見出し画像

年末調整の電子化の準備できてますか?今年の年末調整からスタートです。


皆さん、こんばんは。暑い日が続いていますが、体調はいかがですか。

マスク生活にもすっかり慣れてしまったとはいえ、連日40度を超す暑さでは、さすがにつけているのが辛く、コロナ予防で熱中症になってしまいそうです。

さて、先日、国税庁のHPで公表された「年末調整手続の電子化に向けた取組について(令和2年分以降)」では、今年の年末調整からいよいよ電子化が本格稼働になるようです。

そこで、本日は、年末調整の電子化のメリットや電子化に向けての準備などについて、見ていきたいと思います。


😍年末調整手続きに関する変更点について

これまでの年末調整手続は、次のような手順で行われてきました。

①従業員が、保険会社、金融機関等から入手した書面の控除証明書等を保険料控除申告書に添付します。

②控除証明書等の記載内容を転記して控除額を計算します。

③保険料控除申告書、扶養控除申告書等を勤務先に提出します。

④会社では、提出された年末調整申告書の計算チェックを行い、控除証明書等の確認を行います。

⑤給与システム等に入力して年税額を計算します。


では、次に年末調整手続が電子化された場合は、次のような手順となります。

①従業員が、保険会社等から控除証明書等を電子データで受領します。

②従業員が、国税庁ホームページ等からダウンロードした年末調整控除申告書作成用ソフトウェアに、住所・氏名等の基礎項目を入力します。

③①で受領した電子データをインポート(自動入力、控除額の自動計算)して年末調整申告書の電子データを作成します。

④従業員が、③の年末調整申告書データ及び①の控除証明書等データを勤務先に提供します。

⑤勤務先が提供された電子データを給与システム等にインポートして年税額を計算します。

これを見ると、従業員側も勤務先側も、今まで手でやってきた面倒な手続きがだいぶなくなって省力化されそうですね。


😁メリットは?

従業員のメリットとしては、保険料控除申告書に控除証明書等を糊付けしたり、手書きする手間がなくなります。

また、控除証明書等を紛失した際の再発行手続きも不要となります。

勤務先のメリットとしては、年末調整申告書の計算チェックや、控除証明書等の確認作業がなくなります。

また、従業員が年末調整申告書作成用のソフトウェアを利用して控除申告書を作成するため、記載誤り等が減少し、従業員への問合せ事務も減少することが期待されます。

さらに、書面による年末調整の場合の書類保管コストも削減することができます。


😊電子化に向けての準備について

勤務先での準備は、電子化の実施方法の検討、従業員への周知、給与システム等の改修等、税務署への届出(所轄税務署長に、「源泉徴収に関する申告書に記載すべき事項の電磁的方法による提供の承認申請書」を提出し、その承認を受ける必要があります。)

従業員の準備は、国税庁が提供する「年末調整控除申告書等作成用ソフトウェア」をダウンロードして取得します。

また、保険会社等のホームページ等から、控除証明書データを取得します。(具体的な取得方法は保険会社等により異なります。)


国税庁が提供する「年末調整控除申告書作成用ソフトウェア」は、令和2年10月にリリースされる予定であり、勤務先では、給与システム等との連動性を早めに確認しておく必要があると思います。

我々会計事務所でも、お客様への周知は9月には始めて行かなければいけないと思っています。

国税庁では、併せて、「年末調整手続の電子化及び年調ソフト等に関するFAQ」も公表しています。

次回は、この中から、気になる質問をいくつか取り上げてみたいと思います。

それでは、暑さに負けず、明日も頑張りましょう!おやすみなさい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?