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世界最高峰のMinerva大学で学んだ意思決定方法と転職への応用〜2023年振り返りを兼ねて〜


サマリー

  • 数万人規模の大企業から、30人のスタートアップに転職した。きっかけは海外駐在がなくなったため

  • 今年Minervaという世界最高峰の大学でWRAPという意思決定方法を学んだため、その意思決定方法を転職時にも活用してみたら良い意思決定ができた

  • 転職時においては当たり前だけど、自分の経験が大事。特に業界経験やToB経験があるかなどによって足切りがあるので、複数経験できる環境にいるなら複数経験した方が良い

転職しました

新卒から7年半ほど勤めた会社を辞め転職することにしました。
新卒の会社はいわゆる大手IT企業(従業員数数万人、時価総額数兆円)でしたが、次行く会社は正社員30人くらいのいわゆるスタートアップです。

転職をすることになったきっかけと理由

転職のきっかけ

一番のきっかけとしては、海外駐在にいけるチャンスがなくなったからです。

今の仕事で、マーケ→プロダクトマネージャー→事業責任者 と経験させてもらえて、やりたいことはやりきった感じでした。じゃあ今後どうするの?と考えた時に、学生時代からグローバルで活躍できるような人材になりたいと思っていたため、そろそろグローバルに挑戦する時期じゃないかと思いました。
ただ、会社の方針として、今後数年グローバルポジションがなさそうという話になってしまい、海外駐在も直前で頓挫してしまったため、きっかけとしては十分でした。

転職の理由

このような状況で、今の会社と外部に出て経験できることを天秤にかけたときに、外部に出て経験できることの方が大きかったというのが理由です。

正直、今の会社は売上数十億円規模の事業の責任者となるまでのパスまではめちゃめちゃコスパ良いと思います。
この規模を若手で任せてもらえるような会社は少ないですし、スタートアップだといきなり社長とか経営レイヤーにならない限りは難しいので、このポジションをリスクほぼなしで経験できるのは非常にお得だと思っています。

一方で、その先については、成長という観点ではあまり魅力的ではありませんでした。
ただし、給料の良さ、安定、ワークライフバランスという意味では残り続けるにもスーパー魅力的ですし、今まで与えてもらえた環境を考えると新卒で入るには本当に良い会社だったと思っており、今の会社にはめちゃめちゃ感謝しています。

転職における意思決定(というか一般的に使える意思決定方法)

Minerva大学での講座

意思決定においての最大の敵は自分です。自分の中にあるバイアスをどう最小化するかが最重要です。
国連機関が発表する「World's Universities with Real Impact」で2022年、MITやスタンフォードを抑えて第1位に輝いた世界最高峰のMinerva大学のManaging Complexityという授業を研修の一環で3ヶ月かけて受けることができました。
参考:合格率1%「世界最難関大学」、凄さを総括してみた「ミネルバ大学」新学長を直撃し、わかった真実

WRAPという意思決定方法

その中でWRAPという意思決定フレームワークを習いました。
WRAPとは
WIDEN YOUR OPTIONS(選択肢を広げる)
REALITY-TEST YOUR ASSUMPTIONS(推測に対するリアリティテスト)
ATTAIN SOME DISTANCE BEFORE DECIDING(決める前に距離を取る)
PREPARE TO BE WRONG(間違えに備える)
の頭文字をとった意思決定方法です。

個人的に大事なのは、WIDEN YOUR OPTIONS(選択肢を広げる)と
ATTAIN SOME DISTANCE BEFORE DECIDING(決める前に距離を取る)の二つかなと思います。

それぞれ解説すると、

WIDEN YOUR OPTIONS(選択肢を広げる)では、シンプルになるべく選択肢を広げることが重要です。

REALITY-TEST YOUR ASSUMPTIONS(推測に対するリアリティテスト)では、あえて反対意見を出してみたり、とある意思決定に対しての嫌な質問をしてみることです。例えば、とあるAという会社に対してのデメリットを上げるというようなイメージです。(年収が低い、リモートワークを許可していないなど)

ATTAIN SOME DISTANCE BEFORE DECIDING(決める前に距離を取る)では、10/10/10という手法で、とある意思決定をした10分後、10ヶ月後、10年後どう思うかを考えるというものをしたり、友人や客観的な意見を言える人に聞いたりなどをしたりしました。

PREPARE TO BE WRONG(間違えに備える)では、プリモーテムといって、もしこの意思決定を後悔していた場合何が原因だったかを考えてみるというものです。これによって悪いリスク面を冷静に見た上で、それが許容できるかを判断することができます。


具体的にどう転職活動を進めて判断したか

Step1:意思決定における基準を決める

まずは今回の転職にあたって何を重要視するかと言う意思決定における基準が設けました。具体的には以下です。

  • グローバルな経験をつめるか

  • 裁量権の大きいポジションかどうか

  • 自分自身が成長可能性を感じられるか

  • ビジネスとして勝てそうであるか

加えてWant要件ですが、年収と、業界(教育か環境)、リモートワークが許可されているかを見ていました。

Step2:選択肢を広げる

次に、Widen your optionsの原則に従って選択肢を広げました。
今回グローバル経験を積めるような転職ってことあったので、そもそもの対象が少ないと考えたためエージェントだけでも10人以上にあって、海外に関するポジションがあるかどうかを洗い出しました。
結果として30以上の会社を比較検討しました。

Step3:選考に進む会社を決める

いただいた30以上の会社の中から、履歴書を送り、カジュアル面談をする会社を決めます。
転職はマッチングですので、こちらが良いと思ってもあちらが良いと思わない場合もあるので、履歴書だけで落ちることももちろんありました。

特に、僕の場合は大企業からの転職ということもあり、年収レンジが高かく、スタートアップの中だと重要なポジションになるため、選考基準が高かったのではないかなと思いました。
そのため、経験が少しでもずれていると通りづらかったです。
特に、ToBやSaasの経験が求められる会社、業界ナレッジが重要視される会社は通りづらかったでした。今まで仕事をしてきて、これらの条件を強く意識していなかったので、これらの要素が重要視されるのは学びでした。

Step4:カジュアル面談で意思決定に役に立つ情報を集める

元々用意していた基準を埋められるようにカジュアル面談で情報を集めます。加えて、それ以外の定性的な情報も収集しておきます。

特に会社のカルチャーがフィットするかが重要なので、会社のカルチャーを聞いたり、内部で活躍している人がどういう人かを聞いたりしました。

また、スタートアップであれば社長のキャラクターや考え方に大きく左右されますし、ちょっとサイコパスな人も多かったりするのでw、その辺りも面談時に判断しました。

Step5:選考で進めるよう頑張る

ここはまあみんな頑張る話だと思いますが笑、想定問答集を作ったり、自分のスキルや経験の棚卸し・言語化しておくことですね。

個人的に先にやっておけばよかったなと思ったのはケース面接の対策で、ケース面接にあまり慣れていなかったので戸惑ってしまいました。
その後ケース面接の勉強をしてみて非常によかった本があるので共有しておきます。
また完全英語の面接もあったので、それは良い経験でした。


Step6:基準軸とWRAPを使って意思決定をする

事前に決めていた基準軸を元に評価をします。
実際は、先にこの会社は第一候補群、この会社は第二候補群というように意識しながら面接をしていました。
内定をもらう前には、Reality TestやAttain some distance you decidingなどでどれくらい承諾したいかを決めていました。

あとは最終的にオファー時に年収の話になるので、その年収で現実的に許容可能かなども最低限ラインとしてありました。

結果

上記のようなプロセスを経て転職先を決めました。
結果として、元々基準としてあげていた
「グローバルな経験をつめるか、裁量権の大きいポジションかどうか、自分自身が成長可能性を感じられるか、ビジネスとして勝てそうであるか、年収、業界(教育か環境)、リモートワークが許可されているか」を全て満たす会社に転職することができました!!

加えて、社内のカルチャーや人の雰囲気などもGoodなので非常に楽しみです。

最後に

来年の抱負を最後に掲げようと思います。

①転職先で圧倒的なバリューを発揮していく
まずはきちんとバリューを発揮して、転職先の時価総額を上げられるよう努力します。ファイナンス周りの知識がまだまだ足りないので、そこを中心に勉強しようと思います。

②中国語を学ぶ:HSK4級(CEFR B2レベル)or HSKK口試(中級)を取る
HSK4級を取るのに「大学の第二外国語における第二年度後期履修程度の学習」HSKK口試が「週に2~3回の授業を1~2年程度の学習者を対象」と書いてあるので、大学が90分×週1〜2日×2年=120〜240時間。また学習サイトによると週10時間の学習を半年から1年=250~500時間
なので、最低250時間を目標とすると1日40分くらいになります。

③英語学習を継続
引き続きやっていますが、できればCEFR C1をとれくらいになりたいので、毎日コツコツやっていこうと思います。どこかでDuolingoのEnglish Testで実力判定をしてみようと思います。

がんばるぞ!

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