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田舎が嫌すぎたから人生ベスト映画がトレインスポッティングになった

不良に囲まれてたわけでもないし、退廃的な生活を送っていたわけでもない。いたって規範的な人生を送ってきたはずなのに、トレインスポッティングの世界観にめちゃくちゃ共感してしまう。

主人公のレントンの『大人になって俺は初めて満足していた』ってセリフがすげえ響いてしまうのだ。翻訳によるニュアンスの違いもあるかと思うが、自分はこれを「大人になってこれまでと生活環境が変わったことで、初めて自分の人生に満足することができた」という意味で受け取った。

既に過去のものとなったが、これまでの人生最大のクソデカ不満は、高校卒業までの自由度の低さであった。地元が田舎すぎたので、親の車で30分ぐらいかけて駅まで送ってもらい、そこから電車に乗って学校のある町へと向かうみたいな高校生活を送っていた。

終電が21時台だったのもめちゃくちゃクソだと思ってたし、もっと遊んでいたかったのに、早く切り上げたりして帰らなきゃいけないのが、エネルギー爆発眼鏡坊主ボーイにとってはけっこう辛かった。

何をするにも、どこへ行くにも一旦親の手を借りないと行動ができないみたいな環境を当時の自分はめちゃくちゃ窮屈に感じていたように思う。

だからこそ、大学進学で東京に来た時の感動と開放感をわりと本気で今でも覚えている。電車めっちゃ遅い時間まで動いてるし、大体のとこには歩いて行ける。八王子ですら超メトロポリスじゃんみたいに思ってた。沖縄とかリゾートよりも全然開放感がある。

大学入ったタイミングぐらいで初めて物心ついたんじゃないかってほど、東京に来て自分の人生こっから始まった感がある。日本にこんな自由な場所あったの???って思ったし、まじ生まれ変わった感覚。あと、規範的じゃないインモラルな人間がいっぱいいるのもいい。TOKYOラブ。

そんな爆烈開放感に満ち溢れていた大学の時にトレインスポッティングを見たからこそ、レントンの言ってることめっちゃ分かるわみたいに感情移入しまくってしまったのだ。

映画って見るタイミングによって感じる面白さがめちゃくちゃ変わると思うけど、トレインスポッティングとは、めっちゃちょうどいいタイミングで出会うことができてよかった。

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