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WEBライターが収入を増やすためには文字単価だけを見てはいけない

フリーのWEBライターが仕事を受ける場合、いくつかの報酬形態が考えられますね。

「1記事あたり○○円」という記事単価や、継続契約の場合は作業時間を計測して報酬を払う時給制もあります。

そのなかでも特に多いのは「1文字○円」という文字単価でしょう。

しかし、文字単価というのがクセ者で、文字単価にばかりこだわると、かえって収入が減ってしまうことになりかねません。

文字単価が高い仕事を受ければ収入は増えるのか?

文字単価が高い仕事を受ければ、当然収入は増えると思いますよね。

たしかに他の条件が同じならその通りなのですが、実際にはそうはいきません。

実際に僕が受注した文字単価1円と3.5円の仕事を比較してみましょう。

文字単価だけでみると、3.5円の仕事は1円の仕事の3.5倍の収入になるはずですが…

文字単価1円の仕事

文字単価1円の仕事の発注者はメディア運営がメインの企業で、作業の流れは完全にシステム化されています。

大勢のライターが所属しており、共有されているリストからやりたい仕事を選択して、好きなときに好きなだけ書いて出せばOK。

記事作成上のフォーマットはかなりカチッと決まっていて、ルールが守られているかというチェックはあるものの、レギュレーションもまとまっているのでわかりやすい。

手直しも少ないし、確保した仕事は10日以内に完了させるなど、最低限のルールさえ守ればかなり自由度の高い仕事です。

さらに、構成や手間のかかるリサーチ、オリジナル画像の作成には追加料金が発生します。

このため、4,000文字の記事1本で6,000円程度にはなります。

3時間で仕上げたとすると時給2,000円です。

「あれ、文字単価1.5円じゃない?」と思われたかもしれませんが、クラウドソーシングサイトで掲載されていた条件では「文字単価1.0円」となっていました。

仕事が途切れることも、納期に追われることもなく、自分のペースで好きに作業して時給2,000円は悪くないですよね。

文字単価3.5円の仕事

文字単価3.5円の仕事の発注者はメディア運営とはまったく関係のない業界の企業様。

ホームページに掲載するコラムを依頼されていて、月に2〜3本の記事を納品しています。

厳密には文字単価3.5円ではなく、1,300〜1,500文字の記事1本5,000円ですが、計算するとだいたい1文字3.5円くらいになりますね。

担当者の方から「今月は〇〇と××のテーマの記事を公開したいです。1本目が〇日、2本目が×日の納品予定でお願いします。」といった感じで依頼を受け、チャットツールで打ち合わせをしながら進めていきます。

担当者の方のチェックを通っても、その後、開発部部門や営業部門のチェックや上司の承認といったステップがあるので、修正が入ることも多いです。

やっているうちに、担当者の方と暗黙の了解というか、なんとなくの流れはできてきますが、メディア運営が本業の会社と比べると効率は劣ります。

また、文字数が少ないというのが意外と大変なのです。

提示されたテーマを元に何も考えずに書くと3,000文字とか5,000文字くらいにはなってしまうようなテーマなのですが、書く情報を取捨選択して1,500文字以下になるように調整します。

想定読者の知識量や業界内で広く共有されている前提を考えて、不要と思われる説明は省き、1文1文も完結で読みやすくテンポの良い短い文章に仕上げていきます。

このため、1,300~1,500文字の短い記事ですが、1本あたり3時間程度の作業時間がかかります。

文字単価は3.5円と高いようですが、時給1,666.666…円です。

重要なのは文字単価より時給

結局のところ文字単価は一つの目安、報酬を決めるためのルールにすぎません。

WEBライターとしての収入の良しあしを判断するには、文字単価よりも時給が重要です。

文字単価はそこそこだけど、

  • リサーチなどが不要で短い時間でサクサク執筆することができる。

  • 構成作成・画像制作・CMS入稿などの執筆以外の作業で文字単価以外の報酬が設定されている。

  • 検索順位上位やアクセス数○○件以上などの成果によって追加の報酬が発生する。

など、時間効率が良かったり、オプションの報酬が加算されたりする仕事だと、文字単価以上に稼げるケースもあります。

逆に、文字単価は高いけど、

  • リサーチに時間がかかる。

  • 求められる記事の完成度が通常よりも高い。

  • 何度も修正依頼がある。

  • インタビューやサービスの体験、商品の試用などが必要。

など、時間がかかる仕事では、文字単価が良くても時給ベースではどんどん金額が下がっていくケースもあります。

文字単価だけなく、依頼の完了までにかかる時間や手間を考えて受注する仕事を選んでいかなければ、収入を増やすことはできせん。

さて、僕も今年はなんとか時給3,000円を超えるように頑張りたいところです。

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キタニケンイチ
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