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ボードゲームはもっと身近になったら良いのか?

こんばんは!
映画『2分の1の魔法』結構面白いです。大塚健吾です。

改めまして、ボードゲームデザイナーとして『理想の納豆』 『行けたら行くよ!』 『ギリギリカレー』『ブックメイカーズ』そして、『シノミリア』を作りました。

今回タイトルに“ボードゲーム”って入ってるけど、多分、全部のエンターテイメントに通じる話っぽいです。
全力でカッコ良く言うと、こんな感じです。

エンターテイメントの距離感


うん、なんだかよくわかんないけどカッコイイ。


映画の話を。

映画。
子供の頃、親に映画館に連れてもらうってのは、もしも日記を書いてたらそれだけで一日が埋まるような特別なイベントでした。

大好きでしたね。映画。

『ゴジラ』とか。ストーリーとか一切覚えていないし、なんか妖精?みたいなのが歌ってたモスラの歌がうっすら残ってるだけだけど、その日の興奮は忘れていません。

二十歳前くらいんとき最寄り駅んとこにでっかい映画館が出来たんですよ。

そりゃもう最高だ!ってことで、金曜とか土曜の夜にふらっとレイトショーで観に行くようになって。

映画が自分にとってめっちゃ身近な存在になりました。

「今週の金曜ロードショーあんま好みじゃないな!チャンネル変えるか!」
っていう感覚で映画館に行くって感覚です。
めっちゃ身近です。映画。

結果、失われた物もあります。
映画を観に行くってことの“特別感”や“イベント感”です。

なんなら、日記にその日観たテレビ番組の内容を書かないように、
映画観たことが日記に書かれないことがあるって感じになりました。

それってどうなんでしょうね?

……っていうのが今回のテーマです。


あ~、僕の実体験の“映画”は結構特殊なのかもしれませんね。
結構多くの人にとって、“映画を観に行く”は特別だし、イベントでしょう。

けど、コレは全ての趣味を持つ人に通じる話だと思います。

“その趣味”に慣れていない人にとって、“その趣味”は特別な体験で。
だからこそ価値があるって側面があります。

舞台観劇とか、音楽のライブやフェスとか、遊園地とか。
どこかに行って体験するってイベントは一般に“特別なイベント”って価値がありますね。

ただ、それも僕のように頻度や慣れによって損なわれたりするんでしょう。


言うまでもなく、
僕にとって映画よりももっと深刻だったのは“ボードゲーム”ですね。

以前から、話していますが、僕といわゆるボードゲームの出会いは放送作家の先輩達がオシャレなバーを貸し切ってやってたゲーム会で。

シンプルにめちゃくちゃカッコイイな!!って思ったんですよ。
大人達が海外のなんだかよくわかんないゲームを囲んで真剣に駆け引きしている!?
『カイジ』や『LIAR GAME』みたいじゃん!!
ってすげぇ興奮したのを覚えています。

で、まぁ、諸々あって僕はボードゲームデザイナーになるわけですが、
今の僕にとってボードゲームはすげぇ身近な存在で。
今の僕が当時のそのボードゲーム会を観たとしても“大人達が海外のなんだかよくわかんないゲームを囲んで真剣に駆け引きしている!?”とはならないんですよ。
なかなか残念な話ですね。

で、この
『頻度や慣れによってエンターテイメントが持つイベント感や特別感が損なわれる問題』
ってのはユーザー側だけの問題で仕方がないことだって思っていました。
……今までは。

問題は“身近さ”っぽいです。
だったら、作り手側、英語だとエンターテイナー側だっていろいろ考えることあるじゃん!って話を。

キミの特別であるために……

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