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NBAが選手全員に高額なウェアラブルを装着させる理由

こんにちは。社内起業家としてサンフランシスコベイエリアで得た気づきを定期発信しています。どなたかの未来創造・新顧客価値創造のヒントとなれば幸いです。

Wearable for social distancing

プロバスケットボールリーグのNBAはテクノロジ導入に積極的で、今シーズンはCOVIDアウトブレイク対策として選手や関係者にセンサーを装着させることを計画しています。このウェアラブルセンサーを開発するミュンヘンスタートアップKinexonのSafeZoneは、UltraWideBandにより装着者通しが6 feet以内に10秒以上接触すると音とライトで警告します。類似のスマホのコンタクトトレーシングアプリなどと違ってBTやGPSを搭載していないためプライバシー懸念も小さく、NBAは試合やプライベート時間などを除いた場面での着用を義務付けるよう計画しているとのこと。NBAは昨シーズンから一部のチームでこのSafeZoneを試験導入していましたが、SafeZoneを採用したチームからは感染者が一人もシーズン最後まで発生しなかった実績から、
今シーズンはリーグ全体で導入する決意をしたようです。センサー1台あたり$100-$200と決して安くないですが、アウトブレイクによりNBAシーズン中断によるビジネス損害を避けるために必須のテクノロジー導入と決断に至ったのだと思います。

KinexonのSafeZoneはNBAでの成功事例をベースに、今は工場の従業員への導入にフォーカスしているようです。アウトブレークが起きた際に被るビジネス損害が大きいという点でターゲットを選定した際に工場となったのも納得できます。ワクチンが広く接種されるようになる近い未来では需要がなくなるセンサーかもしれませんが、対面が必要とされる全産業にもっといち早く導入されていれば経済損失や失業者数も軽減できたかもしれないと思いました。


以上、最近特に気になったことについて簡単に紹介いたしました。またサンフランシスコから気づきを定期的に発信していきます。



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