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あおさの噂を調べてみました!?

先月のプレスリリースされたあと、あおさの新型コロナウイルスに対する効果について、騒がれています。もともと「効果に期待」というプレスリリースだったので、どんな研究だったのか気になったので、調べてみました。

あおさに含まれているラムナン硫酸の研究

あおさに含まれている「ラムナン硫酸」の研究をしている、ラムナン研究所のHPがあったので、内容を調べてみました。
プレスリリースは、ここに載っている研究内容をもとにしているようです。

抗ウイルス作用
今回話題の抗ウイルス作用を見ると、2つ試験が実施されています。
https://rhamnan-lab.org/research_experiment/20170419_report02
それぞれ見ていきたいと思います。

「ウイルス増殖阻害効果」
培養細胞を使って、12種類のウイルスでの増殖阻害効果を確認しています。
この研究のまとめを見ると、「エンベロープ」を持つウイルスに対し「細胞膜へのウイルスの吸着をブロックすることで感染を阻害する効果を発揮することが考えられます。」とのこと。

「エンベロープ」は、ウイルスを包んでいる膜で、下の図のように、エンベロープを持つウイルスと、持たないウイルスがいます。

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試験で有効だったインフルエンザA型ウイルスやヒトコロナウイルスなどは、ウイルスの中でも「エンベロープ」を持つウイルスと説明されています。

なぜ、「エンベロープ」を持つウイルスに特徴的に有効なのか?について、他の論文を見ていたら、どうも次のようです。

ウイルスの膜の上には、たんぱく質が部分的に存在し、プラスの電気を持っているようです。

一方、ラムナン硫酸は、その構造からマイナスの電気を持っているようです。

このプラス、マイナスが引き合って、ウイルスと結合し、働けなくしているようです。

図にしてみると以下のようになるかと思います。

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ラムナン硫酸の仲間である硫酸化多糖類というグループは、昔からエンベロープを持つウイルスと結合することが知られているようです。

プレスリリースに書かれている「ラムナン硫酸が、ウイルスのエンベロープ中のたんぱく質が生細胞へ付着するのを阻害する」とは、このことを言っているのかと推測します。

これだけが有効な理由ではないのでしょうが、論文準備中とのことで、論文での説明に期待したいと思います。


「免疫活性化効果」
コロナウイルスは、人にしか感染しないため、動物実験ができないようです。
ヒトコロナウイルスと似たようなタイプのウイルスであるA型インフルエンザを感染させて、マウスの動物実験を実施しています。

結果は、A型インフルエンザウイルス抗体量が多くなるとのことです。

世の中では、急いで新型コロナウイルスの試験ができるマウスを研究されているようですが、本格的に試験に使うには、世界の専門家から認められるまでに時間がかかるのでしょう。


ラムナン硫酸の抗ウイルス作用のメカニズムがわかったら、ヒトコロナウイルスにも応用できるのでは、と推測されます。上の図の①と②からは、効果がないとは言い切るのは早計かもしれません。

プレスリリースは、タイトルがまずかったかもしれませんが、研究はしっかりされていると思います。さらに研究を進められるようですので、私はとても期待しています。


「ラムナン研究所」は、これ以外にも、次の健康に役立つ研究をされています。

「抗血栓作用」

https://rhamnan-lab.org/research_experiment/20170522_report01

「コレステロール低下作用」

https://rhamnan-lab.org/research_experiment/20170419_report01

「抗肥満効果」

https://rhamnan-lab.org/research_experiment/20170419_report04

あおさが、昔からお味噌汁などで飲まれているのは、からだによさそうなのが分かっていたからなのかもしれません。


突き詰めていくと不明な点も多いですが、論文準備中とのことで、今後のさらなる研究を期待したいです。

まずは、からだによさそうなことが再認識されたので、あおさを食べ続けるのがよいのではないでしょうか?


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