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立沢賢一が斬る、ロシアの北方領土問題の見方

1945年2月に行われたヤルタ会談の中での極東密約(ヤルタ合意)の中で、千島列島は戦利品として手に入れたものでロシア人は戦争で勝って得たものはその国の物という考え方がある。つまり、正当に戦争で勝って領土を正当に獲得したのだから返す必要はないという解釈が正しいと思われいている。

ロシア人の考える「主権」は彼らが実際に生活している場所であって、たとえば、千島四島には現実にロシア人が居住している既成事実があり、それを盾にプーチンはロシアの領土だと主張しているし、日本が「日米安全保障条約」という米国の傘の中にすっぽり収まっている現状からしても、一つの主権国家と認めることはできないという論理に帰結するらしい。

更に万が一、2島を日本に手渡したら確実にそこに米軍基地がくるとロシアは認識している。日本の首相が米軍基地を設置しないと言っても、日本は米国の言いなりなのでロシアは日本政府の発言は信じない。なので、それが現在の日・ロの北方領土問題が進展しない大きな原因となっているのだ。

ロシアとの関係を良くするには北方領土問題を棚上げし、経済が良くなる提案をする。2016年から日ソの関係が改善したのは日本側から金儲けの話をロシアに提案したからだ。ロシア経済が悪化すると皇帝プーチンですら支持率が激減してしまうからだ。ロシア人は実は経済第一であるから。

もし日本がロシアとの関係を良くしたいのであれば、残念ながら、北方領土の話をしない方が良いという結論になってしまう。

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