企業の自然淘汰が進む状態をどのように解釈するか
企業の倒産が増えているという話を聞く。
コロナ禍のタイミングでの補助金について返済が迫られていて、その効果が切れつつあるという事がある。
そして円安や物価上昇とともに、政府からの要請含めて賃金も上げなければならないという雰囲気が蔓延する。
春闘において、大企業の満額回答が続いている。
それに伴い、マイナス金利解除から金利についても上がっていきそうな雰囲気が漂っている。
大企業ら過去の内部留保をここぞとばかりに使っていくことで、なんとか問題を切り抜けていくに違いない。
人件費や金利が上げることについて、まさに今こそが過去の蓄財パワーを発揮する時。
一方で中小企業や体力が無い企業にとっては、とても苦しい展開になっている。
人件費を上げる余力がないと良い人も集まりにくく、ますます持続可能性がなくなっていく。
多くを銀行の借り入れから成り立っている場合は、金利がわずかでも上がると大打撃を受ける。
さらにのしかかるインボイス制度。
ますます苦しさが加速度的に増していくように感じる。
そしてこの時代の容赦なさに耐え切れずにリストラや倒産が相次いでいくことで、世の中全体が暗い雰囲気になっていくこともあるかもしれない。
もし自分が首を切られたら、もし家族が路頭に迷うことがあったらどうしよう。
いや、現在の地点でもしかしたらその状態になっているようなところも多くあるのかもしれない。
この状態をどう捉えるべきなのか。
生物世界の現象として、生き物は環境が変わると淘汰されるものが存在する。
そして新しく適応できたものだけが生き残る。
環境に対応して変化出来るかどうかは、その生き物が持つ遺伝子と変異の仕方次第。
強いもの、環境にうまく適応できたものが生き残る。
そして適応できなかったものは消えていく。
結果として消えた分だけ物理的なスペースや食料の余りがでることで、適応できたものはさらに数を増やす事ができる。
適応できたものだけが繁栄することで、その繁栄できた種がベースとなり、次の時代を作っていく。
様々な生き物は進化するとともに、より強くしなやかになっていく。
スパイラルアップで、より優れた種が生み出されていく。
現在は技術の進化がとても激しい。
その一方で新しいものが生まれようとしても、多くの既存の必要なくなったものが残っていることで、企業の新陳代謝が進みにくい事態もある。
補助金によって延命している企業があることは、大変そうでかわいそうだから仕方がないという観点で捉えてしまいがち。
弱いものを保護していこうという事、それそのものはとても良いように感じてしまちがち。
ただその行為はもしかしたら、次の時代に向けて進化する必要性がある状態から遠ざけているだけになるのかもしれない。
本当の意味で進化するべき適切なポイントで進化できず、結果的に全滅するリスクを秘めている。
短期的視点で視野が固まっていて、今苦しむことに対してかわいそうというフォーカスが当たりすぎているだけなのかもしれない。
もしかしたら、金利や人件費、補助金終了やインボイス制度も、捉え方によっては進化を加速させるためのツールという解釈も出来るのかもしれない。
そして人々の流動性が高まり、より必要だと感じるところに人が新たに集まる為の起爆剤になるのかもしれない。
弱い企業の過保護を見直して、その上で進化を加速させる状態に仕向けていくようにする。
進化やイノベーションは心地のよい環境では起きないことを考えると、今の居心地が良くない、苦しい状態というのは進化する為のチャンスを与えられていると考えてもいいのかもしれない。
もちろん上手くいかなければ淘汰される。
上手くいけば、全てを得られる可能性がある。
まさにこれからやってくる波乱の時代に耐えられるだけのものがあるかどうかは、その企業や個人の変化に対する在り方次第。
激動を超えて生き残る事、どんな過酷であっても生き延びる事ができた企業、そして時代の要請とおもに新しく生まれるそれはとても強い。
そのような企業や個人が、次の時代を引っ張っていく。
常に社会の要請に応え続ける事。
常に社会に生きる人々を益することが出来ること。
次の激動期間において、多くの企業がしっかりと進化の努力をして、全てが次のステージに進んでいけばいいなと感じている。
ありがとうございました。
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