バカばっかりのコメント欄の対処法は、高度経済成長期のサラ金が教えてくれる。
『知能低下の人類史』という本がある。
「産業革命以降、人類の知能は低下している」という悲しすぎる主張をしている本。キャッチーだ。
僕は知識がないので、この本の主張が正しいのか評価できない。大学生の頃はこの手のキャッチーな本を読んで「人類の知能ってこの200年間ひたすら低下し続けてるんだぜ!」などと3割増に盛って語るのが常だったのだけれど、最近はずいぶん大人になったので、キャッチーすぎる主張は鵜呑みにしなくなった。派手な主張は往々にして誤解を含んでいるものだから。
そういうことで、人類の知能がどうなっているのかについてはまったく分からないが、少なくともある領域では人類の知能は低下していると思う。それは、YouTubeのコメント欄である。
僕は一介のYouTuberとして生活しているのだが、人気を博せば博すほど、コメント欄の知能が低下していくことに気がついた。産業革命後に人類の知能が低下したかどうかはともかく、バズった後にコメント欄の知能が低下していったのは間違いない。最初はよほど気が合う人たちしか見ていなかったものが、広がっていくにつれてしょうもない人が見るようになってきた。
視聴者数に比例してカスコメントが増える
我々の「ゆる言語学ラジオ」は、お陰様で緩やかに成長を続けている。チャンネル登録者はもうすぐ23万人を超えるし、視聴回数も概ね右肩上がりに伸び続けている。開始から3年近く経とうというのに、まだ飽きられていないのは本当にありがたいことだ。
そんな「ゆる言語学ラジオ」だが、右肩上がりに成長する視聴回数に伴って、同じペースでカスコメントの量が増えている。
最近は動画が公開されるやいなや愚にもつかないネガティブコメントが複数書き込まれるようになっており、「嫌だなぁ」と思っている。仕方ないことではあるのだけれど。
たとえば、直近のこちらの動画。
「不規則動詞の方がむしろ伝統的で、-edをつける動詞の方が後から来た」という意外性のある話をしている。
「後から来たのに古参みたいな顔するな」と、身近な感覚に引き寄せて話す。ゆる言語学ラジオのいつものフォーマットだ。
のって来たので、この後さらにいっぱいふざけてたとえた。「平安貴族がチャイナドレス着始めちゃったようなもの」と、たとえでドンドン散らかしている。
ゆる言語学ラジオとは何かと言われたら、こういうやり取りなのだと回答できる。放送大学をやっていてもしょうがないので、ふざけて楽しんでナンボである。初期からずっとやっている、ラジオっぽいノリだ。
だが、これに対して、カスみたいなコメントがついていた。
ここから先は
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?