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サッカーにおいて最も重要なのはポジショニングだ!!

 今回は「最も重要なのはポジショニングだ」というテーマでお話させていただきます。
 僕が行っていたバルセロナにあるアカデミーでは、監督からよく「ポジション」という言葉を聞きました。ポジショニングが大切だといつも言われていて、「全てはどこに立つのかで決まる」と言われていたくらいです。今でこそ「それ、すごくわかる!」と思うのですが、僕が行った当時(2007年)は、まだスペイン産ポゼッションフットボールが世界に広まっていない時でした。
 スペインでプレーしてるうちに、どれだけポジショニングが大切かがわかってきたのです。「パスを受けた時点でもう終わっている選手」というのはいて、どれだけテクニックに優れていようと、ポジショニングが悪いと力を発揮できないということがわかりました。僕たちアカデミーのメンバーは、毎回監督からポジショニングのことを教わりました。「どんな時に、どこに立つのか」「どうしてそこに立たないといけないのか」を論理的に教わってきたのです。「この状況でそこにいたら、監督が話していた『良くない状況』になるよね」というのが分かっていきました。上手い選手が「良いポジショニング」で優位に立って、楽にプレーしているかがわかりました。同時に、下手な選手がいかに愚かなポジショニングでボールを受けて、死んでしまっているのかがわかったのです。
 
 「ポジショニングが悪くて終わっている局面を、テクニックでどうにかしている選手」がいます。無理な状況を、テクニックでどうにかしている選手に未来はありません。テクニックでどうにかすることができるは、相手よりも自分が上手い時だけです。相手のレベルが高くなれば「マイナスの状況」「普通なら終わってしまってる状況」からスタートしている選手が勝てるわけはありません。
 わかりやすく言うと、1対10の状況でボールを受けてドリブル突破しようとしているようなものです。相手がサッカー未経験者や子どもなら勝てるかもしれませんが、対等のレベルや自分よりも上手い選手であれば、1対10の状況で勝てるわけがありません。こうやって例えると、「そりゃそうだよね」と納得していただけます。ですが、なぜかサッカーになると「ポジショニング」よりも「テクニック」を学ぼうとする選手が多いです。

 極論ですが、ポジショニングが良ければ「止めて蹴る」という技術だけでゴールは決められます。試合に勝つこともできます。テクニックは「止めて蹴る」これだけでいけるのです。これはあくまでも「極論」です。「極論」ですが、本当にそれくらい「ポジショニング」は大切なのです。

先日、試合があって、僕は監督としてその試合に臨みました。ポジショニングについて細かく指示を送り続けたのです。そうすると、いつもよりボールポゼッション率は向上しました。守備も安定しました。チャンスを作り続けることができました。やはり1人1人のポジショニングが変わっただけで、選手たちのパフォーマンスは見違えるほど変ったのです。ポジショニングが良ければ、無理のない状況(有利な状況)でボールに関わることができます。逆に言うと、相手が不利な状況を意図的に作り出すことができます。位置的な優位性を常に生み出し続けることができるのです。ポジショニングが良ければ、走る距離も減ります。パフォーマンスは2倍にも3倍にも上がるのです。

 僕が今回、皆さんにアドバイスすることは、トレーニングや試合で、もっともっと「自分の立つべき場所」にこだわってくださいということです。「ここでいいのか」「もっといいところはないか」と考えて続けてください。10cm20cmの修正を細かくしていくことが大切です。ポジショニングについて理解している日本人は、残念ながらなかなかいないと言われています。もし近く信頼できる人がいるのであれば、絶対に学んだ方がいいです。ポジショニングが変わるだけで、見違えるほどプレーが良くなります。テクニックを磨くよりも、何十倍も近道できます。是非、ポジショニングを大切にしてサッカーをしてみてください。
 
今回は、「最も重要なのはポジショニングだ」というテーマでお話させていただきました。
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※「いつでも」「どこでも」聞ける『音声配信』です。
「サッカーが上手くなりたい人」におすすめの情報を発信しています。スペインバルセロナにあるアカデミーやアルゼンチンのクラブでプレーして学んだことを、海外サッカー経験者から直接お届け致します。
音声配信:『VORAZ FUTBOL CLUB』 Anchor/Spotify
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