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「関門海峡」を通船で渡って初めて「下関」を観光(2024年春夏クルーズ3日目)

2024年5月29日(水)朝から晴天、絶好の観光日和となった。今日はいつもは自艇で東西に通過する「関門海峡」を通船に乗って横切(南北)るようにして渡り、「下関」、「門司」それぞれの側から海峡を眺めたいと思っている。そして、まだ行ったことのない「下関」観光もこの際にしてみようと計画した。

まずは「新門司マリーナ」から「門司港」に向かった。そこには「関門海峡」を横断してシャトルする通船の桟橋がある。着いた場所が有名な西日本屈指の魚市場である「唐戸市場」だ。実は「新門司マリーナ」には公共交通のアクセスはない。従って、ビジターの移動手段はタクシーのみ、門司市内の主要箇所にはおおよそ4千円(昼間)ぐらいかかる。1人の時は割高感が付きまとう価格だ。

「唐戸市場」は、サンフランシスコのフィッシャマンズワーフを彷彿させる魚市場(右側)+食のテラスモール(左側)の様なところであった。魚市場と一緒というのが良い。今の時間日差しはきついが、風が北寄りなのでカラッとして、目指す人気の回転寿司店の開店時間を待つ間、ボーッと海峡を行き交う船を見ていたが、そんな時ふっと、自分がサンフランシスコのフィッシャマンズにいる錯覚に陥った。しかし、この表現は両方の地をよく知っている人には少々大袈裟すぎたかもしれない。

施設内の回転寿司店「すし遊館」に開店と同時に入ったが、30分後にはこの大きな席数の店が満席となってしまった。中国系の団体観光客も加わって、とにかく賑やかであった。それでも接客対応は見事で、常にこの店は満員状態で運営されていることが良くわかる。こちらは、副長とともに朝食抜きで出かけたので、よく食べた。最後に勘定をしてみたら、なんと2人で1万3千円となった。回転寿司でこれだけの料金を今まで支払ったことはなかったが、食べたネタが「マグロ」に「ふぐ」、その寿司三昧をすればそれだけかかるのは仕方がない。

腹ごなしも兼ねて徒歩で下関内の観光地を巡った。この写真は「赤間神宮」。この建屋は「関門海峡」通過時に海から見ることができるが、何せ東西、南北航路ともに多数の船がひっきりなし、混雑の「関門海峡」なのでゆっくりは見ていられなかった。
実際に訪ねてみると、何やら外観は絵本で見た竜宮城に似ている気がする。「安徳天皇」の追悼のための神社であった当時の建屋は戦争で焼けてしまったため、建物自体は近代のコンクリート製で味気のないものだが、意匠と色は強烈な印象を残す。

次に訪れたのは「日清講和記念館」、講和のための交渉は当時の「春帆楼」という料亭の中で行われた。その建屋は今はないが、この記念館内に講和会議の再現部屋が設られている。これを見たかった。社会科の教科書でお馴染みの伊藤博文と李鴻章の会談の絵、その現物である。それぞれの椅子に誰が座っていたかが示され、伊藤博文が、李鴻章があの椅子に座ったのかと思い、1895年(明治28年)の時代に思いを馳せた。

これもまた社会科の教科書でよく見た長州藩の大砲群。「関門海峡」の最も狭い「壇ノ浦」にセットされていたことがわかる。これらの大砲が占領されている写真には「アメリカ、イギリス、フランス、オランダの連合艦隊に一撃を浴びせたが・・」と言う解説文がついていたことを思い出した。

帰りは「関門海峡」を歩いて渡った。もちろん人道トンネル、海峡は狭く歩けば陸上部も入れて1キロの長さもない。海の部分だけなら700mだそうだ。

どうやら「人道トンネル」の真ん中あたりが県境のようだ。わずかの距離ではあったが、県境を超えて反対側の門司側に着いた。ここからは、バスに乗って「門司駅」で降り、地元スーパーで不足する食料、飲料を買いタクシーで「新門司マリーナ」に帰った。

明日は「宗像大島」もしくは「壱岐島」に向かうつもりである。

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