのですが、そこも含めてこのゲームの個性であり、魅力ですね。
シールドの使い放題もおもしろくて、ボタン押下からノータイムで発動し、接触した敵を一方的に破壊できる。楽になり過ぎるんじゃないかと思うのだけど、そもそもが2方向移動ゲームで、使用中は動けない、一瞬しか機能せず、使用後にクールタイムがある。いいバランスなんですね。
自機の弾速がかなり速めな代わりに、移動性能はさほど高くなく、敵も頻繁に体当たりしてくるので、それをシールドを使ってカバーする。だから当時としてはガンガン攻撃できて、かわし切れないときは躊躇なくシールドを使っていく、割と豪快なプレイができるゲームだったように思います。
“オートパワーアップ”システムとは?
ユニークなのが、特定のステージだけ自機の連射が利くようになる仕様。当時こういう決まったタイミングで自動パワーアップするゲームがたまにあって、3面から連射性能が上がる『サスケvsコマンダ』や、ステージが進むと自分の(敵もですが)移動速度が上がる『パックマン』なども、ある意味そうですね。
▲画像は『サスケvsコマンダ』(1980年/新日本企画)
ボス戦はコアまでの装甲が二重になってて、下部は厚みがあって掘り進める必要があり、上部のベルトは回転しているため、部分的に穴を開けてもタイミングを合わせないとコアに弾が届かない。
一つひとつの動きやギミックが丁寧に積み上げられ、遊びとして的確に機能してるゲームだったように思います。了
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