適用拡大が、先日の年金部会の議題であった(2023年5月30日)。そこで、次のように話している。
第4回年金部会での発言
あの日の全文を――いや、まだ発言しないつもりでいたら、いきなりさされてしまい。
議論の優先順位
適用拡大から適用除外規定の見直しへ
被用者保険の適用除外規定は図を描いて考えたらいい
適用除外規定の見直しは、図で考えるのがいいと思う。以下に貼り付けている図は、2007年に出した『医療政策は選挙で変える――再分配政策の政治経済学Ⅳ』に描いていたものである。したがって、現行制度は、2007年時点を意味している。その後、次の適用除外規定の見直しが行われてきた。
なお、以下は、2007年の本の「勿凝学問67 映画「サンキュー・スモーキングのすゝめ――天高く空に舞い日本中に知れわたれ、パートへの厚生年金適用拡大問題」に書いていたものである。今回の「こども未来戦略会議」の時も、担当の若い記者達には、映画「サンキュー・スモーキング」を勧めていた。たとえば、次のように・・・。
ということで、以下では、「情報操作(スピン)」というような話もでてくる。それは、2007年に出した本では、パートへの厚生年金適用拡大の話を、次の文章から書き始めていたからである。
こういう調子の文章の延長線上に、以下の文章はある。
ここでスピナーとは
次の「スピン(情報操作)」を行う人のことである。
労務コスト線から屈折点をなくす
働く人たちからは見えない壁
さて、2007年の頃、屈折点をなくす話をしていたわけだが、2015年に出した『年金、民主主義、経済学――再分配政策の政治経済学Ⅶ』では、「見えない壁」の話をしている。
ここで、2007年の文章に戻ろう。
社会保険の生んだドイツでは、労使折半の原則を修正して「見えない壁」を設けないようにしているところなど、日本は参考にしてもいいところだと、はるか昔から思っているところである。
世の中まんざら捨てたもんじゃないことを教えてくれる退職者団体
なお、次は、日本退職者連合による、政府への2017年要求である。
退職者連合の人たち・・・そもそも、本来、社会保険というのは労使折半であって云々などと言わず、ずいぶんと頭が柔らかい。良い感じである。なお、同年、次のも、退職者連合は、政府に要求している。二重取消線の文章は、前年度からの削除である。
このあたりの詳細は、『ちょっと気になる社会保障 V3』の「知識補給 世の中まんざら捨てたもんじゃないことを教えてくれる退職者団体」をご笑覧あれ。