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2023年 日々、映画やらドラマやらドキュメンタリーやらを観てしまった日記 1月1日 日本映画『俺は待ってるぜ』〜北原三枝さんのコート姿があまりにハードボイルドでカッコいい!

2023年 1月1日
日本映画『俺は待ってるぜ』

かなり昔に一度観てはいるのだが、アマプラにあったので、ついつい再観。
何ンと言っても、北原三枝さんのコート姿がハードボイルドにカッコよくて、正直なところ、そのヴィジュアルに惹かれて。

冒頭からしばらくの間、そのコート姿のまま、一言もセリフを発さない北原三枝さんと、感情を抑えた、上手いのか下手なのか分からない(褒め言葉です!)石原裕次郎さんの一人喋りが、モノクロ画面とマッチして、これまたストイックでカッコいい。

本作が、第1回監督作品の蔵原惟繕監督の演出は才気に溢れ、全体を通して、やはりストイックかつクールで、日本映画離れしたトーンを作品に与えている。

特に、クライマックスの石原裕次郎さんと二谷英明さんのタイマンバトルのシーンは、若い二人の反射神経の良さと、光と影を巧みに絡ませた演出とで、素晴らしい仕上がりになっている。
(二谷英明さんが石原裕次郎さんの後頭部をコンクリートの柱に打ちつけるカットでは、柱のその部分がベコッと凹むのが分かる。つまり、そこだけが"紙"で作られていて、事故を防いでいるわけだ)

敵役のチンピラ軍団を、杉浦直樹さん、草薙幸二郎さん、深江章喜さん、榎本兵衛さんといった、後に名バイプレイヤーとして鳴らす人々が演じているのも印象深い。
(当たり前だが、皆さん、あまりにも若い!)

それにしても……。

本作に限らず、往年の日本のエンターテインメント映画が誇ったアイディアやセンスが、今や韓国映画に見事に換骨奪胎されているのは、なンとも残念な限りである。

韓国映画が国によってバックアップされ、海外市場をターゲットにして、勉強熱心な若い才能が頻出していることが大きい。

日本にも、狭い島国での算盤勘定に専心するのではなく、よりグローバルな視野を持った新進気鋭の映画プロデューサー諸氏が何人も現れることを期待したい。

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