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冬季湛水

秋、脱穀が終わると、すべての稲わらを田んぼに敷き詰めるそしその後、冬期湛水(冬水田んぼ)に。

水中の稲わらは微生物に分解されリン酸やカリウム、ミネラルなど様々な栄養素となり再び田んぼの土に帰っていく。

田植え後は8㎝の深水で管理すればヒエは酸素不足で溶け(発芽時に浮き上がって深水だと根付きません)、マツバイも枯れていく。

しかし、コナギやヘラオモダカなどの広葉雑草は、深水湛水だけでは、抑えられない。

これらは、光さえあれば、酸素はわずかでも三枚目の葉っぱをヒューッと水上まで長く伸ばし急激に増えてくる。

ところがアオウキクサが繁茂すると光が水中に届かなくなる。よってこれらの広葉雑草もたちまち勢いを無くし、最終的には生えてこなくなる。

ちなみに8㎝の深水で稲を生育するには、苗代で幼苗を五・五葉まで大きく育てる必要がる。

五・五葉の成苗は根原基(根が出る基)の数が多いため、葉っぱの展開にかかわらず毎日次々と新しい根を伸ばす。

よって成苗は、イネミズゾウムシに根を食べられても被害を受けにくく、農薬防除せずに放っておける。

江戸時代、機械や薬剤がなかったからこそ、自然の摂理や仕組みを深く観察しそれらを取り入れることで、効率のよい稲作をしていたのであろう。

自然を捉える古式農法
農書の中身を実践すれば
多くの発見がある。

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なおこさんの圃場
冬季湛水大成功


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