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フィットネスクラブ業界分析【2019年 秋 vol.1】 〜 市場規模と総合フィットネス・24時間ジム編 〜

こんにちは。株式会社まちいろの蓮田です。
まちいろでは「hacomono」というフィットネスクラブ向け予約・決済システムを開発・販売しています。

最近メンバーが増えてきたので、新メンバーのオンボーディングと業界勉強を兼ねて、フィットネスクラブ市場の業界分析を自分なりにまとめてみました。

日本のフィットネスクラブ市場規模はどのくらいなのか?

調べてみたところ、2019年秋時点の正確な数字は分からなかったのですが、過去の情報などによると、

・市場規模:4,300億円〜
・施設数 :4,300軒〜

という数字が出てきました。毎年施設数も200以上増えて続けていて、市場も伸び続けているようなので現在はさらに大きい数字かもしれません。

ただし、アメリカでは3兆円以上の市場規模があるらしく、人口に対するフィットネスクラブ利用率も日本よりはるかに高いそうです。

日本でも高齢化社会、生活習慣病患者の増加、女性の社会進出、IT市場の伸長などにより、健康や運動習慣・ダイエットに対する意識の高まりはこれからも増えるはずなので、市場規模はさらに伸びていくものと思われます。

フィットネスクラブの売上高

2015年段階の情報については、フィットネス業界の経営情報誌「Fitness Business」のサイトに掲載がありました。https://www.fitnessclub.jp/business/date/big12.html

・コナミスポーツクラブ
・セントラルスポーツ
・ルネサンス
・ティップネス
・LAVA International
・カーブスジャパン
・スポーツクラブNAS
・RIZAP
・東祥(ホリデイスポーツクラブ)
・東急スポーツオアシス
・オージースポーツ(コ・ス・パ)
・野村不動産ライフ&スポーツ(メガロス)
・THINKフィットネス(ゴールドジム)
・ジェイアール東日本ス、ポーツ(ジェクサー・フィットネスクラブ)
・アクトス

全国展開している「総合フィットネスクラブ」が上位を占めていますが、この中ではホットヨガのLAVA、パーソナルのRIZAP、シニア向けサーキットトレーニングのカーブスが異彩を放っています。

24時間ジムも店舗数を急増しているので、エニタイムやJoyFitなども日本を代表するフィットネスクラブといえます。

次から、カテゴリごとの業界整理をしてみます。

総合フィットネスクラブ

・ジムエリア
・プールエリア
・スタジオエリア
を持つフィットネスクラブ、スポーツクラブ。

面積の都合や戦略面からプールがないところだと「ジムスタ」などと呼ばれたりします。

都心エリアでは高級フィットネスクラブも

地域密着で幅広い層の老若男女を受け入れるクラブが中心ですが、都心エリアでは富裕層に特化した「グランサイズ」「ティップネス丸の内スタイル」「エスフォルタ」「Rexer」といった高級の総合フィットネスクラブなどもあります。

またホテル内フィットネスの「ヒルズスパ」「The Golden Spa(ニューオータニ)」などでは、数十万から100万円以上の入会金や入会預託金、別途年会費などもありますが、混雑しておらず、一部の富裕層だけ利用している安心感を売りにしています。

コンディショニング需要の高まり

総合フィットネスクラブではジム・スタジオ・プールとは別でストレッチ専用エリア、コンディショニングエリアを設けるケースが増えてきました。

リハビリや機能改善、猫背是正などを目的としたエリアで、ストレッチマシンや「Power Plate®」「TRX®」を設置したり、人工芝を設置するジムも増えています。ティップネスが運営する「ティップ.クロス TOKYO」などもその代表的なジムです。

アメリカの総合フィットネスクラブ「equinox」

私がアメリカで注目しているジムは「equinox」です。日本ではなかなか見かけられないようなスタイリッシュかつラグジュアリーなジムです。内装がシンプルで、室内のサインなども洗練された印象。ホテルなども経営しています。

日本でもこういった高級ジムが出てきましたが、equinoxが一つのベンチマークになっているような気がします。

24時間ジム

ジムエリアを24時間解放しているジム。
経営のポイントは
・夜の時間帯などスタッフが不在でも運営できること(無人入退館)
になりますが、hacomonoにもご相談が増えています。

静脈認証、顔認証などもこれから増えることが予想され、hacomonoでも連携オプションとして顔認証入館を準備しています。

また入会手続きの無人化も今後ポイントになってくるかと思いますが、hacomonoではオンラインでのWeb入会・決済が標準機能で実現できるため、今後の24時間ジムで利用されるプラットフォームとして業界に貢献できればと思っています。

総合フィットネスクラブのテクノロジー課題

日本の総合フィットネスクラブでは、バックエンドでの会員管理はできていますが、
・入会手続きを含めた事務作業が多い
・会員との接点は基本は店舗のみ(オンライン接点が少ない)
・データ駆動型経営ができていない
といった課題があります。

システム基盤もイマドキのクラウド型ではなく、古くからのクライアント・サーバー型という、スタッフが利用するPCへインストールするソフトウェア形態も多く、そういった状況が時代の進化に追随しづらい要因です。

古い業務システムはデザイン性も低く、若い人達にとっても習得しづらいものになっています。

海外より日本のフィットネス業界のテクノロジーが遅れてしまう点、オンライン施策がやりづらかったり、デザイン性が低いのは、そういった会員管理プラットフォームの弱点が根本にあるのではないでしょうか。

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