フランシス・ベーコンの絵画を見るために日本の美術館を巡った話
フランシス・ベーコン(1909~1992年)はアイルランドのダブリン出身で、イギリス人の両親のもとに生まれた画家です。
その生涯は20世紀とともにあり、第一次世界大戦、第二次世界大戦、米ソの冷戦など激動の時代を、ロンドン、パリ、ニューヨークなど各地を転々としながら活躍しました。
抽象画が大きな盛り上がりを見せていた当時、それに対してベーコンはほぼ一貫して人物画を描くことにこだわり、単に写実的ではない歪んだ図像で、人間の本質的な部分を抉りだすかのような絵画を生み出しました。