イクオ

もう少しゆっくり優しくしてください

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マガジン

  • 雨ー時々ー雷雨か豪雨

    心の中でざわめく言葉の積木を重ねる

  • ヌレヌレ天国

    ピンクフラスコに情熱を注いで発射!

最近の記事

楽園

そんな悲しそうな顔をしても意味なんて無いよ 安心しな 君達のやったことは 君達には恨まれるかもしれないけど あの人たちには楽園が戻ってきたんだから良かったじゃないか 気付いているかい もう戦争は始まっている 君達が攻撃しているのは 君達が侵略しているのは 君なんだよ 自業自得と言うことだよ 差別することは自己否定 人類皆兄弟は自己満足 些細な事だ あの人を見てごらん あの人って誰の事だか解るかい あの人ってのは目の前にいる景色だよ 君達は破壊をする為に存在している 爆弾で破壊

    • ロックでいこう!

       バカみたいな時の流れに乗っかって生きてるのが人生ー。  自分の人生に口を出せるのは自分だけー。  正解を見いだせるのは自分だけー。  誰かが俺に言った。 「君はね…ほにゃらにゃ」 俺が言い返す。 「うるせぇよ…」 「誰に向かって口を聞いてるんだ❗」 誰かのマネージャーが俺に言った。 「おめぇは誰だよ!金魚の糞の分際で俺に説教してんじゃねぇよ」 「先生!帰りましょう!こんな下の輩を相手にする必要ありません」 「君が帰れ!そして、明日から出勤しなくていいよ」 誰かがマネー

      • 嘘タロウと夜に笑う

         新しいマットを買って、新しいシーツを敷いて、星座の枕をセットアップー。 「新しいマットを買ったよ」 「へぇ…」 「今日は君とセックスをしようと思ってね」 タロウはどや顔で運転している。 「…あ、そう」 鬼灯が好きな美樹はタロウのどや顔にイラッとした。  美樹は使い込まれたマットとシーツを見てイラッとしている。 「これ、新しくないでしょ」 タロウは笑っている。 「美樹は期待してたの?」 タロウの言葉に美樹は一瞬で熱くなった。  タロウとセックスするのに期待してしまっていた

        • 花火

           咲いてから散るのにかかる時間はどれくらいだろうかー。  毎年、打ち上げられる花火は、毎年、俺達を見下ろす。  感情の種類はどれくらいあるか…時が経つに連れて俺の感情は一つ一つ消えて行く…。  まず、失ったのは喜びである。  嬉しいとは、一体何なのか…何をされても嬉しいとは思わなくなった。欲しいものをもらったときに、異性に告白されたり、褒められたり…色んな場面で嬉しいが湧いてくると思うのだが、俺にはそれがない、あるとすれば「ホッとする」という安堵である。  感情が熱く煮

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        • 雨ー時々ー雷雨か豪雨
          17本
        • ヌレヌレ天国
          36本

        記事

          あたしの殺意。あなたの好奇心。

           腐ってるからー。  寝ている孝作の頭をショックレスハンマーで叩いた。  一瞬眼を見開いた。  もう一度叩いた。  完全に眼を開いたが、口をパクパクしている。手足をピンと伸ばしてマネキンみたいになっている。  そしてトドメの一発ー。 「さよなら…」 あたしは孝作の身体が固まらない内にシェーのポーズを取らした。  朝御飯は目玉焼きとハムを焼いて、トーストとコーヒーで済ませた。  ショックレスハンマーは軽くて威力もあるから女性でも使いやすい、寝ている男の頭を叩くのにお勧めの商

          あたしの殺意。あなたの好奇心。

          back or enter ⑦

           俺は空雄のいつも使っているパソコンに彼等へのメッセージを書いている。  彼等との思い出を書き終え…enterを押した。  久しぶりに集まったメンバーとモンハン大会を始めた。 「矢吹さん来たら空雄の断髪式やろうぜ」 「そうだね」 どことなく大人びた彼等は去年と同じくこの教室でモンハンをしている。 「最近やってないから、操作がわからん!」 「俺もだよ!」 わいわいしている。  空雄はなんとなくパソコンを起動したー。  ワードが開かれていた。 ニート諸君ごちけんよう 矢吹だ。

          back or enter ⑦

          back or enter ⑥

           時はアッ!っという間にすぎて行くー。  何年も宝箱の中で過ごしてきたミミック達は外に冒険することで個々の特色が色付いていく…。  ヒロ、田端、小林、永野、雄介はピッキングのバイトを初めてヒロと田端と永野は共同でアパートを借りた。  亮一は細田が面接に落ちた小僧寿しでバイトしている。  神村君は引越屋のバイトをたまにしている。  磯野は実家に帰っていった。実家は不動産屋で後を継ぐために一から勉強すると言っていた。  佐藤仁は彼女が出来てモンハンやりに来なくなった。  晴夫は俺

          back or enter ⑥

          back or enter ⑤

          back or enter⑤  いつものように夜にモンハン大会が開かれている。 「最近、ヒロを見ないなぁ…空雄知ってる?」 「わかんないっす」 俺はタバコを吸いながらモンハンを続けた。  そろそろ皆も小腹が空いただろうと思っていると、ヒロが両手一杯に差し入れを買い込んで教室に入ってきた。 「これ、皆に買ってきたよ」 「どうした!これ」 「いつも矢吹さんに金出してもらってるから、俺バイト始めたんですよ」 「それで最近来なかったのか?」 「うん、週払いのバイト見つけました」

          back or enter ⑤

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           細田が考え込んでいる。 「矢吹さん…ハゲはやっぱりダサいですか?」 「急になんだよ」 俺はデスクでガンダムを作っている。 「俺…薄いんですよ…」 俺は手を止めて振り返り細田の頭を見た。  細田の頭は散らかっていて地肌が見えている。まだ、二十代前半なのに頭が寂しそうであった。 「整えてみたら?」 「天パーだからまとまらないんですよ…」 俺はしばらく考えて、細田のおでこの少し上にマジックでラインを入れた。 「なんすかこれ?」 「そのラインから上は細田じゃない」 「何いってんすか

          back or enter ④

          back or enter ③

          「マジで救急車を呼ぼうかと思ったよ」 赤松君はモンハンに電源を入れながら言った。 「ワキちゃんは弱いのにね…矢吹さんは何事にも本気だから怖いよね」 空雄は笑っている。 「でも、もう三日もワキ来てないよ」 「だね…動けないんじゃないかな」 空雄と赤松君はモンハンを始めた。 「矢吹さんは今日いないのかい?」  滅多に口をきかない磯野が言った。 「今日は新潟に行ってるらしいよ」 「今日は差し入れは俺がするよ」 「いいの?」 赤松君が言った。 「親が小遣いくれたから皆で分けよう」 「

          back or enter ③

          back or enter ②

           神村くん  食堂にてー。 「矢吹さん!聞いてくださいよ」 神村くんは小さくて人懐っこい二十歳ー。家庭内暴力、妹にイタズラした経歴を持つナチュラルハイの男の子である。 「なに?」 「ニルバーナ弾けるようになりましたよ」 「おお、すごいじゃん!」 「今度聞いてくださいよ」 「良いよ」 神村くんはニコニコしながら、丼に飯、味噌汁をかけてそこにコロッケを乗せて漬物を乗せてふりかけをかけてソース醤油マヨネーズをかけて食べている。 「お前汚いよ」 「腹に入ったら同じです」 「同じじ

          back or enter ②

          back or enter ①

           悲しみを忘れたいー。  孤独を初めて感じた瞬間はハーメルン公園で野球を見ていた時だった。  斎藤くんから野球クラブに誘われて練習を見に行くことになった。同じユニフォームを着た子達が集まって一つのボールを追い掛けているのをベンチに座って見ている。皆は楽しいからやっているのか、決められたマニュアルだからやっているのか、プロ野球選手になりたいからやっているのか解らなかった。  足元のアリンコの巣と野球の練習風景を重ねて見て「アリンコにはなりたくない」と思った。  田町の改札か

          back or enter ①

          357

          ネオンに釣られてる俺はコルトパイソン357が好きだ 冷たい銃身をくわえて沈み行く 足を掴んでるのは誰だ 袖を引っ張るんじゃない 俺は深く深く灯りから遠ざかる 騙し愛 裏切り愛 嘘つき愛 温もりを感じながらコンクリートの冷たさを知る 路肩に転がる動物が俺の未来だと俺は知ってる コルトパイソン357で頭をぶち抜いて夕陽を見つめる そのまま項垂れて倒れこむ 舌を舐めるのは誰だ 絡み付くのは止めろ 俺は遠く遠くに向かって行くんだから 騙し愛 裏切り愛 嘘つき愛 希望をちらつかせる悪魔

          孤独の月

          コーヒーが喉を通る あの感じが好き 皆でたむろしてた、複数人居るのに孤独 あの感じが好き 星空 つまり夜 月を見ていた 何も言わない 月 何も言わない 月 暗闇が僕を誘う 恐怖を感じてた あの感じが好き アスファルトにゲロを吐いて 満足した あの感じが好き 朝焼け つまり朝 月はもういない 何も語らない 何も語らない 別れた翌日の仕事帰り あの感じが好き 生暖かい風がまとわりつく あの感じが好き 流れ星 涙が出た 僕は笑った 何もいらないよ 何もいらないよ 見馴れた景色

          孤独の月

          アイアイアイ!

           口の中に手を突っ込んで内臓を全部出してみた。  でも、何もなかった。  色んな色のグチャグチャしたモノを引っ掻き回してみても何もない…。  常に何かを探してるんだけど何も見つからないんだ。  幻は何度も見てきた。  唾を吐いてバカにしてきたモノの中にあったかもしれないけど、アッ!俺はバカだから見逃してるのかもしれないと、後になって昔のページを捲っていく…。  ピエロのメイクをしてる。  ヘラヘラしてやり過ごす術を身に付けた。  結構クオリティーの高いメイクだぜ…分厚く

          アイアイアイ!

          天国と地獄…家族

           僕の小学校には下駄箱の手前に開校時からあるコンクリート造りの噴水つきの池があります。  噴水は昭和四十二年から動かないらしい、僕はこの池を眺めるのが好きで、休み時間にはよく眺めている事が多い。  この日はサッカーの練習で放課後、早めに学校に来て野上君と池の噴水の噴出口に腰掛けて池を見下ろすように、ビックリマンシールを互いに見比べていた。僕は野上君のシールに見とれていると、野上君が「スーパーゼウスを何かと交換してほしい、僕のコレクションから好きなの二枚あげるよ」僕は“始まっ

          天国と地獄…家族