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私が1番大好きな五島列島福江島の「荒川港」に5年ぶりに入る!(2024年春夏クルーズ21日目)


2024年6月16日、9時10分「福江港」を出港。目指すは、5年ぶりの寄港となる「荒川港」である。距離にして32マイル、おおよそ1時間半と想定した。実際の到着は11時40分、予測の通りであった。西からの向かい潮を常に感じての航行であった。

2019年に来た際は「福江港」を北から回って「荒川港」に入ったが、今回は映画「悪人」ロケ地になった「大瀬崎灯台」を海から見たくて、南回りのコースにこだわった。昨年2023年の「五島列島春夏クルーズ」では、海況良化を期待して「福江港」で3日間待機したが出航できず、観光バスで巡った展望台からの眺めで代替した。

下写真は「大瀬崎展望台」から雨が切れた時を狙ってその時に撮影したものだが、この海況であれば相当波に叩かれる危険な場所、無理しなくて良かったと身震いがしたものだ。

今回は西の風5m、波高1mの予報であったので、南回りのコース計画を実行した。出港前、前に停まっていた巡視艇の船長から「西の風5m、波高1mの報告を聞いています。潮がぶつかり合って波の頭がすぐに三角になる場所ですから気を付けて回航してください」とのアドバイスを受けた。

実際に「大瀬崎灯台」周辺に近づくと、急にそれまでとは打って変わって、潮流が早くなり、波頭は一気に尖り始め、グイグイ岩場に引き寄せられる状況となった。「静穏海況でこれかぁ」と思い、艇の安全確保のため接近する回航を止め、一旦沖出ししてから回った。推進力の無いヨットの場合は、写真撮影のためといって無闇に近づかない方が良いと思う。アイフォンで撮影しようとすると、知らず知らずのうちにかなり近づいてしまう恐れがある。いずれにしても、海難事故の多い所なので、近づくなら海況が良い時に限るが、海況が良くても相当に揉まれる。

「荒川港」に入って地元の漁師にそれを言ったら「大潮の時は思いっきり際(きわ)を航行するか、最低でも1マイルは離して通過しないと危険、さらに大潮の時は絶対中途半端な沖コースは避けた方がよい」とアドバイスされた。今回は大潮では無かったが、潮が起こす波の怖さを容易に想像することができた。

「荒川港」内では前回同様、赤桟橋に向け進路をとったが、岸壁から親切な漁師が手をぐるぐる回して、「あそこへ着けて良いよ!」合図。最初は「あそこ(赤桟橋)に着けちゃダメだよ!」のサインと思ったので、艇を岸壁に近づけてフライブリッジ操舵室から「赤桟橋、つけて良いですかぁ」と大声で問いかけると、「よかよか!」の返事。この「よかよか」という声を聞いて、5年前の時の記憶がよぎった。

今日は、久しぶりの温泉なのだが、ここ「荒川温泉」の浴槽温度は高く5年前は5分と浸かっていられなかった。入ってみれば比較的心地の良い温度だったので温度設定を変更したのかな?と思った。掲示板を見ると「43度に温度設定されてます」の表示、本当に43度なら1分も浸かってられない。しかし、浴槽の温度計は41度だった。ちなみに、源泉掛け流し、かつ加温なしの温泉は五島列島ではここだけである。

「荒川港」唯一の居酒屋「さんさん」、5年前はここに地元の旦那衆達が集まって飲み会していた。しかし、今はこんなオシャレな店舗になってしまい、今はどうしているだろうか?きっと入りづらくなってしまったに違いないと思った。

さらに、近所にこんなおしゃれな店ができていた。イタリア生活の長かった女性が日本に戻り、荒川に移住して開業したと聞いた。

今日の夜は「とうがらし」という名前の中華レストランに行く。予約は19時30分からしか取れなかった。18時からの一回転目は満席なのだそうだ、私たちは二回転目。この店の評価はかなりの高評価、地元の人からも「予約して行った方が良い」とアドバイスされた。

この辺境の港、おそらく数十人しか住んでいないのではないか。この5年の間に「荒川港」にようやく春が来たのかもしれない。やはりその原動力は移住組の存在と見た。

これが「五島列島」で見る最後の夕陽となる。ネットニュースによれば、今年(2024年)遅れていた梅雨入りが、いよいよ各地域で始まるそうだ。ずっと静穏を予測していた「Windy」も来週からは強風混じりの予報に変わってきた(火金土日)。そこで、一日繰り上げて、明日月曜のベタ凪を使って一気に「長崎」に入ろうと思っている。「佐世保」(パールシー、佐世保五番街桟橋)は復航に寄ることに計画を変更することにした。

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