あいさつにこめられた想い

「ただいまー」

「おかえりー」

子供とかわす、何気ない帰って来たときのあいさつ。

大人になって、この言葉の意味をよく考えるようになった。

「ただいま」ってどういう意味だろう。

言葉の意味からすると「只今」。

「只今帰りました。」が略されて、帰って来たときのあいさつが「ただいま」になったのではないかと思う。

そして帰りを迎えるあいさつは「おかえり」。これはどういう意味なのだろうか。

大昔、インフラなんて当然整っていない大昔。警察がいるわけでもなく、山道を歩いても無事に帰れる保証などない時代。

外へ用があって、出かける家族。無事に帰ってくる保障などない。山には山賊が出るし、農道を歩いても追剥ぎに合うかもしれない。そんな危険を前提に出かけて行って、夕方無事に帰ってくる。

「おかえり」は「よく無事でおかえりになられた。」ではないか。と思う。

生きて帰ってくるだろうか。動か無事に帰ってきてほしい。そんな思いで家族を待つ。

「只今帰りました」

「よく無事でおかえりになられた。」

無事に帰って来た家族を温かく迎える。そんなあいさつだったのではないだろうか。

あいさつに、想いを馳せる。

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