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ダイレクトパスって凄いこと

 今回のテーマは「ダイレクトパスって凄いこと」です。サッカーにおいては「止めて蹴る」というプレーが基本のプレーと言われていますが、ダイレクトパスと言うのは、その「止める」というプレーを省略して「ボールを蹴る」という動きをすることです。サッカーというスポーツは、時間が90分と決まっています。その時間内にどちらが多くゴールを決められるか、というスポーツなのです。ということは、時間をあまり使わずにゴールまで行く方法を、チームで持っておかなければなりません。これは、「攻撃の時は毎回時間をかけずにゴールまで行け」ということではないです。以前もお話ししましたが、90分あるので、ずっとスピードアップして攻撃し続けると選手のスタミナが持ちません。ただ、残り時間が短くなった時や、一刻も早くゴールしておきたい状況の時に、「時間をかけずにゴールまで行く方法がありません」ではダメです。今回のテーマにも関わってくる「ダイレクトパス」というのは、「止めて蹴る」の「止める」を省略するプレーです。時間をかけずにプレーできます。ダイレクトパスはほんとにすごいことなんです。皆さんもよく考えて欲しいのですが、例えばバスケットボールハンドボール、ラグビーアメリカンフットボールといった「手でボールを扱うスポーツ」というのは、「止める」→「投げる」が絶対です。「止める」を省略することができません。サッカーでダイレクトパスができるのは、足でボールを扱うからです。「蹴る」というのは「打つ」に近く、バドミントンや卓球と同じ要素があります。ただし、バドミントンや卓球は「止める」ことができません。本来、足でボールを扱うサッカーやフットサルといったスポーツは、手でボールを扱うスポーツより成功確率が低くなるのでプレーの質が下がると言われています。ですが、手でボールを扱うのと同じかそれ以上、うまくボールを扱うことができれば、サッカーはダイレクトパス、ダイレクトシュートができるので、手でボールを扱うスポーツよりもプレーの質が上がることになります。
 グアルディオラ時代のバルセロナのサッカーが「スペクタクルなフットボール」と言われたのも、このダイレクトパスでリズムよくボール回しながら攻撃を続けるからでした。他にも、もちろんすごかった事はたくさんありましたが、何より「チームでパスをつなぐ、ダイレクトパスが何本もつながる」というのがすごかったです。
 ダイレクトパスって、じゃあ一体どんな効果があるの?といったことを、最後に少しだけ話しておきます。サッカーというのは、皆さんご存知のようにゴールの奪い合いです。そのゴールを決めるのは、フィールドにたった1つしかない「ボール」なんですね。つまり、サッカーというのは、ボールを奪い合うスポーツです。ボールを奪うには、ボールに近づかなければなりません。ボールに1番近づきやすいのは、ボールが止まった時、もしくはボールの動きが遅くなった時になります。ボールが止まったり、動きが遅くなるのは、人がボールを扱っている時です。つまりボールを止めた時やドリブルしているときは、ボールを奪うチャンスです。ただし、サッカーにはダイレクトパスというのがあります。ダイレクトパスは、人がボールを扱う時間をめちゃくちゃ短くできるすごい「技」なのです。
 ダイレクトパスはボールが動き続けます。ボールのスピードが速くなってもずっとパスが続けられれば、もうボールを奪われることは、理論上なくなります。最近、日本のサッカースクールやクラブチームを見ていると、「ドリブル」ばかりを教えていますが、スペインではパスの練習をバリエーション豊富に教えます。「ダイレクトの練習をしていますか、とても大切ですよ?」というお話でした。
 今回はダイレクトパスって凄いこと」というテーマでお話をさせていただきました。

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