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CCNP ENARSI 合格体験の振り返り


スコアレポート公開

参考までに合格時のスコアレポートを公開します。

CCNP Enarsi合格時のスコアレポート

合格ライン

 現在、シスコ試験の合否判定は、Pass/Failの結果通知のみで、点数の通知はありません。今回、平均して約77%程の得点率ですが、このラインであれば試験はパスできるようです。

 私の知る限りでは、合格ラインが公式に公開されていない為、定かではありませんが、ネット情報によると、平均75%以上の得点率で合格できるとされていることが多いようです。その場合、問題数が52問とすると、52 x 0.75 = 39問以上の正解が合格ラインとなります。

 しかし、ENARSI試験においては"シミュレーション問題"など単純な4択問題以外の出題もある為、39問以上の正解でパスできるというのはあくまで目安であり、どの程度の得点率で合格ラインというのは言い切れないのが、ENARSI試験の現状です。

 私の場合、VPN Technologies分野で50%の得点率を出していますが、一応試験はパスできました。しかし、どれか一つの分野で著しく低い点を出した場合でもパスできるのかは不明です。

必要な勉強時間は300時間ほど

 実務経験の有無や、その他様々な要因で勉強に必要な時間は大きく異なってくるとは思いますが、私の場合は、ENARSI試験の為に費やした時間は300時間前後だったかと思います。これは、参考書での知識のインプットと問題集によるアウトプットなどを含めてのトータル勉強時間です。

勉強方法

 私の場合、まずUdemyでENARSIのコースを購入して、基本的な知識のインプットを行いました。トータル13時間でENARSIの範囲を広く見ていくことができる為、これからENARSIの勉強を始めるという方には良いと思います。

Get ready to CRUSH your Cisco CCNP ENARSI (300-410) v1.1 exam! Designed for the new (2023) ENARSI (300-410) blueprint.

https://www.udemy.com/course/cisco-enarsi/learn/lecture/39352768?start=273#overview

 また、日本語の教材としては翔泳社から出ているテキストが良いかと思いました。こちらの教材も、Udemyと並行して実際に使用していましたが、1400ページ近くあるので、一見ボリュームがありますが、読みやすくて知識のインプットには最適だと感じました。

 また、実際に試験を受けてみて、試験で問われる箇所が上手くまとめられているなと感じました。例えば、MPLS分野のpenultimate pop hopping等、初学者から見れば重箱のすみをつついていると思えるような箇所もちゃんと試験に問われましたし、説明も思い返せば過不足がなかったです。良書です。

シスコ技術者認定教科書 CCNP Enterprise 完全合格テキスト&問題集 [対応試験]コンセントレーション試験 ENARSI(300-410)

 英語版でシスコ公式の教科書が出ており、一応こちらも購入して読んではみましたが、ENARSI合格を目的とするなら完全にオーバーワークという印象です。そもそもこちらの教科書はCCIEの受験もカバーできるように設計されている為、CCNPの受験者の方には上記の教材が良いかと思います。

シミュレーション問題

 実は私は、ENARSIに合格するまでに、1度試験に同試験に落ちてしてしまいました。ネックになったのがこのシミュレーション問題でした。

 2時間という試験時間の中で、52問の選択式とはいえそれなりに頭を使って考えなければ解けない問題に加え、シミュレーション問題を解くというのは、初見ではかなり難易度が高いといえます。

 シミュレーション問題の出題される問題数としては、一貫して3題が出されるようです。私も2度の受験でいずれも3題が出題されました。

 先ほど述べたようにテスト全体におけるシミュレーション問題の比重は不明です。また、設問に対して設定が十分でなかった場合に部分点がもらえるのかなどは公にされている情報がない為、あくまでテストを受けた感覚ですが、部分点はもらえている印象です。

 私も実際、今回の受験で3題中1題はスキップしましたが、なんとかパスできました。因みにその他2題は、ほぼほぼ完答できたかと思います。

出題されたシミュレーション例:
DMVPN(今回スキップ)、VRF、SNMP設定

Exam Dump使用の是非

 Dumpとは、IT試験の実際の問題に非常に近い問題が利用できるサイトで、日本語版、日本語版様々サイトがあります。ネットで検索すればすぐに出てくるかと思います。

 これらのサイトは、はっきり言って実際の問題がそのまま掲載されているので、使用自体がいかがなものかという思いもありますが、学習者の間では広く知られています。

 個人的にはこれらのexam dump系の試験勉強サイトの使用をしてもいいのではないかと思います。基本的なインプットと、pingtなどの勉強サイトでのアウトプットである程度までレベルアップしたあとに、過去問感覚で使用するのが良いのではないでしょうか。

 cisco試験は、将来の試験設計の目的で、公開されている範囲を超えた内容の問題を出題行うことがあるようです。※それらの問題は採点からは除外されるとの事。そう言った問題も含めて、素直に勉強をしているだけではカバーしきれない部分を補ったり、効率的な資格取得という意味でも個人的にはDUMPを使用しても良いと思います。

 資格勉強の過程で座学の勉強を行い、ある程度の知識をつけたら、あとは実務で実力をつけるのが一番効率が良いと考えます。

IT業界における資格の意味

 私自身、今回ENARSI試験に合格し、晴れてCCNPをコンプリートすることができました。しかし、だからと言ってこれが直ちに業務に生きてくるかというと、そこは冷静に、そうではないだろうなと思っています。これからもネットで調べながら業務を行うのだろうなと思います。

 あくまで資格は資格、実務とは別物と捉えています。しかしながら私が時間とリソースを割いてまで資格勉強を続けるのは、とはいえ資格がアピールになると考えているからです。自分のようにSES系の会社に勤めている身としては、自社へ向けてのアピールにもなりますし、また今後転職をする際に一定の知識と業務への意欲を示す一つの手段かなと思っています。

 本ノートが勉強のモチベーションアップにつながれば幸いです。

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