ヤマセミの歌 その6「プロポーズ」
長い鬼ごっこ
巣穴掘りの始まりは3月20日ごろ。その前に大切な儀式がある。ポロポーズ大作戦(むかし、そんな番組があったけ)。最初は短距離走のような鬼ごっこが2月から。鬼役はオス。2羽のヤマセミがツバメが低空を飛ぶように飛行する。疲れると一休み。先に疲れ止まり場で休憩に入るのは彼女だ。鬼ごっこはほぼ1週間続く。
ケケケケの舞
次第に彼女の態度が変わってくる。甘え上手でもあるが厳しい要求もするようになる。2羽で行う踊りは感動もの。
一方が翼を開き「ケケケケケ」と鳴きながら背伸びを繰り返す声は山間に響き渡る。この動作を交互に2日間ほど繰り返す。
祝いと戦いの舞はそっくり
ヤマセミに限らず求愛時の様子は「攻撃や戦い」の時の動作ににているのが特徴。オスがメスに急降下を繰り返す「猛禽類」。大きくな翼を広げて舞うタンチョウヅルの求愛も戦いの舞にそっくりだ。そういう人間も戦いの舞が「お祝いの舞となっている」槍を片手に有志たちが舞う踊りも祝いの舞。
踊りがひと段落すると彼が彼女にプレゼント責めが始まる。
彼からいただいたオイカワ(魚)。ヤマセミの嘴の長さは約9センチだからプレゼントされたのはかなりの大物だ。魚の先端がやや黒っぽいのはオイカワが繁殖期に入った証(婚姻色)だ。
優しさを差しだすプレゼント
オスがメスに獲物をプレゼントするのはヤマセミに限ったことではない。ワシやタカ。海に飛び込んで魚を得ているアジサシたち。このようにオスがメスに獲物を運び与える行為を小難しいが「求愛給餌」と呼ぶ。求愛給餌は巣穴掘りの最中にも。なぜ?誰もヤマセミに聞いてはいのに求愛給餌の目的は「交尾をスムーズ行うため」「オスの獲物取りの技量を見ている」というのが自称専門家のご意見。現場の意見としてはちょっと違うかもと思っちゃうだな〜。もっと単純なような気がするんだけど。産卵前のメスにオスが負担をかけないためじゃないの?かな〜産卵後は求愛給餌は見てないし。鳥の卵ってお腹の中に納豆のように詰まってる(数は種類によって違うけど)大きくなった卵は順番に産み落とされるんだけど、あの硬いからは産み落とされる直前に包み込まれて出てくるってごぞんでしたか?殻は腹の中ではすごく柔らかで弾力も半端なく体外に出た直後も弾力が維持される。だからコンクリートの上に産卵してもゴムまりみたいだから破れないようにできている。求愛給餌は獲物に体当たりしたり、水に飛び飛んで捕らえたりする鳥たちに多く見られのも偶然じゃないと思うのが現場の感想。
ダイビングするヤマセミ
魚を捕らえる目的の水面へのダイビングは高度20メートル以上のとこからも行うのがヤマセミの特徴の一つ
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